もくじ
ーはじめに
マクラーレンGT発表 新型車のサイズ/内装/スペック 世界で受注開始
ー意匠と技術 ★★★★★★★★★★
ー内装 ★★★★★★★★☆☆
ー走り ★★★★★★★★★☆
ー使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
ー操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆
ー快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆
ー購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
ースペック
ー結論 ★★★★★★★★★☆
はじめに
マクラーレンは昨今、ハードコアなサーキット向けモデルにLTの名を与えている。いわば現代版ロングテールで、その第1弾となる675LTは名声を得た。はたしてその第2弾も、同じくよくできたものなのだろうか。これまで見てきた限りでは、順当にそうなりそうな気配だ。
ご存知かもしれないが、われわれはクーペモデルの600LTを、ベストドライバーズカーに選んだ。昨年10月、アングルシー・サーキットでの厳正な審査で、アルピーヌA110やポルシェ911GT3RS、ジャガーXE SVプロジェクト8、そしてフェラーリ488ピスタといった、そうそうたるライバルたちを降しての結果だった。そのクーペをロードテストに諮ることはできなかったが、新たに追加された600LTスパイダーでそれを試す機会に恵まれた。
われわれがはじめて600LTスパイダーをドライブしたのは、今年初めの北米で、公道試乗のみだったが、このクルマは、われわれがマクラーレンなら当たり前と思いはじめている妙技をまたも見せつけた。途轍もない速さや秀逸なステアリング、バランスのいいハンドリング、驚くほど路面に追従するサスペンションの調整ぶりといったアドバンテージはクーペと変わらず、さらには可動式ハードトップによるオープンエアの走りという魅力が加わっていたのである。
その右ハンドル仕様に、英国の路上で乗る機会がやっと巡ってきた。さらには、MIRAのプルービンググラウンドで手加減なしのサーキットテストも敢行できる。この最新ロングテールが、720Sやセナといったスーパーカーに、クローズドコースでどこまで肉薄できるのかも明らかにしたい。
意匠と技術 ★★★★★★★★★★
ロングテールとはいうものの、ベースとなった570Sと比べ、全長は7.4cm伸びたに過ぎない。もっとも、ボディサイズの拡大は主たる目的ではない。ネーミングの由来であるF1 GTRロングテールと同じく、重要なのはサーキット性能の強化なのだ。
大幅に改善されたエアロダイナミクスは、その目的を達成する上で中心的な役割を果たす。ウォーキングのエンジニアたちは、可能な限り車体を地面に張り付かせるべく、ボディワークに数多くの変更を施した。たとえば幅広く、27mm延長されたアグレッシブなフロントスプリッターや、乱気流を整流するサイドシル、巨大なバリカンみたいなリアディフューザー、そしてこれまた大きな固定式リヤウイングなどがそれだ。
これらが相まって、600LTスパイダーはクーペと同じく、250km/hで100kgのダウンフォースを発生する。パッケージングの障害となることが避けがたい、開閉式ルーフを導入したにも関わらずだ。
このルーフは重量面でも不利を招くが、それもわずかなもの。マクラーレンご自慢のモノセルIIカーボンモノコックがもたらす、信じがたいほどのボディ剛性のほうが大きな意味を持つ。補強ブレースなどを追加することなく、クーペと同様の軽量化を施すことができるのだから。その結果、600LTスパイダーは、ベース車である570Sスパイダーより100kg近く軽くなった。それなりにオプションも装備した状態のテスト車で、実測値は1465kgに過ぎなかったのだ。
3.8ℓV8ツインターボの最高出力は600psで、570Sの30ps増し。トルクは63.2kg-mで、これを3500~6500rpmで発生する。短く軽いステンレスの上方排気システムが、この性能の上乗せ分をエンジンから引き出すのに大きく貢献しており、モータースポーツ由来のフラットプレーンクランクは、エンジン搭載位置を下げ、レースカーのような低い重心高を実現する。7速DCTを介して後輪へ送られた駆動力は、超ハイグリップなPゼロ・トロフェオRによって路面へ伝えられる。
