ホンダ「フォルツァ」がモデルチェンジし、2021年3月25日に発売された。新型は4バルブの新エンジン「eSP+」を採用、フレームも一部新設計とするなど、妥協なき見直しが図られたのが特徴だ。走りはどう変わったのかチェックする。
文:太田安治、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:森 浩輔、南 孝幸
ホンダ「フォルツァ」インプレ・解説(太田安治)
走り出せばすぐに分かる上質なレスポンス
ホンダ「GB350」のインプレを公開! 新たな空冷単気筒の乗り心地とは?
国内250ccスクーターの「顔」ともいうべきフォルツァが、フルモデルチェンジを受けたのは2018年5月。それから3年足らずで、新設計エンジン搭載やフレームの部分的な設計変更などを行った新型が登場した。
2018年モデル以前は、ライダーが車体に沈み込むようなライディングポジションで操縦性もクルーザー的な穏やかな味付けだったが、2018年モデルからホイールを前15インチ、後14インチに大径化。ホイールベースは35mm短縮し、シート高を65mm高くして俊敏なハンドリングを得た。
スクーター需要の大きいヨーロッパでは荒れた路面の市街地を自在に駆け抜けられるハンドリング性能が必須。大径ホイール化することで、フォルツァはグローバルモデルに相応しいキャラクターへと生まれ変わったということになる。
今回の新型はキープコンセプトで、完全新設計のスクーター用エンジン『eSP+』を搭載したことが最大のトピック。ロングストローク化に加え、フリクションロスも低減したという。これによる乗り味の変化はアベレージ速度の低い市街地で実感できる。
前モデルよりも発進加速が穏やかで、スロットル開度が小さい低速域での加減速がスムーズ。渋滞路も走りやすく、Uターンのような微速でのコントロールも気を使わずに済む。
スロットル全開のフル加速では前モデルより若干高めの6200回転あたりをキープ。動き出しが穏やかなので実感しにくいものの、70km/hまでの加速は前モデルより力強い。
高回転域でのパワーの盛り上がり感はないが、動き出しからトップエンドまで分厚いトルク感を保ったまま加速する特性。全回転域に渡って振動が減っているので高速道路クルージングの快適性も上がっている。
新型はフレームの一部が新設計とされたが、市街地走行ではハンドリングの変化を感じることはなかった。資料によるとフロント分担荷重が増えているとのことなので、高速道路での直進性向上に寄与しているのだろう。
今回は試乗中雨に降られたが、絶大な威力を発揮したのが可動域が40mm増えた電動スクリーン。僕の体格だと少しだけ頭を下げればヘルメットのシールドに水滴が付くこともなく、ジャケットもほとん濡れなかった。
各種の安全装備、便利な実用装備を満載し、通勤通学からツーリングまでに幅広く対応するフォルツァ。日本が世界に誇る中型スクーターとしての完成度はさらに高まった。
ホンダ「フォルツァ」カラーバリエーション
カラーバリエーションは3タイプ。「パールホライゾンホワイト」、「マットガンパウダーブラックメタリック」の従来モデル、さらに力強さと個性を表現した新色の「インディーグレーメタリック」を加えた全3色だ。
パールホライゾンホワイト
マットガンパウダーブラックメタリック
インディーグレーメタリック
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元サイトで投票・回答ホンダ「フォルツァ」ライディングポジション・足つき性
シート高:780mm
ライダーの身長・体重:163cm・43kg
上半身の起きたポジションは路面からの衝撃を体で吸収しやすく、操作性と見通しの良さにも貢献。足着き性はこのクラスでは標準的とはいえ決して良くはない。停車時にシート前寄りに腰を移動すれば大幅に改善できる。
ホンダ「フォルツァ」タンデム(2人乗り)チェック
パッセンジャー 木川田ステラの感想
幅広のシートは充分な弾力があって座り心地は上々。段差のお陰で視界も良く、ステップ位置は足に力を入れやすい、ちょうどいい位置でした。グラブバーは握りやすく、リラックスした姿勢をとることもできたので、快適さに身をゆだねながら、スムーズな走りを存分に楽しむことができました。
ホンダ「フォルツァ」各部装備・ディテール解説
ホンダ「フォルツァ」主なスペック・価格
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
[ アルバム : 【写真15枚】ホンダ「フォルツァ」2021年モデル はオリジナルサイトでご覧ください ]
文:太田安治、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:森 浩輔、南 孝幸
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みんなのコメント
照らす範囲と照らさない範囲がクッキリ分かれすぎ。
バンクさせるとカーブの先を照らさないからハロゲン車以下の視認性しかない。
特に小排気量車。