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スポーツカーみたいなSUV!? ホンダ新型「ZR-V」爽快な走りがガチで楽しい! 3つの注目ポイントとは?

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スポーツカーみたいなSUV!? ホンダ新型「ZR-V」爽快な走りがガチで楽しい! 3つの注目ポイントとは?

■低めの車高でも室内や荷室の使い勝手は良好

 ホンダの新型SUV「ZR-V」のポジションをひとことでいえば、「ヴェゼル以上、CR-V未満」です。
 
 全長は4570mmで、これはヴェゼルに対して240mm長く、CR-Vに比べると35mm短いもの。そんなメーカー内の立ち位置を知ることが、新型ZR-Vを理解する大きなヒントとなるでしょう。

【画像】見た目も走りもスポーティな新型「ZR-V」内外装がスゴイ!(22枚)

 新型ZR-Vの発売は2023年4月を予定していますが、販売店の展示車や試乗車とメディア向けの試乗車両は先行して生産。先行生産されたのは2000台ほどで、今回公道で試乗した車両もそのうちの2台(ハイブリッドとガソリン車)です。

 そんな新型ZR-Vに触れて感じた注目ポイントは3つありました。

 ひとつはスタイルです。一般的にSUVといえば背の高さを強調するようなスタイリングが多いですが、新型ZR-Vはむしろ逆。

 SUVとしては背が低く抑えられ、感覚としては「シビック」(11代目・現行モデル)をそのままリフトアップしたかのような雰囲気です(実際はそうではありませんが)。全高も1620mmと低めで、なおかつ全幅は1840mmとそれなりにあることがワイド&ロー感を強調しています。

 筆者(工藤貴宏)は新型ZR-Vを一目見て、「ヴェゼルのお兄さんのような感覚」という印象を受けました。それは、北米においてはこの新型ZR-V(北米名:HR-V)が日本でいう先代ヴェゼルの後継的な役割を担っていることも大きく関連しているでしょう。とにもかくにも独特のプロポーションを持つスタイルが個性的です。

 ちなみに、“背が低い”といえばセダン用の機械式立体駐車場への対応をイメージするかもしれませんが、新型ZR-Vの全高は非対応です。この低い全高は実用的な理由ではなくあくまでスタイルやキャラクターづくりのためと考えて良いでしょう。

 ふたつめのポイントは実用性です。たとえば後席は、背が低いとはいえしっかりと居住性を確保しているのがうれしいところ。

 CセグメントSUVとして考えれば、新型ZR-Vのライバルはトヨタ「カローラクロス」やマツダ「CX-30」、スバル「クロストレック」など。また車体サイズでいえばマツダ「CX-5」までライバルの範疇といえますが、ひざまわりが広い新型ZR-Vの後席居住性はそれらのどれよりも優れています。

 また、床下収納も含めて395リットル(e:HEV・FFモデル)、後席使用時の床の前後長が890mmあるラゲッジスペースもスポーティなスタイリングから考えるよりずっと実用的。横方向も、ゴルフバッグを横に寝かせて積める幅があります。

 さらに後席格納方法やクラス唯一のダイブダウン式(座面自体も沈み込んで低く収まる)で、後席格納時はどのライバルよりも低くてフラットな床を実現するのも見逃せないポイント。

 これによって大人がフラットに横になって車中泊できることはもちろん、前輪やサドルを外した自転車も2台積載できるのはアクティブなユーザーにとって朗報でしょう。見た目以上にハイレベルなのが、新型ZR-Vの実用性なのです。

■ホントにSUV? 走りの爽快さに驚愕!

 そして3つめのポイントは、走りの爽快さです。

 走り始めると、まずスムーズなステアリングフィールに感動し、ついで路面に吸い付くような接地感と安定感に驚かずにはいられません。

 高速道路のレーンチェンジや峠道で実感するドライバーの意図を汲み取るかのように活き活きとした動きは、SUVであることが嘘のようです。クルマとドライバーの一体感の高さは、国産車の中ではナンバーワンに思えます。

 険しい峠道でも試乗してみましたが、そこでのキビキビとした挙動や旋回中の安定感の高さと楽しさはまるでスポーツカーを運転しているのかと思うくらいでした。

 ドライブトレインのなかでもっとも好印象だったのはハイブリッド(e:HEV)の4WD。まずハイブリッド自体が好印象で、シビックe:HEVからはじまった「疑似的にシフトアップすることでガソリン車のような加速フィール」の演出が抜群に運転を楽しくしてくれます。

 エンジン音も良いです。そのうえ、アクセルを踏んだ瞬間にモーターが大トルクを生み出して車体をグッと前へ押し出す感覚は、ガソリン車では決して真似できないモーター駆動を中心とするモデルならではのドライバビリティです。

 加えて4WDシステムは、従来のホンダのFFベース4WD(CR-Vや新型ヴェゼル)よりもリアにトルクを多く配分するのが特徴。舗装路でも積極的にリアにトルクを送るので、アクセルを踏み込みながら曲がっていけるしそれがなんとも楽しいのです。

 ヴェゼルの兄貴分的存在(それでいてCR-Vよりも背が低く価格も抑えめ)で、実用性と走りのバランスが最高に良い、新型ZR-Vはそんなクルマといっていいでしょう。運転好きにも積極的に推奨できるSUVです。

 そんなZR-Vに死角はないのでしょうか。

 筆者が感じた唯一ともいえる死角は、乗り心地です。路面状況や速度レンジによっては、後席に座っていると上下に揺すられる感覚がありました。

 とはいえ前席に乗っていると気にならないので、2人までの乗車なら心配する必要はまったくないでしょう。

 しかし、後席を日常的に使うファミリーユーザーなら購入前に試乗して確認することをオススメします。

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みんなのコメント

28件
  •  ホンダはチャレンジングな企業というイメージがあるが、それは裏を返すと「すぐに変えてしまう企業」とも言える。
     端的なのがF1。参入と撤退を繰り返していて、都度一からのスタートになってしまう。市販車に関してもNSXも生産を終了してしまった。
     そう考えるとこのモデルも帯に短し襷に長しのように、「CR-Vより小さくヴェゼルより大きすぎる」というより中途半端なモデルになってしまいそう。このモデルを出すことが決まっていたら、ヴェゼルはより小さくすべきだった。共喰いをしてしまい、より小さなモデルを求める人がトヨタに行っているだろう。車そのものは良いものが多いが、そうした部分が足りないのは残念でならない。
  • ヴェゼル以上、CR-V未満。
    ちょうど良いホンダなのか?
    中途半端なホンダなのか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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