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21歳大学生、アルファ ロメオ・145を増車して思ったこと

掲載 更新
21歳大学生、アルファ ロメオ・145を増車して思ったこと

運営元:旧車王
著者 :林哲也

知って乗って感じて歴史を繋ぐ旧車の世界:齊藤優太

私(ライター・林)、この夏に新たなクルマをお迎えしました。

2001年式の「アルファ ロメオ 145」というクルマです。

右ハンドルの正規輸入車、色はシルバー。

すでに所有している2002年式のアウディ 初代TTは据え置きで、いわゆる“増車”というヤツです。

ご縁があって我が家にやってきたイタリアっ子、なかなか小粋で良いクルマ。

これから色々な場所に連れて行って、ドライブを楽しみたい素敵な一台。

…ということで、今日はそんな新たな仲間、アルファ ロメオ 145をご紹介したいと思います。

■予想だにしない選択・アルファ ロメオアルファ ロメオのクルマ、以前の私にとっては何だか縁遠く感じるものでした。

アルファ ロメオといえば妖艶で熱血派、そんなイメージがあったのです。

私にとって、クルマとは等身大で向き合うべき道具。

アルファロメオは私の生活には釣り合わない、明らかにトゥーマッチな、エネルギッシュな嗜好品だと考えていました。

ところが知人から「アルファ145興味ある?」という連絡が届いたとき、なんだか私でも扱いきれる気がしたのです。

写真にうつるアルファ ロメオは、さして特徴のないシルバーの塗色で、凹凸に欠ける四角いフォルムをしていました。

妖艶とはほど遠く、むしろ寡黙、悪く言うなれば地味な印象。

「これなら私でも普段使いできるかも」と思えたのです。

ヘッドライトはガラス製で曇らないし、リアウィンドウはかわいらしいポップアップ式の開閉機構付き。

そしてリアシートはダブルフォールディング(座面跳ね上げ式)で、フルフラットになる優れモノ。

ボクシーかつ低く構えた華美過ぎないデザインは、世界的に名を馳せるデザイナー、クリス・バングルによるもの。

魅力的に映らないはずがありません。

■侮るなかれ、ぴりりと辛いドライブフィール私のアルファ145に搭載されるパワーユニットは、直列4気筒DOHC16バルブ・排気量2Lの自然吸気エンジン。

一気筒あたり2本の点火プラグを有する、ツインスパークと呼ばれるエンジンです。

肝心のスロットルはワイヤー式で、アクセル開度に応じて自在にエンジンのスロットルを制御できる点が非常にグッド。

変速機は5速マニュアルです。

現車確認の舞台は都内某所。

交通量の多い幹線道路に出てアクセルを踏み込むと、実に気分よく加速していくのです。

大排気量エンジンの緻密さこそ持ち合わせていないものの、「クォーン」といった音がします。

吹けあがりも豪快で、ビュンビュン回るエンジンには驚きました。

2Lエンジンでも、こんなにも豊かなフィーリングを得られるものなのか…!

車線変更をしてみると、予想よりもクイックなハンドリングに思わずニンマリ。

アルファ ロメオのステアリングは、イタリアの峠道を愉しめるよう、鋭いハンドリングに仕立てられていると以前に聞いたことがありました。

少しハンドルを切っただけで、鼻先が軽く動く楽しさといったら!

いつもなら苦痛な都内の幹線道路が、なんと楽しい事でしょう。

■同じようなクルマでも、やっぱり全然違うから面白いそんなこんなで、現車確認中に「買います!」と宣言してしまったので、すで所有しているアウディ 初代TTとアルファ ロメオ 145の2台持ちをすることになりました。

初代TTとアルファ145は、全長・全幅・全高のスリーサイズはほぼ一緒。

変速機はどちらも5速マニュアルで、駆動方式がFFである点も共通しています。

ついでに年式もほぼ同じです。

「いやいや、その2台はキャラ被りじゃん」と思ったアナタには、ぜひ2台を乗り比べていただきたい。

私が所有する2台、スペックこそ近似しているけれど、全く異なった設計思想を感じるのです。

ドイツ的「特別なクルマ」である初代TTと、イタリア的「普通のクルマ」であるアルファ145。

2台乗り比べてみると、驚くほど異なっていて面白いのです。

まず、運転席から見える景色が全然違います。

初代TTが目指したものは、パーソナルなスポーツカー。

窓の天地は意図的に狭められていて、閉塞感を感じます。

運転していて、特別感があるのが嬉しいポイント。

対して、アルファ145の窓はかなり大きめ。

乗員が広々と感じられるように、ウィンドウデザインが工夫されている点が特徴的です。

全体のデザインを見比べてみると、明らかなる設計意図の違いを感じることができるでしょう。

アルファ145のデザインはスクエアで、室内空間を極力無駄にしないよう努力した痕跡が、あちこちに見られます。

対して初代TTは、曲線を多用してキャビンを大きく絞り込んでいるから、室内空間は非常にタイト。

デザインが最優先であったことを感じさせます。

初代TTの魅力は、直進安定性が高い(比較的応答性が鈍い)ハンドリングに、中間加速が気持ち良いターボエンジン。

休日にアウトバーンを駆け抜けることに適しているのかもしれません。

やっぱり、少し特別なクルマです。

対してアルファ145は、普段使いがより楽しくなるクルマ。

ストップアンドゴーが多い街中を駆け回るのが楽しい、愉快なクルマなのです。

■2台あるともっと楽しい、等身大のクルマ遊びアルファ145と初代TT、どちらも捨てがたい魅力を有しています。

どちらも20年落ちの安価な輸入中古車、傍から見れば「壊れそうなオンボロばっかり集めて…」といった感じかもしれません。

けれども、この2台だったら、私は胸を張って乗り回せる気がするのです。

アルファ145と初代TTの2台は、私の「クルマ観」の体現に他なりません。

あっそうそう、そういえば、アルファ145は既にエンジンオイル漏れとフューエルリークで1回入庫させています。

コツコツと手を入れていって、少しずつクルマのことを理解して、懸念なく連れ出せるように仕上げることが当座の目標です。

ときどき、記事を通じてアルファ145のお話をすることもあるかと思います。

今後とも、お付き合いくださいね。

[ライター・画像 / 林哲也]

文:旧車王 林哲也
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