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好ましい第一印象 ホンダ・シビック(1) クロスオーバーとのコントラスト 長期テスト 

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好ましい第一印象 ホンダ・シビック(1) クロスオーバーとのコントラスト 長期テスト 

初回 魅力的で運転が楽しいハッチバック

「最近は不人気のクラスですが、最も魅力的で運転の楽しいモデルをホンダは投入しました」。新しいホンダ・シビックに対し、英国編集部のマット・プライヤーはこんな意見を以前に述べていた。

【画像】好ましい第一印象 ホンダ・シビック 写真でじっくり観察 新型タイプRも 全73枚

そんな経験豊かな先輩にも優れた印象を残す、新しいファミリー・ハッチバックが長期テストに加わった。運転できるのを楽しみにしていたのは、筆者だけではなかったようだ。

同僚のクリス・カルマーはシビックを数日も借りて、その仕上がりを堪能した。レイチェル・バージェスも新型の国際発表会から戻るとすぐに、絶賛する言葉を並べていた。わたしも乗り始めて1週間ほどだが、とても好感を抱いている。

長距離通勤を含めて3日間で約770kmの距離をこなしたが、適度なサイズで驚くほど運転しやすい。快適なだけでなく、走りから受ける感触そのものが好ましい。

20年ほど前は、まさかファミリー・ハッチバックの売れ行きが下火になるとは想像もしていなかった。市街地に溢れるクロスオーバーたちと、興味深いコントラストをシビックは描き出している。

走行より発電がメインの2.0Lエンジン

長期テストのホンダ・シビックをご紹介しよう。英国で選べるパワートレインは1択。自然吸気の2.0L 4気筒ガソリンエンジンと2基の電気モーターが組み合わされた、ハイブリッドのみだ。

基本的には183psの駆動用モーターが、殆どの走行を担う。ガソリンエンジンは、専ら駆動用モーターへの電力供給と、駆動用バッテリーの充電を担当。高速域など必要に応じて、フロントタイヤも回す。

知的なシステムで、直近の平均燃費は19.5km/Lとなっている。カタログ値は20.0km/Lだから、かなり接近できている。

トランスミッションは、e-CVTという電気式無段変速機が載っている。ただし、エンジンの回転数が不意に上下する、従来的なラバーバンド・フィールは存在しない。高速域でエンジンが駆動を担う場合でも変速はせず、適度なダイレクト感が保たれている。

英国で提供されているトリムグレードは、エレガンスとスポーツ、アドバンスの3段階。英国価格は2万9595ポンド(約491万円)からとお手頃だ。長期テスト車はアドバンスで、3万2995ポンド(約547万円)からになる。

半導体不足が日常化している現在は、オプションの選択肢が絞られている。あれこれ悩む時代は終わったようだ。英国仕様のシビックでは、バンパーのデザインとインテリアの間接照明を除くと、トリムグレードとボディカラーを選ぶだけだった。

長期テスト車に載っているオプションは、プレミアムクリスタル・ブルーメタリック塗装のみで、825ポンド(約14万円)なり。スバルBRZの鮮やかなブルーにも似ている。

典型的なホンダ車らしい好ましい第一印象

多少価格が高くても、マイカーとして検討するなら筆者もアドバンス・グレードを選ぶだろう。ダッシュボードのタッチモニターは、9.0インチから10.2インチへ大きくなるし、アダプティブ・ヘッドライトと熱線入のステアリングホイールが付く。

パノラミック・グラスルーフにボーズ社製のステレオ、電動シートも備わる。いずれも、快適な通勤には有効な装備といえる。

車内で歓迎したい特徴が、エアコン用に実際に回せるダイヤルが付いていること。レイアウトも扱いやすい。タッチモニターとハードスイッチとのバランスが考えられており、ドイツ・メーカーもお手本にして欲しいと思ってしまう。

標準装備のレーンキープ・アシストは、シビックを始動させる度にデフォルトでオンになる。今のところ、運転の邪魔に感じたことはない。オフにするのも簡単。これから付き合う時間が長くなるにつれ、気になる制御も出てくるかもしれない。

21世紀に入りF1レースへ2度参戦し、2度撤退しながら、妥当な販売上のメリットを得たとはいいにくいホンダ。世界中のメーカーがクロスオーバーやSUVを向いているさなかに、同社は中型ハッチバックをリリースした。今度は歯車がうまく噛み合うだろうか。

新しいシビックの好ましい第一印象は、典型的なホンダ車らしい。最後まで、ポジティブな気持ちが続くことを期待している。

セカンドオピニオン

新しいHR-Vを運転した時、走りの悪くないクロスオーバーだと感じたが、新しいシビックへ試乗して目からウロコが落ちた。やっぱりハッチバックは良い。

スポーツモデルではないものの、スタイリングはカッコイイし、操縦性は機敏で引き締まっている。間違いなく運転が楽しい。

さらにホンダは、e:HEVと呼ばれるハイブリッド・パワートレインに改良も施している。バッテリーEVに近い走りを得ている。エアコンの操作系がタッチモニターに飲み込まれていない点も評価したい。 Kris Culmer(クリス・カルマー)

テストデータ

テスト車について

モデル名:ホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンス(英国仕様)
新車価格:3万2995ポンド(約547万円)
テスト車の価格:3万3820ポンド(約561万円)

オプション装備

プレミアムクリスタル・ブルーメタリック塗装:825ポンド(約14万円)

テストの記録

燃費:19.5km/L
故障:なし
出費:なし

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