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走りの熟成とスポーティな内外装デザインの進化を図ったレクサスISが世界初公開

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走りの熟成とスポーティな内外装デザインの進化を図ったレクサスISが世界初公開

 レクサスは2025年9月9日、大幅改良を図ったプレミアムスポーツセダンの「IS」を世界初公開した。

 今回の改良は“熟成”をキーワードに、これまでISが追求してきた「ドライバーがクルマと対話できる気持ちのいい走り」と「アグレッシブでスポーティなデザイン」に磨きをかけたほか、機能装備の拡充や先進安全運転支援システムのバージョンアップを図ったことが特徴。車種展開はIS300hの2WD(FR)と、IS350の2WD(FR)およびIS350のAWDを設定する。

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 まず走りの面では、操舵機構と足回りの改良を敢行する。操舵機構では、電動パワーステアリング(EPS)に低慣性モーターを採用するとともに、従来のラック同軸式からラック平行ギヤ(バリアブルギヤ)に変更。これにより、よりリニアでスムーズなステアリングフィールを実現する。一方で足回りでは、AVS(Adaptive Variable Suspension system)の機構を従来のステップ式アクチュエーターから新規開発の内蔵式リニアソレノイドアクチュエーターに刷新。減衰力応答性が約4倍向上し、応答性のよい可変減衰力によりフラットなばね上の挙動と路面入力によるショックの低減を高次元で両立させた。

 エクステリアについては、ISらしいアグレッシブさをいっそう突き詰めたことが訴求点だ。フロントフェイスは、ブレーキダクトを取り込み低く構えた新スピンドルグリルを採用して、低重心かつワイドなスタンスをさらに強調。また、“F SPORT”には空力性能を強化した新形状のリアスポイラーを装備し、床下から車両背面へ巻き上がる空気の流れを増加させることで、リアの揚力を低減し、より優れた空力操安性能を実現する。ボディカラーには、スポーティに駆け抜けるような走りの世界観を表現した新色のニュートリノグレーを加えた計8色をラインアップした。さらに、足回りではアルミホイールの意匠を一新。IS350/IS300h“F SPORT”には新意匠の19インチ軽量アルミホイールを組み込み、細軸スポークのタイトなデザインにグロスブラックメタリックを施して、優れた運動性能をより際立たせる。メーカーオプションとして、LEXUSロゴ入りのレッドブレーキキャリパーも設定した。一方、IS350/IS300h“version L”には従来のシャインシルバーメタリックからダーククリア塗装+切削光輝へと刷新した19インチアルミホイールを装着。グロスブラックをベースに切削光輝処理を施し、スモーククリアを塗布することで、より引き締まった足元を演出する。そしてIS350/IS300hには、従来のシルバーメタリックからダークプレミアムメタリックへと塗装色を変更した18インチアルミホイールを配備。奥行感とスポークの立体感により、タイト&スポーティなイメージをより強調した。ボディサイズは従来比で10mm長く、それ以外は同寸の全長4720×全幅1840×全高1435(2WD)~1440(AWD)mm、ホイールベース2800mmに設定している。

 インテリアに関しては、より運転に集中できる環境を目指したコクピットと、最新のマルチメディアシステムを採用したことがトピック。ドライバー席周辺の表示操作系は、マルチメディアシステムの刷新とともに、人間工学に基づいた機能レイアウトに加えてレクサスのスムーズな視線移動“Tazuna Concept”の考え方をいっそう追求し、デザインと使いやすさを高次元で融合させる。また、センターディスプレイは全車12.3インチタッチパネルディスプレイに統一。搭載位置と角度を工夫することで、センターディスプレイの高さがドライバーの視界を妨げず、走行中でも操作しやすいようにアレンジした。一方、メーターパネルには12.3インチフル液晶メーターを配備し、視認性をいっそう向上。合わせて、シンプルで分かりやすいグラフィックを用いつつ、ユーザーの多様なニーズに応えられるよう、表示コンテンツの細かなパーソナライズにも対応した。さらに、オーナメントパネル(コンソール上面とスタートスイッチベゼル)にはレクサスのブランドシグネチャーマテリアルとして活用してきた竹材を使った“Forged bamboo”を新たに開発して採用。材料に織り込まれた竹繊維による唯一無二の特徴的な陰影が、ISの力強い躍動感とスポーティなインテリアを際立たせる。なお、サスティナブルなクルマづくりの実現を目指すレクサスは繰り返しリサイクルをしても物性(物質が有する性質)低下が少なく、サーキュラーエコノミー(循環経済)の上でも貢献が期待できる“竹材”の持つ可能性に注目して導入を進めてきたが、今回ISの内装に採用した“Forged bamboo”は、2023年のジャパンモビリティショーで発表した「Bamboo CMF Concept」の概念に基づき開発された素材の1つで、市販車での採用は今回のISが初。今回の採用を皮切りに、今後他モデルにも“Forged bamboo”を導入していくことで、サーキュラーエコノミーの実現と、地域経済や社会への貢献を推進していくという。