サスペンションは、720Sとコンポーネンツを共有するアルミの軽量なダブルウィッシュボーンで、コイルスプリングとアダプティブダンパーを備える。スタビライザーは前後とも固められ、レスポンスとスタビリティの向上が図られた。フロントのトレッドは、ベース車から10mm広げられている。
内装 ★★★★★★★★☆☆
構造的にいえば、600LTスパイダーのキャビンに570Sとの違いはほとんどない。IRISインフォテイメントシステムの縦に長いディスプレイ、そのハウジングが中央から下へ突き出したダッシュボードは、スターターボタンやルーフと走行モードの操作部があるセンターコンソールと分離されている。それらの奥にはドリンクホルダーや、キーや携帯電話、財布などを置ける小物入れがあるちょっとばかり手が届きにくいものの、軽量化のためにグローブボックスやドアポケットが省かれている室内では便利なアイテムだ。
フロントに備わる容量150ℓのラゲッジスペースは、これも重量削減を目的に内張りが薄くされている。テスト車のキャビンはカーペットの代わりにアルカンターラが張られているが、これは1950ポンド(約29.3万円)のオプション。これらによって、7.2kgのダイエットを遂げている。
これもウェイトを削るためにエアコンは装備されないが、無償で追加することも可能で、テスト車にはありがたいことに装備されていた。軽量なカーボンのレーシングシートは、P1と同じそれがスタンダードで、セナ譲りのものがオプション設定。ところが、悲しいかなテスト車には、7500ポンド(約112.5万円)のラグジュアリーパッケージ仕様で、せっかくの軽量シートが、電動調整式の重たいスポーツシートに置き換えられ、ステアリングコラム調整もまた電動となっている。ドライビングポジションのアジャストが極めて楽なのは確かだが、マクラーレンがどれほど苦心して軽量化を果たしたかを考えれば、このクルマの精神にそぐわないものに思えてしまう。
それでも、ドライビングポジションは素晴らしい。レーシングシートよりは座面がやや高いものの、細くコミュニケーションに富むアルカンターラ巻きステアリングホイールの正面に座り、大きなフロントウインドウ越しに遮るもののない視界を得ることができる。ペダルは互いに接近して配置され、ブレーキペダルは左足操作をする気にさせる位置にある。座面からルーフ内側までの高さは970mmだが、オープンにすれば当然ながら頭上空間は文字通り青天井だ。
走り ★★★★★★★★★☆
600LTスパイダーの走りがいいだろうことはわかっている。しかし、客観的な尺度で570Sよりどれほど向上しているのかはっきりさせることを望まれるはずだ。やや重量のかさむ600LTスパイダーと、ウェイトハンデのない570Sクーペとを比べることになるのだが、それでもLTのなんたるかを知ることができる。
マクラーレンの電子制御システムを効かせて発進すると、奇妙なほどスムースで予期せぬほど暴力的なところもなく、ホイールスピンも起きない。この手のクルマがこうしたスタートダッシュ時に見せるような猛烈さは完全に抑えられていながら、0-97km/hで3秒の壁を破るのだ。0-161km/hはわずかに6秒を切れなかったが、570Sよりコンマ3秒速い、一級の容赦ない加速力の持ち主だ。フェラーリ488GTBとの発進加速の比較では、スタート直後は僅差ながら勝っており、やがてイニシアチブを明け渡すようになるが、それもゼロヨンのゴールやその先へ至る数百mにおいて徐々に開いていく程度だ。
パフォーマンス面におけるもうひとつのベンチマークはポルシェ911GT2RSだと聞いたことがあるが、マクラーレンがそう考えても無理はないところだ。600LTより100psも上だが、われわれのテストデータで見ると、加速タイムでリードするには193km/hを上回らなければならないのだ。エンジンが720Sで導入された4.0ℓユニットでなく、それ以前から使っている3.8ℓユニットであることを考えれば、このパフォーマンスのレベルは素晴らしいどころの騒ぎではない。
厳密に観察すれば、このエンジンは短期的かつ主観的に見て、4.0ℓ版ほど印象的ではない。競合するターボユニットのいくつかと比べると、低回転域でのスロットルレスポンスは目に見えてソフトなフィールだ。しかし、4000rpm以上ではずっと快活だ。
いっぽう、少なくとも何人かのテスターにとっては、サウンドはやはりスポーツカーというより、タキシングしているターボプロップの旅客機のように聞こえてしまうものだった。さもなくば、巨大な掃除用ブロワーか。オープンにして頭を突き出して、近い位置にある上方排気のエンドパイプが放つエキゾーストノートを楽しむのはたしかにおもしろい。しかし、ライバルたちはもっとエキサイティングで耳を楽しませるエンジンを積んでいる。
