F1は予算制限について、設備投資などの面でより公平なルールとなるよう、チームと話し合いをする準備を進めているようだ。
2021年からF1に導入された予算制限は、チーム間の格差を縮めることに成功したと広く受け止められているが、その範囲が制限されすぎていると考えられている部分もある。
■これで”借り物”からはオサラバ。マクラーレン、待望の新型F1風洞施設が完成。6月からの稼働開始を目指す
もはや、ビッグチームがアドバンテージを得るために大量のリソースを投じることは出来なくなっているが、一方で小規模チームが差を縮めることを妨げている側面もあるのだ。
ここ数ヵ月で注目を集めた問題のひとつは、支出が厳しく制限されているため、ファクトリーのインフラを改善する自由があまりないことだ。
現行規則でも、新ファクトリーや新しい風洞の建設は特別に予算制限の適用を免除されている。実際アストンマーチンやマクラーレンは新風洞の準備を進めている最中だ。しかし、その他の設備改善に必要な投資は、予算の制限内に収めなければならないのだ。
そのため、予算の制限が始まった時点で最高のインフラを整えていたチームが有利となり、投資が遅れていたチームは、設備を改善するためにマシンのパフォーマンスを犠牲にして、リソースを設備投資に振り向ける必要が出てくることになる。
しかし投資によりファクトリーの設備を改善することに関して、チームに自由度を与えることについて、事前の話し合いが行なわれていることが明らかとなった。
motorsport.comの調べによれば、この問題は直近のF1委員会で議論され、ウィリアムズのチーム代表であるジェームス・ボウルズはルールに変更を加えることを特に強く希望しているという。
多くのチームがこの基本的な考えを支持し、FIAとFOMも前向きであることから、ルール変更に向けたさらなる議論を今後数週間以内に行なうためにも、より詳細な分析が準備されていると理解されている。
この件に関してボウルズは、小規模チームが設備を改善する手段を与えられることが、F1の将来の健全性のために不可欠であると述べた。
「個人的には、実力主義を望むのであれば、私のチームにもビッグチームに追いつくチャンスが与えられ、同じリソースを持つことができるようにする必要があると思う」
ボウルズは、メルセデスからウイリアムズに移籍して驚いたことのひとつは、ビッグチームが有している年間の予算上限をオーバーしない限りアップグレードできないようなシステムが、ウイリアムズにはないことだったという。
「他のチームでも導入されている、15年近く前からある基本的なモノもそうだ。例えば、すべての部品がどこにあるのかを適切に把握できるソフトウェアシステムがあるが、それらは(ウイリアムズには)存在しない」
「その結果、私がチームに加わる前に1万5千個の部品をぴったりと組み合わせて、しっかりと機能させて、かなり速くコースを走るように見えるクルマを作り上げたことに感動さえしているんだ。それは、信じられないほどの偉業だ」
「しかし明らかに、それでは前に進めない。だから、システムや仕組みが必要なんだ」
設備投資の自由度を高めるというアイデアは、小規模チームに最も恩恵がある変更となるが、最終的な詳細が決まっていない現段階では、ビッグチームも変更に賛成しているようだ。
2024年に向けてルール改正を実現するためには、10チームのうち6チームが賛同する必要がある。これは達成可能なレベルだと思われているが、もし8チームが賛成すれば今季のルールが変更される可能性もある。
アルピーヌのオットマー・サフナウアー代表も、現在のルールが不公平だということに同意した。
「例えば小規模チームが優れた風洞を持っておらず、それを新しく作ることができなかったら、永遠に不利になってしまう。だから新しい風洞のための免除があるんだ」
「風洞以外にも、同じように扱われるべきインフラやツールがあると思う。ブレーキダイノ(テストベンチ)やフルカーダイノなど、ビッグチームにはあって、小規模チームにはないものだ」
「もし、そうしたモノへの支出を認めないのであれば、その不公平は永遠に続くことになる。それは間違っていると思う」
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