 インテリアカラーについては、新規開発色の“PROMINENCE(プロミネンス)”を新たに設定。太陽を覆う神秘的な紅炎をイメージした彩度の高いカラーが、室内のアグレッシブでスポーティなイメージをいっそう強調する。また、インストルメントパネル中段部には運転時の邪魔にならない水平基調のラインイルミネーションを配置し、そこから漏れる間接光で室内空間に彩りを加えた。照明の色は美しい自然現象などから着想した計14色のテーマカラーに加えて、ユーザーの好みに合わせて選べる50色のカスタムカラーを設定している。

 オーディオシステムにおいては、レクサスプレミアムサウンド10スピーカーシステムを全車に標準で設定。加えて、マークレビンソン17スピーカーシステムをメーカーオプションで用意する。また、高出力化したUSB端子(Type-C)をセンターコンソール前方に2カ所配置。センターコンソール後端にもUSB端子(Type-C)を2カ所配し、利便性を向上させた。さらに、センターコンソールの前方にはワイヤレス充電スペースを使いやすい位置に設定。同時に、各種スマートフォンに対応できるサイズとしたGen5(充電規格:Qi)を採用している。

 先進安全運転支援システムのバージョンアップも見逃せない。予防安全パッケージ「Lexus Safety System+」では、プロアクティブドライビングアシスト[PDA]を新採用。歩行者/自転車運転者/駐車車両に対する操舵・減速支援や先行車に対する減速支援、カーブに対する減速支援、信号交差点に対する右左折時減速支援、車線内走行時常時操舵支援などを実施する。また、プリクラッシュセーフティの対象範囲を従来の歩行者[昼夜]、自転車運転者[昼]に加え、自転車運転者[夜]および自動二輪車[昼]にまで拡大。支援機能については、交差点衝突回避支援の範囲を従来の右左折に加え、出会頭車両まで拡大したほか、アクティブ操舵機能付きの緊急時操舵支援、フロントクロストラフィックアラート[FCTA]、ドライバーモニター連携などの機能を追加した。さらに、レーダークルーズコントロール[ACC]ではミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲拡大などにより、前方認識範囲を広げたことで、先行車認識、進路判定、割り込み車検知などに対し、より優れた認識性能を確保。合わせて、音声対話サービスを使用した設定車速および車間設定の変更を可能とする。ほかにも、ロードサインアシスト[RSA]と発進遅れ告知機能[TMN]の支援機能の拡大や、レーンチェンジアシスト[LCA]の車線変更支援などを行った。

 ソフトウェアについては、DCM(Data Communication Module)による無線通信で、レクサス販売店へ入庫することなく性能向上のためのソフトウェア更新が可能なOTA(無線通信)によるソフトウェアアップデート機能を設定。また、専用キーでのドア解錠で作動するプラスサポートも採用し、急アクセル時の加速抑制やプリクラッシュセーフティの交差点対向車注意喚起、ロードサインアシスト[RSA]での音声発話による注意喚起などを実施する。

 高度運転支援技術のアドバンストドライブ[Lexus Teammate Advanced Drive](渋滞時支援)を採用したことも注目ポイント。自動車専用道路での運転において、渋滞時(0km/h~約40km/h)でレーダークルーズコントロールおよびレーントレーシングアシストの作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすとシステムが作動。認知、判断、操作を支援することで、ドライバーは渋滞時の疲労軽減が可能となり、より周囲に注意を払った安全運転を実現する。

 なお、進化したレクサスISは2026年初頭以降、順次各地域で発売予定。日本市場では、まずIS300hの2WDのみを発売する計画である。

文:カー・アンド・ドライバー 大貫直次郎
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みんなのコメント

15件
  • gor********
    燃費は確かに今のハイブリッドよりは悪いわ。
    まっそんな事気にしているようではレクサスには乗れないよ。
  • k77********
    ダウンサイジングターボじゃないと、大排気量はカーボンニュトラルではないし面白くない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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