充電は鉱山の架線からパンタグラフで行う
日立建機は2024年6月27日、超大型のフル電動ダンプトラック実証試験を鉱山現場で開始したと発表しました。
【パンタグラフ展開!】これが、ド派手に充電を行うダンプトラックです(写真)
この実験は鉱山会社であるファースト・クォンタムが所有するザンビアにあるカンサンシ銅・金鉱山で開始しました。鉱山現場でフル電動ダンプトラックの実証実験が行われるのは世界初とのことです。
実証実験では、高低差のある露天掘りの鉱山で実際の稼働負荷がかかる状態で、走る・曲がる・止まるといったダンプトラックの基本性能や、バッテリー充放電サイクルなどを検証します。またカンサンシ鉱山は、トロリーシステム(架線)の運用実績が豊富で、さまざまな運搬ルートや架線設備などフル電動ダンプトラックの試験に必要な多くの設備がすでに整備されているため、実証試験に最適な環境でもあるそうです。
スイス重電機器会社であるABBと共同開発した同車は、エンジンを搭載しないエンジンレス・トロリー充電式フル電動ダンプトラックです。充電による停車を必要とせずに架線から直接給電し、連続稼働が可能です。また、バッテリー搭載量を抑えることで、車体に占めるバッテリー重量を軽くして積載量の最大化にも寄与し、高いコストパフォーマンスを発揮します。
鉱山業界では、環境意識の高まりを背景に温室効果ガスの排出を削減する取り組みのひとつとして、鉱山機械の電動化に関心が高まっています。特に、鉱山現場で稼働台数の多いダンプトラックの電動化に関する要望は強く、日立建機は2021年6月からABBと共同でフル電動ダンプトラックの開発を行っています。
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みんなのコメント
日本最後のバスが 黒部ダムの、トンネルの中を走っているが
12月までで、バッテリーのバスになるそうな
鉱山内の建機全般の運行管理を行うシステム(FMS)とAHS、そしてダンプ
トラックの電動化を一体化させ、鉱山作業の省力化と生産の効率化を図る
一大システムを構築して、主要顧客に提案していくのではないかと思います。