テストコース
600LTスパイダーは、MIRAのダンロップ・ハンドリングコースで、ポルシェ911GT2RSをほぼ1秒しのぐタイムを叩き出した。それも、そのためにタイヤの空気圧を調整する必要さえなかった。それでも、2017年にテストしたランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの方が速く、その差はマクラーレンがポルシェにつけた差よりも大きい。
しかしながら、ダウンフォースの影響があまりないサーキットでは、マクラーレンが吊るしの状態で見せる走りには素晴らしいものがある。コーナリング中のハンドリングの正確性を求めて空気圧を少々調整しても、タイムも少々遅くなるだけだ。パワーを路面へしっかり伝える効果より、低速コーナーでの唐突なオーバーステアを招くほうに大きく作用してしまうのである。
マクラーレンのトルクベクタリングとトラクションコントロールは、きわめて効果的にクルマの挙動を制御してくれる。しかし、しばしばターボのブーストを早めに抑えてしまうので、介入されるとターボラグ以外のなにものでもないように感じられてしまう。
ドライサーキット
マクラーレン600LTスパイダー:1分6秒9
ポルシェ911GT2RS:1分7秒8
T3手前のバンピーなブレーキングエリアは、ブレーキが効くまでのわずかな間、クルマを暴れさせる。どうしてもっとブレーキングを遅らせなかったのか、と思っても、後悔先に立たずだ。
強力な制動力と横グリップ、それに優れたスタビリティによって、T5のヘアピンにハードなアタックをかけようという気になる。けれども、T6を回るときには、ESCダイナミックを切らずにおくほうが賢明だ。
ウェットサーキット
マクラーレン600LTスパイダー:1分16秒4
ポルシェ911GT2RS:1分12秒9
やや磨耗したトロフェオRが、ウェットサーキットでしっかりグリップしてくれなくても無理はない。このタイヤは、火星表面でさえ水たまりを見つけられるくらいウェット性能が低い。無事に走り切りたいなら、スタビリティコントロールは切らないことだ。
T4に続く逆バンクの左コーナーは、スプリングが固く、大きなタイヤを履いたクルマの弱点を露呈させることが多い。速度が高いと、スロットル操作がバッチリでもオーバーステアに転じさせるのだ。しかし、ESCがそれを速やかに、しかもスムースに抑えてくれる。
発進加速
テストトラック条件:乾燥路面/気温13℃
0-402m発進加速:10.7秒(到達速度:214.0km/h)
0-1000m発進加速:19.6秒(到達速度:268.0km/h)
ポルシェ911GT2RS
テストトラック条件:乾燥路面/気温19℃
0-402m発進加速:10.8秒(到達速度:219.4km/h)
0-1000m発進加速:19.3秒(到達速度:280.0km/h)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温13℃
97-0km/h制動時間:2.52秒
ポルシェ911GT2RS
テスト条件:乾燥路面/気温19℃
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
インフォテインメント
純粋なサーキット志向のユーザーなら、ナビゲーションやサウンドシステム、エアコンが標準装備でないのを歓迎するだろう。しかし、日常使いもしたいユーザーであっても悲観的になることはない。それらは無償オプションなのだから。
これらのアイテムはほとんど、7.0インチの縦型タッチパネル式ディスプレイで操作する。OSは、マクラーレン自社開発のIRISだ。グラフィック的には今の市場で最良とは言いかねるソフトウェアだが、おおむね使いやすい。ややスマートさに欠けるところが、とくにメニューの切り替えに関しては見受けられるが、それでもフェラーリについているものよりはずっとマシだ。
テスト車に用意されていたオプションのラグジュアリーパッケージでは、12スピーカーのバウワース&ウィルキンス製オーディオシステムが装備されるが、走行中はうるさいことこの上ないマクラーレンの車内にあっては無用の長物だ。エンジンを切って聴いてみたら、音質はかなりよかった。
駐車
燈火類
ヘッドライトはフルLEDだが、自動調節機能の類は装備されていない。明るさも照射幅の広さも上々だが、ポルシェの最新式ライトなどと比べると上下の範囲が狭い。
