現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 王者ハイエースを倒せるか? 新型キャラバンのディーゼルに「死角」が見当たらない

ここから本文です

王者ハイエースを倒せるか? 新型キャラバンのディーゼルに「死角」が見当たらない

掲載 更新 38
王者ハイエースを倒せるか? 新型キャラバンのディーゼルに「死角」が見当たらない

新型ディーゼル搭載はもちろん内外装で魅力倍増の新型キャラバン

 昨年10月にビッグマイナーチェンジを行ったキャラバン(※旧モデル名はNV350キャラバン)。先行して改良を受けたガソリン車に続き、今年2月にはディーゼル車もマイチェンを敢行。テストコースで実施された発表会を兼ねた試乗会で、その進化ポイントをチェックした。

わかってる人は「豪華ミニバン」より「商用車」を選ぶ! 車中泊ベストが「はたらくクルマ」と言われるワケ

ハイエース猛追の急先鋒は高出力&低燃費の2.5Lディーゼルターボ

 まず先行してデビューしたガソリン車は、最上級グレードとして「GRANDプレミアムGX」の追加設定をはじめ、外装デザインや内装装備などで数々の進化が施された。これら基本の進化ポイントはディーゼル車でも同様で、細部を見ていくとライバルであるハイエースを迎え撃つさまざまな進化を遂げ、魅力を大きく向上させていることがわかる。

 なかでも今回発表されたディーゼル車の最大の進化ポイントはパワートレーンのリニューアルだ。ディーゼルエンジンはこれまでYD25型(日産製2.5L)を搭載していたが、新開発の4N16型(三菱自動車製2.4L)に変更。最高出力は129psから132psへとパワーアップ、トルクも356N・mから370N・mへと向上している。

 注目したいのはそのトルクだ。ライバルのハイエース(2.8Lディーゼルターボ)が300N・mなのに対して、大きなアドバンテージを持っているのが読み取れる。しかも2000rpm付近で最大トルクを発生することから、トルクフルな走りが期待できるエンジンとなったのだ。

ロックアップ領域が広い7速AT搭載がダイレクトな走りを実現

 さらにガソリンエンジンでもすでに採用されている7速ATの搭載も大きな魅力。ライバルのハイエースは6速ATなのに対して、こちらでもアドバンテージを感じさせる。トルクフルなエンジン+ATの多段A化によって「加速Gが持続する」感覚を味わえるのが新しいキャラバンの走りの魅力となった。またロックアップ領域を拡大したことによるダイレクト感のある走りも新型の魅力。試乗するとリアルに感じられる加速フィーリングの心地良さを感じさせるクルマとなった。

 また追い越し加速の性能アップもうたっている。80km/h→100km/hの全開加速性能ではマイチェン前に対して8%もの性能アップを実現。さらに快適性アップの効果として大きいのが静粛性で、7速ATによるハイギヤード化や新エンジン搭載の効果で、かなり静かになっている。実際に試乗すると加速時点ですでに静かだが、高速巡航時のディーゼル特有の騒がしさもほとんど感じないほど。

 気になる環境性能は、燃費は旧モデルが12.4km/L(2WD)であったのに対し、新型は13.9km/Lへと向上。さらに環境性能面では尿素水を2カ所で用いる世界最新のシステムを導入し、クリーンな排気を可能にしている。

疲労を軽減するスパイナルサポート機能付きシートを前席に採用

 ここからはガソリン/ディーゼル共通の項目になる。まずは外装イメージが大きく変わった。グリルデザインの変更に加えて、バンパー両サイドに異形のフォググリルを備え、下方向にボリュームを持たせた安定形状のフェイスに進化しているのが印象的。内装で注目したのは疲労を軽減するスパイナルサポート機能付きシートを前席に採用したこと。

 さらにメーター内に5インチのディスプレイをビルトインするなど、快適性や使い勝手をグレードアップしたのも見どころ。さらに最上級グレードの「GRANDプレミアムGX」ではブラックを基調とした上質な内装色を採用したのもパーソナルユーザーを強く意識しての進化と言えるだろう。

 もちろん日産お得意の安全装備も充実。踏み間違い防止アシストや車線逸脱警報、ハイビームアシストなどのバンモデルとしてはかなりレベルの高い安全装備を満載する。車両や歩行者との衝突回避を行うインテリジェントエマージェンシーブレーキも、フロントカメラによってさらに強化し搭載されている。

フルモデルチェンジ級の改良でライバル「ハイエース」を猛追する

 2012年の登場以来、NV350キャラバンとして親しまれてきた同車だが、新型はシンプルに“キャラバン”というネーミングに原点回帰。ライバルを超えるパワートレーンの充実、さらには充実のエコ&安全性能を備え、外観でも新しさをアピール、快適性の高いコクピットまわりも備えるなど全方位で新しさを強調し1BOXにおけるシェア拡大を目指す。

 最上級グレード(GRANDプレミアムGX)の追加投入など、ほぼハイエースとのガチンコ勝負となるグレード・ラインアップでユーザーはどちらを選ぶか迷ってしまう仕上がりとなった。レジャー仕様などのパーソナルユースに力を入れる日産。キャンプやアウトドア人気が一層高まるなか、1BOXの新しいユーザー層の開拓にも期待が持てる新型のデビューとなった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン

みんなのコメント

38件
  • 日産には頑張ってほしいですが、大幅に引き離されてる理由はエンジンだけじゃないですから。
    職人は毎日仕事で使ってますから、こんな宣伝なんか打たなくても口コミで評判は拡がります。
    当たり前のことを当たり前に出来るトヨタ車に日産が勝てるのか、大いに疑問が残るところです。
  • 数値的なスペックじゃなく、故障率、故障したときの部品代、アフターパーツ買取価格など、
    まだまだ追いつくのは難しいかも
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

258.1685.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.8760.9万円

中古車を検索
キャラバンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

258.1685.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.8760.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村