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新型プラドは「ランクル250」に? プラド充実で「ランクル300」は日本市場から消えるのか?

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新型プラドは「ランクル250」に? プラド充実で「ランクル300」は日本市場から消えるのか?

 何とも衝撃的な内容の情報が密かに伝わってきた。新型ランクルプラドをランクル250と改名し、ランクル300を日本国内から撤退させるという話が聞こえてきたのだ。噂の真相を解き明かしていきたい。

文/ジョー城ケ崎、写真/レクサス、ベストカー編集部

新型プラドは「ランクル250」に? プラド充実で「ランクル300」は日本市場から消えるのか?

■新型プラドがランクル300の代わりになれるのか?

次期型ランクルプラド(ベストカー編集部製作の予想CG)がランクル300の後継的存在になるのか?

 レクサスから新型GXが世界初公開され、国内導入が大きく期待されている。そろそろフルモデルチェンジを、と噂されるランクルプラドも次期型モデルの登場時期が近づいてきていることだろう。

 一方、2022年7月からオーダーストップを続けるランクル300は停滞状態。今後の受注再開予定も立てられず、バックオーダーの大幅な解消もままならない状況であるのは確かだ。

 先日発表されたレクサスGXだが、プロトタイプのスペックを見ていくと、全長4950×全幅1980×全高1865mmのボディサイズで、パワートレーンにはV6 3.5Lツインターボと2.4Lターボハイブリッドを搭載する模様。

 これをランクル300と比較してみよう。

トヨタSUVのフラッグシップモデルの現行ランクル300。そのボディサイズは全長4950~4985mm、全幅1980~1990mm、全高1925mmとまさに威風堂々だ

 ランクル300は全長4950~4985mm、全幅1980~1990mm、全高1925mmのボディサイズで、パワートレーンにはV6 3.5Lツインターボを搭載する。

 両者は、全長と全幅、搭載されるガソリンエンジンがほぼ同等だ。LXとランクル300に採用されたGA-Fプラットフォームが、GXにも採用されたから当然の流れともいえる。

発表されたばかりの新型レクサスGX。プロトタイプのボディサイズは全長4950×全幅1980×全高1865mmともはやランクル300級!

 一方、現在のところ詳細がわからない次期型プラド。ただ、プラドのレクサス版であるGXが、ランクル300同等のスペックになったことを考慮すると、次期プラドもこれに近しい形で登場する可能性が高い(ただし、新型プラドは2.8Lディーゼルを搭載し、ハイブリッドは追加で設定される可能性も囁かれている)。

 すると、ランクル300と新型プラドの差はほとんどなくなる。新型のスペック次第で、プラドがランクル300を補完する存在にも充分なり得るのだ。

■注文再開のメドが見えないランクル300……未オーダーは7万台超?

質実剛健な雰囲気を漂わせながらも上質感がにじみ出るランクル300のインテリア。筆者の試算ではいまだに国内で7万台もの未オーダー車があるとか……

 2022年7月のオーダーストップ時点で、国内向けの納期は4~5年とも言われたランクル300。新車販売台数を追うと、2022年中は毎月400~500台を行ったり来たりだった。しかし2023年になると年初から4月まで990台、1220台、1890台、1490台と増加傾向にある。

 この「販売台数」は「生産・登録された台数」ということ。国内向けの出荷台数が、毎月1000台規模になったことを意味する。

 ただし、現在日本全国には238のトヨタ販売店(チャンネル名を保有する法人)があり、単純に月の出荷台数1000台を238社で割ると、1社あたりの月間割り当てはわずか4.2台だ。

 2023年初めの時点で、各社にはまだ平均300台近い未オーダーのランクル300があるといわれていた。この数が238社にあるならば、いまだに国内には約7万台近い未オーダー車があるということだ。

 単純に毎月1000台ずつ減らしても70カ月を要する。つまり、すべて生産し終えるのは2028年10月という試算になるのだ。

 増産は続いており、筆者の試算どおり2028年までかかることはないと思うが、直近の1年間で、注文されたランクル300をすべて生産するのは不可能な状態。注文再開はまだまだ先の話である。

■時が止まるランクル300! 動き出す250が「日本のランクル」になる?

2023年5月に発表された新型レクサスGX。このトヨタ版が新型ランクル250(プラド)となり、ランクル300の後釜に据えられる?

 ランクル300の注文再開のメドが立たない状態に、販売現場も苦悩している。注文再開を見通して、予約の列を作る販社もあるようだが、オーダーできないという現実はいまだ変わらない。

 混乱を解消する一縷の望みとして、新型プラド(以下ランクル250)への期待は販売現場でも高まっている。そのいっぽうで筆者が、「ランクル300が消えるのでは?」と問いかけると、現場の営業マンは一様に驚いた表情を見せていた。

 新型プラドの出来にもよるが、ユーザーや販売現場はランクル300のブランド価値を高く見ている。それゆえに、ランクル250導入と同時にランクル300をドロップさせるというのは非現実的な話だろう。

 ただ、生産ラインは動くものの、注文ができないランクル300は、販売現場から見ると終売車種と同じ扱いだ。受注停止のまま気づいた時にはドロップアウトという流れも、ランクル250が代わりを務められるなら自然発生的に起こるだろう。

 少々乱暴だが、300は海外用、250は国内中心とするほうが、国内のランクル需給問題は解消へ向かうはず。250販売から1年程度の猶予期間を設け、それでも300の安定供給目途が立たなければ、売ることができないランクル300を国内から撤退させるという選択肢が現実味を帯びてくる。

 これまでも派生と吸収を繰り返しながら、長い歴史を紡いできたランクル。1990年代から現在までは安定期だったが、今後は国内ランクルの変革期になるだろう。ランクルの名は残り続けるが、ラインナップは2025年をメドに改変必死の様相だ。

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