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中古車の「修復歴」って何? あえて「修復歴アリ」のクルマを探して購入する人も! その「メリット」や意外な魅力とは!?

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中古車の「修復歴」って何? あえて「修復歴アリ」のクルマを探して購入する人も! その「メリット」や意外な魅力とは!?

■「修復歴あり」って、どんなレベルの修復なの?

 中古車を探す際に、自動車販売店や中古車サイトで「修復歴あり」という表示を見かけた経験のある人もいるでしょう。
 
 文字どおり、「修復をおこなった履歴のあるクルマ」という意味だとは分かりますが、では一体どのような修理を行えば「修復歴あり」と表示されるのでしょうか。

【画像】ここが「ダメージ受けるとNG」! 画像でその場所を見る(10枚)

 ちょっとした外板の凹みから、車体も歪む大事故にあったクルマまで…どの程度の修理をおこなえば「修復歴あり」になるのか、中古車ディーラーの販売員に話を聞いたところ、以下のような回答がありました。

「クルマの骨格となる『フレーム』などを修復したり、あるいは交換したクルマが『修復歴あり』に該当します。

 これは『一般財団法人 日本自動車査定協会』や『一般社団法人 自動車公正取引協議会』などの団体が規定した統一基準で、中古車業界全体で画一して運用されている厳正なルールです(中古車販売員)」

 クルマのフレームは、走行する際のみならず、不慮の事故など万が一の際に乗員を守るためにも重要となる骨格で「クルマの根幹」ともいえる部品です。

 そんなフレームに何らかの損傷を受けたことがあったり、製造時の状態と現状が異なっているとなると、安全性だけでなくそのクルマの価値そのものにまで影響を及ぼしてしまいます。

 それゆえ、クルマを販売する際には、販売店もトラブルを避けるためにも必ず「修復歴」の有無を確認し、確実に提示するよう義務付けられているのです。

 このように、フレームに影響するような比較的大きな損傷を受けたクルマは「修復歴あり」となりますが、逆に言えば、フレーム部分に影響がなければ「修復歴あり」にはなりません。

 例えば、「ひどくキズが付いたドアを交換した」場合や「バック中にうっかり車両後部がぶつかって凹んだバンパーを交換した」というケース。

 これはフレームに影響が発生していないため、「修復歴あり」とは記録されないのです。

 ちなみに、フレーム以外の「修理」を行ったクルマには修復ではなく「修理歴」が記録されますが、一般的に修理歴は査定には影響しないといいます。

■「修復歴あり」の意外な魅力とは!

 もしも欲しいと思った中古車が「修復歴あり」と記載されていた場合、当然のことですが、どの部分をどのように修復したのか気になるものです。

 ではこのような場合、販売店に聞けばその内容は教えてもらえるのでしょうか?

 前述の中古車販売員によると、「もしお客様にお聞きいただければ、そのクルマがどのような損傷を受けたのかを具体的にご説明します(中古車販売員)」との回答がありました。

 また、修復歴は「点検記録簿」にもしっかり明記されており、日本自動車査定協会による「車両鑑定評価書」でも確認できます(鑑定付き車両の場合)。

 つまり、そもそも現代においては修復歴の内容を隠すことは不可能になっているということです。

 ですので、納得して中古車を購入するためにも、修復歴ありのクルマをチェックする際には臆せずに修復箇所や損傷具合、修復経緯を聞くようにしましょう。

 ところで、ここで気になるのが、あえて「修復歴あり」のクルマを購入するメリットとデメリットです。

 現実にそのようなクルマが流通し販売されているということは、そこには確実に需要が存在しているということ。

 では、一体どのような人が、どんな理由で「修復歴あり」のクルマを購入しているのでしょうか。

 これについても前述の中古車販売員にうかがったところ、「修復歴のあるクルマのメリットとしては、修復歴のない同じ年式の同車種よりもほぼ確実に安く購入できるということですね。逆にデメリットは、売却する際の価格がどうしても低くなってしまうことでしょう」とのこと。

 どうやら修復歴があるクルマは、同じ年式・同じ装備の同一車種と比較して、およそ10万円以上は安い販売価格になっているケースが多く見られ、そのため「この年式の〇〇という車種を購入したいが、相場がちょっと高くて購入に踏み切れない…」という場面では、あえて修復歴があるクルマを探すことで購入できる金額のモデルが見つかる可能性があるようです。

 しかし、修復歴があるクルマは売却時には査定金額も低くなりますので、そのデメリットも理解して購入する必要があります。

 そう考えると、「修復歴あり」のクルマを購入するのに向いている人は、「リセールバリューを重視する人」ではなく「乗り潰すつもりでクルマを探している人」と言えるでしょう。

 ただし前述の通り、購入の際にはそのクルマがどのような修復を行ったのかをしっかり確認する必要があります。

 軽微な修復か、あるいは非常に重大な損傷の修復のどちらであっても「修復歴車」の扱いとなります。

事故の程度は1台1台異なることから、納得の上で購入することをオススメします。

 そのうえで、もし売却を考えないほど長くクルマに乗りたい人や、乗り潰すつもりで中古車を探している人は、選択肢のひとつとして「修復歴あり」のクルマを検討してみてはいかがでしょうか。

文:くるまのニュース 大西トタン@dcp

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