■ジープ・ブランドとジープ「ラングラー」は共に過去最高を更新
FCAジャパンは、取り扱いブランドであるジープ、フィアット、アバルト、アルファ ロメオの2020年の連結販売台数が、2019年実績比わずか2%減に留まったと発表。
さらには、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかにあっても、2ブランドで前年を上回る販売台数を達成するなど、2020年も好調な結果となった。
2020年FCAは、8月を除き、輸入車全体の対前年比を上回って推移し、とくに第4四半期の連結販売台数は前年同期比44%増の7369台となるなど、第4四半期としても、四半期としても過去最高を記録した。
また、10月には輸入車市場でのシェアが、FCAジャパン設立以来最高の10.7%を達成。通期でもFCAジャパンのシェアは9.3%となり、過去最高記録となっている。
この好業績を支えたのはジープで、「ラングラー」の販売台数は前年比18%増。2019年の実績に884台上乗せする形の5757台となり、輸入車SUV Dセグメントでのランキング首位を盤石の態勢で維持する結果となった。
また、FCAジャパン初の電動車として2020年10月に導入された「レネゲード 4xe」を擁するレネゲード製品群も、過去最高の販売台数を記録するなど、昨年、ジープは月販台数で6回、過去最高を更新している。
FCAジャパンが擁するイタリアブランド勢も、逆境のなかで健闘。アバルトは新型コロナウイルス感染拡大のなかにあっても好調を維持し、6月と7月の2か月連続で各月販台数の過去最高を塗り替え、その後10月と12月にも各月販台数での過去最高を更新。年間で、通算4回も月販台数記録を更新する好調を見せた。
フィアット「500/500C」ファミリーも引き続き根強い人気を見せ、日本で発売を開始してから13年目となる昨年も11年連続で年販4000台超を達成。さらに「500X」も、8月に「500X Sport」が追加されたことで、前年比30%増と好調な結果となった。
アルファ ロメオは市場動向にならう形での推移となったが、「ジュリア」と「ステルヴィオ」に設定された新グレードのスプリントは好評で、10月に発売してから大勢のカスタマーをショールームに集客したという。また、導入から9年目を迎えた「ジュリエッタ」も、前年を上回る販売台数を達成し、根強い人気を誇っている。
FCAジャパン代表取締役社長兼CEOポンタス・ヘグストロム氏は、この好業績について次のように述べている。
「新型コロナウイルスという前例のない困難に直面した一年にあってもなお、FCAジャパンが成長を続けたことを誇りに思います。
私たちの好調の要因は3つあります。ひとつ目が、供給に制約がありながらも、工場、輸送から新車整備の現場まで一致協力して、製品を提供し続けたこと。ふたつ目がデジタルに軸足を置いたマーケティングで、スキップローンなど魅力的な施策とともに製品を訴求し、新規客をうまく取り込めたこと。そして最後が、新CIによる改装を施した販売ネットワークです。
ディーラーの皆様はコロナ渦でも投資をやめることなく、お客様のブランド体験向上の取り組みを続けてくださいました。つまり、2020年の好業績は私たちが従来から続けてきた様々な努力の結果なのです。
第4四半期の前年比44%増という勢いが、今年のスタートダッシュに繋がることを期待しています」
さらにポンタス氏は、取り扱いブランドのなかでも成長著しい、ジープ・ブランドの成長戦略にも触れ、現在約80か所あるディーラー拠点を順次増やし、日本国内で100拠点を目指すとし、メカニックやセールススタッフなどの増員も重要な成長戦略だと強調。今後の未来についての、明るい展望を覗かせた。
また、以前から期待されていた「グラディエーター」の日本導入はすでに決定しており、導入時期を決定するのみとなっている。先日本国で発表されたばかりの新型「グランドチェロキー(3列シート)」は、2021年下半期に日本導入予定とのことで、2021年はさらにジープブランドの成長が期待される1年になりそうだ。
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