ナイトロRXに再びの大物ゲスト。NASCAR王者経験者チェイス・エリオットがスバルWRXをドライブ

　2021年9月より北米大陸待望の新選手権としてスタートを切った『Nitro Rallycross（ナイトロ・ラリークロス／NRX）』の初年度最終戦、12月4～5日にノース・フロリダのThe Firm（ザ・ファーム）で開催される第5戦にふたたび大物ゲストの参戦が決定。2020年のNASCARカップ・シリーズ王者でもあるチェイス・エリオットが、ワイルドカード枠用として用意されるスバルWRX STIスーパーカーのステアリングを握ることがアナウンスされた。

　エクストリーム・モータースポーツの草分け的イベントでもあるX Games（Xゲームズ）で複数のゴールドメダリストに輝き、5度の北米ラリー選手権王者も獲得したスタントドライブの第一人者トラビス・パストラーナだが、彼が発起人となったナイトロRXは9月24～25日にユタ州ソルトレイクシティのモータースポーツキャンパスで開幕戦を迎えて以降、ミネソタ州ミネアポリス、アリゾナ州フェニックス、カリフォルニア州グレンヘレンとすでに4戦を実施してきた。

　そのうち、第3戦となるワイルドホースパス・モータースポーツパークではNASCAR界の“ダークヒーロー”ことカイル・ブッシュがゲスト参戦。0-60マイル（約96km／h）加速1.9秒、最大加速で1.5Gを記録する600PSのラリークロス車両をぶっつけ本番でドライブし、いきなりのファイナル進出から4位に喰い込む活躍を演じるなど、多いにファンを沸かせていた。

　そのNASCAR界から最新の刺客としてラリークロスデビューを果たすエリオットは、シリーズをサポートするZipRecruiter ＃GONITRO Car（ジップリクルーター・ゴーナイトロカー）のエントリー名で、現選手権リーダーのパストラーナやそのチームメイトでもあるスコット・スピードらと同一スペックのスバルWRX STIスーパーカーをドライブすることになった。

「フロリダでのシーズンフィナーレに参加できることが決まり光栄だし、僕自身も本当に楽しみにしているんだ」と意気込みを語ったエリオット。

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「僕は意識的に他のカテゴリーや形式に挑戦することを楽しんでいて、つい最近ダートでのドライビングを始めたところなんだ。だから、この最高峰のラリークロスカーに乗ることは本当に魅力的だね。ナイトロRXは観客として見てもスリル満点で、トラビス（・パストラーナ）をはじめ、他のドライバーからも教えてもらったとおり、実際にドライブすればもっとスリリングな体験になるだろうね。ステアリングを握るのが今から待ちきれないよ！」と、2021年はカップ戦を筆頭に、Xfinity、そしてCamping World Truck Series（キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ）にもゲスト参戦したエリオット。

　一方、ふたたびNASCAR界の大物招聘に成功したパストラーナは「チェイス・エリオットやカイル・ブッシュのようなNASCARカップのチャンピオンがナイトロRXで競うのを見るのは、僕らのスポーツにとって絶対に素晴らしいこと」だと歓迎の意を示した。

「前回のカイルはフェニックスの難しいレイアウトと600PSのモンスター4WDを瞬時に乗りこなし、とても印象的なドライビングで4位フィニッシュを達成した。そしてチェイス（・エリオット）は文句なく、モータースポーツで最も優れたドライビングタレントのひとりだ」と続けたパストラーナ。

　ここまでの第3戦、第4戦で現在2連勝中のパストラーナは、主催者としてコース設定にも携わりながら、最終戦でのタイトル獲得に向けてドライブするのと同時に、エリオットとの対決という新たな楽しみが加わったことを「喜んでいる」とも付け加えた。

「レイアウトのデザインは完成済みで、トラックは現在建設中だ。だから、チェイスはこのイベントに参加する全員と等しく、習熟に多くの時間を費やすことができる。フロリダではこれまでよりターマック路面のパーセンテージが上がるから、チェイスが表彰台に上がるのを見ても驚くことはないね」と続けたパストラーナ。

「彼のスキルが全輪駆動のRXスーパーカーでどう発揮されるのか。史上最年少のNASCARカップチャンピオンと対決できるんだから、これほど光栄なことはないね」

「彼のようなワールドレベルのドライバーが参戦することで、ナイトロRXは新たなオーディエンスに向けアピールすることにもなるだろう。チェイスがフロリダのフィナーレに参加してくれることは、2021年シーズンを締めくくる素晴らしい方法だよ」