CX-5からCX-60へ ディーゼル1択!
何を隠そうマツダ「CX-60」をオーダー済みだ。自分の愛車としてである。
【画像】期待の新星「マツダCX-60」【エクステリア/インテリア/走りを詳しく見る】 全126枚
なぜCX-60なのか?
もうすぐ残価設定ローンが終わる「CX-5」からの乗り替えであり、「同じ車体を再び買うのもどうかと思う。ではCX-60で」というのも半ば事実だが、それだけでではない。
そこで今回は、「なぜCX-60を選んだのか?」と「もうすぐオーナーになる立場として感じたCX-60」について書いてみよう。
なぜCX-60を選んだのか?
大きな理由は、ディーゼルエンジンであることと、そして6気筒エンジンであることだ。
CX-5で人生初となるディーゼルエンジンを所有して感じたのは、力強い走りと経済性。極太の低回転トルクによって加速が力強いから運転が楽で、しかも燃料コストが安い。
燃費には不利な街乗りばかりしているのに平均燃費計は12km/Lを超えるし、給油するのはガソリンよりも安い軽油だから財布にやさしいのだ。
たしかに購入時はガソリン車よりも車両価格が高いけれど、走りと燃費を考えれば満足度は高い。
だから、次もディーゼルと考えるのは当然の成り行きである。
しかしながら、ディーゼルエンジンを積んだ国産SUVを選ぼうとすると、マツダ車のほかにはトヨタ「ランドクルーザー」くらいしか見当たらない。
本格クロカンのランクルはプラドを含めても自分の愛車とするイメージがわかないので、選択肢となるのはやっぱりマツダ車なのだ。
時代に逆行? ディーゼルは6気筒
しかも、CX-60のディーゼルは6気筒エンジンである。
いま、燃料節約(二酸化炭素排出量削減)のためにエンジンのダウンサイジングが声高に叫ばれ、プレミアムブランドのDセグメントセダンである「メルセデス・ベンツCクラス」でさえも、新型は高出力仕様のAMGモデルも含めて現時点では6気筒エンジンの搭載がないほど。
そんななか、CX-60は時代に逆行するかのごとく新開発の6気筒エンジンを搭載してきた。マツダはなんてことを(笑)
個人的には「EVやハイブリッドはこれからいつでも買う機会がある。それよりも今のうちにモーターのつかないエンジンを楽しむべき。マルチシリンダーエンジン最高!」と思っているので、CX-60のモーターがない純粋なディーゼル車はまさに買うべきクルマなのである。
ただ、マツダだって破れかぶれになって3.3Lという大排気量の6気筒エンジンを立ち上げてきたわけではない。
彼らの説明によると、ゆとりある走りを味わいつつ効率を追求するためには大排気量のディーゼルがベストなのだという。
大排気量の余裕を最高出力アップではなく効率へ傾けることで実現した燃費は純エンジン車(XD)がカタログ記載のWLTCモード値で19.8km/L、マイルドハイブリッド車(XDハイブリッド)では21.1km/Lにも達する。
2tに迫るほど重量級のSUVがガソリン1Lで20kmも走る。その事実は驚きでしかない。
燃費性能は抜群 気になっていたATは?
「そんなの嘘だ」思うかもしれないが、モーター付きのXDハイブリッドで300kmほど高速道路半分、流れのいい郊外の一般道を半分ほどの割合で走ってみたところ平均燃費計は18km/Lを超えていた。
燃費は走行状況によって変化するが、この6気筒ディーゼルが常識外れの効率の良さを持つのは間違いなさそうだ。
さて、ついに試乗がかなったCX-60だが、正直に言えば不安もいくつかあった。
たとえばトランスミッション。
自社で新開発したトルコンレス8速ATを組み合わせている。これはクラッチ操作を機械任せの自動化しつつ、遊星歯車による一般的なATに近いギアボックスを組み合わせた構造だ。
マツダによると「高効率で走りのダイレクト感が高い」のがメリットだというが、では発進や微低速そして変速がスムーズなのかが非常に気になっていた。
果たしてどうなのか?
結論から言えばシフトアップ時などにごくまれにショックがあるものの、総じてスムーズ。
発進や微低速のマナーはよく、シフトアップのショック(全開ではなく緩くアクセルを踏んだ時に感じる)も「神経を尖らせれば感じられる」くらいで、絶えず不快というわけではない。
また、今後の制御プログラムの改善で緩和される可能性も高そうだ。
注目の6気筒ディーゼルエンジンの感触はどうか?
こちらも新しい世界を感じさせるものだった。
大排気量の骨太感×マツダのDNA
今回の試乗車はモーター付きのマイルドハイブリッド(モーターなしのディーゼルエンジン&ガソリンエンジン車とPHEVモデルはまだ生産が始まっていない)だから直6エンジン自体のフィーリングを断定することはできないが、56.1kg-mという厚いトルクによって力が湧き出してくるような感覚はさすがだ。
2t級の車体をグングン加速させるのだが、トルクが太いからエンジン回転を上げるシーンはほとんどない。
そして、アクセルを踏み込むとあっという間に速度が上がってしまう。大排気量フラットトルクゆえの、伸びではなく力でねじ伏せるような感覚がなんともいえない骨太感だ。
モーター走行感覚は皆無で、それを感じるのはアクセルオフや緩めた際にコースティングのようにエンジンからの動力がカットされるとき。
マツダによると「低回転域からのピックアップや変速の滑らかさにも貢献している」とのことだが、それはよほど鋭いセンサーの持ち主でないと感じるのは難しいだろう。
いっぽうでハンドリングは、峠道での生き生きとした走りにマツダのDNAを感じた。
その楽しさはロードスターに通じるものがあり、運転好きなら思わず笑みがこぼれてくる。
結論として、初試乗となったCX-60の仕上がりは期待以上だった。
たしかに、路面の悪い場所での上下動など気になる部分もあるが、それはそう遠くないうちに改良されていくだろう。
筆者は試乗前に契約したので動的性能に対する不安がまったくなかったわけではないが、こうして初試乗を終えた今は、自分の選択が誤りでなかったことに安堵している。
マツダCX-60 XDハイブリッドのスペック
価格:505万4500円~547万2500円
全長:4740mm
全幅:1890mm
全高:1685mm
ホイールベース:2870mm
車両重量:1910-1940kg
パワートレイン:直列6気筒3283ccターボ
最高出力:254ps/3750rpm
最大トルク:56.1kg‐m/1500-2400rpm
最高出力(モーター):16.3ps/900rpm
最大トルク(モーター):15.6kg‐m/200rpm
ギアボックス:8速ECオートマティック
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みんなのコメント
初期型買っても無料で改良してくれるわけじゃないんじゃろ?
OKレポートありがとう!改良を待ちます!
この車の予約数は予想通りだと思うけど、台数出る車ではないと思うから屋台骨にはならんよね。
スモール群はどうするのかな?