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ハミルトンの不振の一因はリヤタイヤのグリップ不足か。メルセデスが調査にあたるも、問題の発生源は未だ不明

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ハミルトンの不振の一因はリヤタイヤのグリップ不足か。メルセデスが調査にあたるも、問題の発生源は未だ不明

 メルセデスF1は、F1第21戦サンパウロGPで不振に陥ったルイス・ハミルトンについて、ハミルトンはリヤのグリップ不足に苦しんでいたものの原因はまだわかっていないと明かした。

 サンパウロGPの週末を通してハミルトンのパフォーマンスが精彩を欠いていたことは、F1関係者を驚かせた。インテルラゴスは、7度の世界チャンピオンであるハミルトンが常に優れた成績を収めてきたコースのひとつだ。彼は3回の優勝を果たしているし、もちろん2021年に開催されたスプリントイベントでは、グリッド後方からの見事な走りを2回見せている。

ハミルトン、サンパウロでの大苦戦に困惑「マシンがまるで木の板みたいで、最悪の乗り心地だった」

 スプリントシュートアウトのQ2で敗退したハミルトンは、土曜日の24周のレースでまったく順位を上げられず、スタート時と同じ11位でフィニッシュした。そして日曜午前の雨で状況はさらに悪化した。ハミルトンは雨天時にトップに躍り出る傾向があるものの、このコンディションでは最初のハードルで失敗して、Q1を突破できなかった。しかし、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とカルロス・サインツ(フェラーリ)にグリッドペナルティが科されたことで、ハミルトンはメインレースを14番グリッドからスタートすることになった。

 レースでもハミルトンはそれほどうまくいかず、終始苦戦しながらもセルジオ・ペレス(レッドブル)を破って10位に入賞したが、レース後半に彼らはふたりともリアム・ローソン(RB)を追い抜くことができなかった。ハミルトンのマシンに何か異常があったのは明らかだったが、その出来事から数日が経っても、メルセデスはなぜハミルトンがあれほど苦戦したのかを解明しようとしていた。チームメイトのジョージ・ラッセルは週末を通してトップ集団にいたのだ。

 レースエンジニアリング責任者のアンドリュー・ショブリンは、グランプリの週末を通して「ドライバーは同じベースラインからスタートしても、セットアップからそれるものだ」と説明した。

「彼らは同じことをする必要はない。彼ら自身にそれぞれのセットアップを進化させるつもりだ。そして、そのうちの1台がうまくいっているように見える場合、そのセットアップの要素、またはそのすべてをもう一方のマシンに適用することはよくある」

「ルイスは主にリヤのグリップ不足に苦しんでいたと言ってもいいだろう。彼のマシンのセットアップ方法を見ても、その問題がどこから発生したのかはっきりしない。しかしスプリントレースでは、グリップが低下し始め、出口でスナップオーバーステアが発生すると、より高い温度が発生する。それ自体が問題を長引かせることになるだろう」

 日曜日に経験した非常に雨の多いコンディションは、ふたたびハミルトンにとって大きな問題となったが、ショブリンは、ブラジルの週末がスプリントイベントだったという事実も彼とチームに不利に働いたと考えている。

「今週末のもうひとつの重要な要因は、コンディションが非常に異なっていたことだ。スプリント予選とスプリントレースはドライコンディションで行われたが、非常に暑かった。その後メイン予選とグランプリはウエットコンディションで行われた。セットアップを繰り返し、マシンを最大限に活用する方法を理解するためのセッションの流れがなかった。それは問題の原因ではないが、レースに向けて彼が望んでいたセットアップを実現するのをより困難にしたことは確かだ」

 ショブリンが説明したように、現在の焦点は、第22戦ラスベガスGPの週末が始まったときにハミルトンのW15を確実によりよい状態にすることにある。現在の状況について、「我々はデータを詳しく調べ、理解しようと多くの時間を費やしている。ルイスのエンジニアリングチームは彼と協力してこの問題に取り組み、ラスベガスの前に真相を解明しようとしている」とショブリンは述べている。

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