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【10年ひと昔の国産車 23】レクサス IS250Cはオープンモデルながら走りは骨太だった

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【10年ひと昔の国産車 23】レクサス IS250Cはオープンモデルながら走りは骨太だった

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「レクサス IS250C」だ。

レクサス IS250C(2009年)
レクサスISに追加設定された、クーペコンバーチブルのIS250C。こういうクルマは、それほど数が売れなくても注目度は非常に高い。スポーティカーにとっては逆境と言える時代に生まれてきたモデルだが、存在意義は大きいだろう。

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電動開閉式のメタルトップは約20秒で開閉可能で、爽快なオープンエアモータリングの世界へいざなってくれる。

インテリアは基本的にセダンと共通のデザインながら、「オープンカーはインテリアもエクステリア」とはよく言ったもので、色使いはオープンカーにふさわしくコーディネイトされている。

ルーフの格納性を高め、オープン時にもゴルフバッグ1個は入るスペースを確保するために、リアオーバーハングを延ばした結果、伸びやかなフォルムとなったことも結果的に悪くなかった。リアシートの居住空間がそこそこ高いことも美点で、狭く、背もたれの直立したSCとは大違いだ。開発責任者の米田啓一主査は、このクルマに「お子様にもぜひ乗って欲しい」と語っていたが、子供にとっては十分といえるスペースが確保されている。

エンジンは海外向けには3.5Lや3Lも搭載されるが、日本仕様は2.5Lのみの設定。しかもセダンよりも車重が170kgも重くなっているが、実際に乗ってみるとおおむね必要で十分と言える印象だ。さすがに上り坂の続く道では、もう少しパワーが欲しい気もするが、出来のいい6速ATを駆使してシフトダウンすれば事足りる範囲だ。

オープンカーではボディ剛性の低下によりハンドリングや乗り心地が悪化していることも多いが、IS250Cではボディ剛性の確保には相当に力を入れたとのこと。オープンカーにありがちなスカットルシェイクをまったく感じなかったことには、大いに感心させられた。

また、ボディがたわんでタイヤの接地性が落ち、ライントレース性が悪化するようなこともない。開発時には欧州のライバル車を調達し、並んでアウトバーンを疾走して鍛えたという。そのおかげで、IS250Cの走りは実に骨太な印象の仕上がりとなっていた。

それでも、オープン時とクローズ時で、微妙にハンドリングや振動の発生の具合が変わることは、注意深く乗ると感じ取れる。だがIS250Cは、そうした点をとやかく指摘するようなクルマではないだろう。

風の巻き込みを防ぐためのスクリーンが標準では付かず、オプションとなっているが、なくても前席では問題ない。サイドウインドーさえ立てていれば、乱流はかなり小さく抑えられる。さすがに後席では風の巻き込みも乗り心地もそれなりに落ちるが、前席の快適性は予想を上回るものだった。

優雅なクーペとオープンスタイルを1台で楽しむことができて、4人が不満なく乗れて、走りの仕上がりも上々なIS250C。装備などの内容を考えると価格も控えめ。この手のクルマを探している人には、最適な1台といえるだろう。

■レクサス IS250C バージョンL 主要諸元
●全長×全幅×全高:4635×1795×1415mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1730kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:2499cc
●最高出力:158kW<215ps>/6400rpm
●最大トルク:260Nm<26.5kgm>/3800rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:11.2km/L
●タイヤ:前225/45R17、後245/45R17
●当時の車両価格<税込み>:535万円

[ アルバム : レクサス IS250C はオリジナルサイトでご覧ください ]

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