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連載「密着! TCRジャパン」第4回 軽さがウリのコーナリングマシン、アルファロメオ ジュリエッタ TCR

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連載「密着! TCRジャパン」第4回 軽さがウリのコーナリングマシン、アルファロメオ ジュリエッタ TCR

2019年から日本でも始まったTCRのレポート連載「密着!TCRジャパン」。前回紹介した唯一の日本車ホンダシビックに続き、第4回目は唯一のイタリア車、アルファロメオ ジュリエッタです。

モータースポーツとともに歩んできたアルファロメオのTCRマシン

連載「密着! TCRジャパン」第1回 TCRってなに? どんなクルマで争われるの?

戦前から、レースの世界での輝かしい歴史とともに歩んできたアルファロメオ。のちにフェラーリを設立するエンツォ・フェラーリも、そのステアリングを握っていた1人であることはよく知られた話です。また、世代によっては90年代のDTMで戦った、アルファロメオ 155の活躍を思い起こす人も少なくありません。そんなモータースポーツイメージの強いメーカーながら、意外なほど我が国では目にする機会がなかったアルファロメオの戦う姿がTCRジャパンでは楽しめるのです。

正式名称はALFA ROMEO GIULIETTA TCR(写真は、No.33 GO&FUN Squadra Corse。ドライバー:前嶋秀司/ジェントルマンクラス)。見てのとおり現行のアルファロメオ ジュリエッタがベースで、イタリアのミラノを拠点とするロメオフェラーリスがマシン製作を担当しています。TCRマシンならではの迫力あるオーバーフェンダーやリヤウイングを備えながらも、ノーマルのジュリエッタらしいイメージは損なわれていません。ほかのTCRマシンにも言えることですが、本格的な迫力あるレーシングマシンでありながら、我々が日常的に街で目にするノーマルモデルのイメージをしっかりと併せ持っています。そんな魅力を持ったマシン同士が争うTCRジャパンシリーズにおいて、アルファロメオももちろん例外ではないのです。

オーバーフェンダーを装着し、車幅は1950mmへ拡大。ヘッドライトやミラーは市販のジュリエッタと同じパーツを使用する。誰が見てもアルファロメオ ジュリエッタだとひと目でわかります。丸みを帯びたボディラインによくマッチした造形のエアロパーツは、効果も高いようです。またリヤからの姿も迫力を増しながら、市販車のイメージを壊していません。

TCRジャパンの公式サイトに記載されているスペックは以下のとおりです。
排気量   :1742cc
最大出力  :340hp/6800rpm
最大トルク :440Nm/3500rpm
ギヤボックス:パドルシフト付き6速シーケンシャル
最低重量  :1265kg(ドライバー込み)
BoP:エンジンパフォーマンスレベル102.5%、バラスト -40kg、地上高70mm
※BoP=バランス オブ パフォーマンスの略。マシンの性能差を減らすため、FIAが定めた性能調整

排気量は1742cc。まわりのライバルがみな2000ccなので、少し排気量は小さめ。コックピットまわりと室内全体はともにスッキリとしています。ノーマル車の形状を模したダッシュパネルはFRP製。特殊な電子デバイスなどが少ないTCRマシンは、スイッチ類もシンプル。フロントブレーキは378mmのディスク+6ピストンキャリパー、リヤは290mmのディスク+2ピストンのキャリパーです。ちなみにアルファロメオ ジュリエッタTCRは、前嶋選手のほか、No.55 Mototino選手(55 MOTO RACING)が出場しています。

スーパー耐久シリーズをはじめ、さまざまなレースでの出場経験を持つ前嶋秀司選手(No.33 GO&FUN Squadra Corse)によると、ほかのライバルたちに比べて排気量の少ないエンジンながら、BOPにより軽量に仕上がっているジュリエッタTCRはその軽さとバランスが持ち味。短いホイールベースも相まってドライビングの自由度が高いコーナリングマシンでありながら、タイヤに優しくレース後半でもパフォーマンスが落ちにくい特性は大きな武器だそうです。ちなみに、今回マシンを解説してくれた前嶋選手は、取材を行った第4戦(岡山国際サーキット)のサンデーシリーズでジェントルマンクラス1位(総合2位)を獲得。鈴鹿で行われる最終戦を待たずに、今シーズンのシリーズチャンピオンを獲得しました。

TCRジャパンシリーズは10月25日(金)~26日(土)、鈴鹿サーキットで最終戦を迎えます。なお10月25日(金)~27日(日)には全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦、そしてTCRレースの最高峰、WTCRとの併催となります。日本最高峰のトップフォーミュラレース、世界最高峰のツーリーングカーレース、そしてTCRジャパンの最終決戦と盛りだくさん。家族で行っても楽しめ、遊園地もある鈴鹿サーキットに足を運んでみてはいかがでしょう。

<文&写真=高橋 学>

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