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偶然の一致……でもないんです! 時代や国が違うのにナゼか「ソックリ」な見た目のクルマ5組

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偶然の一致……でもないんです! 時代や国が違うのにナゼか「ソックリ」な見た目のクルマ5組

 この記事をまとめると

■似ているデザインのクルマたちをピックアップ

偶然か? それともパクリか? 驚くほど似たデザインの輸入車と国産車3組

■市場に出ていたモデルを参考にして商品化されたクルマもある

■同じデザイナーがそっくりなクルマを別メーカーから出したこともあった

  デザイン系ライター厳選! そっくりなクルマたちを集めてみた

 トヨタの新型「シエンタ」が、フィアットの「パンダ」にそっくりとクルマ好きの間で話題になっているようです。そこで、今回は歴代の日本車と輸入車から、「これはどう見てもソックリ」と思える5組のクルマを選んでみました。

●ドイツ車と、ドイツ車を目指した国産スポーツ

 まず最初は、マツダの2代目「サバンナ RX-7」と「ポルシェ944」です。

 1983年登場の944は924をベースとしていますが、ブリスターフェンダーを持つ、より引き締まったスタイルが特徴。角型ラバー一体のフロントスポイラーと、S字を描くベルトラインも独自性を打ち出していました。

 一方、1985年発売の2代目RX-7は、新開発の13Bターボエンジンを搭載した高性能ロータリースポーツ。「ファミリア」や「ルーチェ」など、当時のマツダ車はドイツ車的な質実剛健さが特徴でしたが、小野隆によるスタイルは、ブリスターフェンダーも含めて944ソックリに。当時は「プアマンズポルシェ」という言葉も流行りました。

●日本車をナゾった個性派フランスコンパクト

 2組目は、初代のホンダ「トゥデイ」とルノーの初代「トゥインゴ」。1985年、11年ぶりに軽市場へ再参入したトゥデイは、アッと驚くワンモーションフォルムに。ペンタストリームシェイプと呼ばれるスタイルは、当時四輪デザイン室長の木越由和がほぼ独力で仕上げたもの。2330mmのロングホイールベースによる踏ん張り感は圧倒的でした。

 トゥインゴの登場は7年後の1992年。「ルノー4」の後継となるAセグコンパクトを手掛けたのはかのパトリック・ルケモンです。モノスペースと称するフォルムは「エスパス」を参考にしたそうですが、どこから見てもトゥデイそのもの。ルノーとしても、とくにそれを否定しなかったという話は興味深いところです。

 欧州の流行を国産車にも上手く融合させるのもデザイナーの腕

●北米向け中型SUVと軽自動車の兄弟関係?

 3組目は、トヨタの「FJクルーザー」とスズキの初代「ハスラー」です。FJクルーザーは、北米向けのレトロタイプな中型SUVとしてCALTY(トヨタの北米スタジオ)が提案、2006年に登場しました。「ランドクルーザー40」を現代的に解釈したスタイルは好評で、4年後には日本でも発売になりました。

 2014年発売のハスラーは、軽トールワゴンとSUVを組み合わせた企画。メッキを使ったランプまわりや、シルバー塗装のバンパーガーニッシュによるフロントに加え、明るいボディカラーとホワイトのルーフがFJクルーザーとソックリです。そもそもハスラーは「ハマー」との近似性も語られており、まさに「いいとこ取り」のデザインと言えそうです。

●本格ミッドシップになりたかった和製スポーツ

 4組目はフェラーリ「テスタロッサ」と三菱の「GTO」です。「512BBi」の後継として1984年に登場したテスタロッサは、1950年代の名前をリバイバルしたフラッグシップモデル。リヤのラジエターを冷却するエアインテークが特徴のスタイルは、もちろんピニンファリーナによるものです。

 6年後の1990年に発売されたGTOは「スタリオン」の後継として企画されたもので、コークボトルラインのスタイルはテスタロッサそっくり。「スポーツカーは、ライバルがいるから、面白い」というキャッチコピーもまたフェラーリを想像させますが、ベースはFFセダンの「ディアマンテ」で、当時はダミーのエアインテークが話題でした。

●同じ時期の同じデザイナーによるコンパクトハッチ

 最後は、日産の初代「マーチ」とフィアットの初代「ウーノ」です。空白だった1000ccクラスにマーチが登場したのは1982年。もともとは、日産に接触を行ったイタルデザインのジウジアーロに、同社が研究目的で依頼をしたことが発端です。当初から欧州市場を意識したマーチは、極めてプロポーションのよいハッチバックスタイルとなりました。

 一方のウーノは、1年遅れの1983年登場。ヒットした「127」の後継としてジウジアーロに依頼した企画ですが、同時期の依頼としてマーチとソックリのスタイルとなったのはある意味自然なことです。ただ、丸く磨かれたマーチに対しシャープな表情を持つウーノと、面の作りに若干の違いがあるところが見所です。

 さて、こうして5組を並べてみると、ソックリな理由にもいろいろあることがわかります。「作品」というものは過去の模倣を前提としていますが、必ずしも似ていること自体がすべて否定されるべきではなく、そのクルマをデザインする「意気」こそが大切なのだと思えます。

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モーサイ

みんなのコメント

44件
  • テスタロッサとGTOが似てると思う人間は、眼科に行った方がいい
  • トゥデイを気に入ったカーデザイナーが自国のフランスに持ち帰って乗り回していたのは有名な話なので、そのデザイナーがルノーでトゥインゴをデザインしたんじゃないのかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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