ステアリングとペダル
ペダル間隔はかなり狭いが、それほど不自由に感じることはない。ブレーキペダルの右側へのオフセットはさほど目立たず、左足ブレーキも容易にできる。
操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆
クーペモデルと同じく、このスパイダーはスーパーカーとしては珍しく、例外的に公道で走るのが楽しくなる。とはいえ、それはこのクルマの走りにおける基本方針の一部だと考えるべきである。というのも、570Sスパイダーも同じく、楽しくエキサイティングに2点間を移動できるクルマであり、600LTではそれ以上のものをサーキットでも、675LTがそうだったように提供してくれるからだ。
どれくらいベース車から高められているかを明確にするなら、トロフェオRがもたらす大幅に増した横グリップと接地面の感覚を挙げることができる。小さいながらもそれとわかる向上はボディコントロールに、ターンインの敏捷性や安定性に、コーナリング中のバランスにそれぞれ見られるが、これはサスペンションの改修によるものだ。
それだけでなく、驚くほど両立され、完全に補完しあっていると感じられるのが、ハンドリングの間違いないリニアさや正確さと、巧みに煮詰められた乗り心地とだ。おかげで、気圧されることなく、自信を持って、許される限り速く、公道上で走ることができるのである。それらは、パフォーマンスがこのレベルにあるミドシップスーパーカーとしてはまさに異例の資質で、600LTスパイダーを日常使いで輝かしいドライバーズカーたらしめるものだ。
サーキットでは、すべてにおいて傑出したクルマというわけではないかもしれない。それでも、グリップや安定性、速さ、スタミナ、制動力、いずれを取っても不足はない。となれば、定石通りに走らせたときの驚きは少ない。アペックスをすばやく駆け抜け、ブレーキは遅らせて強く踏み、クイックにシフトチェンジし、すべては正確に、パワーは過不足なく。
ただし、このクルマの電子制御系が、ESCダイナミックモードではハンドリングのアジャスト性にわずかばかり有効活用できる一方で、ドライバーズエイドを完全にカットすると、グリップ限界に近づくにつれ600LTのハンドリングはややまとまりを失う。だから、サーキットでタイヤを使い切るような走りは、911GT3RSや488GTBほど甘く、クルマ任せで楽しめるものとはならない。とはいえそれは、公正な目で見ても骨の折れる仕事だとはいえないのだが。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆
簡単な話、600LTスパイダーのように特化した高性能モデルで、これほど乗り心地の良いものにはお目にかかれない。シャシーとパワートレインのセッティングをノーマルにして、一定のペースでクルージングすれば、このマクラーレンの、乗員を英国の道によくあるさまざまな外乱要因から隔絶する能力は、信じがたいものがある。
真のしなやかさが、ここにはある。とりわけ、長く波打ったアンジュレーションを乗り越える際には、落ち着いた上品さを感じさせるのだ。それを、911GT2RSや488ピスタに求めるのは無理というものだ。もちろん、低速ではこの優雅さが際立つものではないが、街乗りでひるまされるようなことはない。スーパーカーについてこんなことを書いているのは妙な気分だが、これは紛れもない事実だ。
ただし、問題はある。ノイズだ。ハードなエンジンマウントは低周波音をキャビンに伝え、軽量化のためにカーペットを剥いでガラスを薄くしたことでロードノイズが増幅されてしまうのである。床下に小石などが当たる音もキャビンに響く。結果、113km/h巡航時に騒音計が79dBを指す。これはランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの77dBをも上回るが、80dBに達する911GT2RSの車内ほどうるさくはない。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
600LTクーペは18万5500ポンド(約2783万円)からで、これがコンバーティブル版では20万1500ポンド(約3023万円)からとなる。それでもウラカン・ペルフォルマンテや911GT2RSより安いとなれば、お得感があるように思えてくる。しかも台数が限定されるので、高いリセールバリューも期待できる。
当然ながら、ほとんどのオーナーがオプションへの支払いを渋ることはないだろう。テスト車は22万2180ポンド(約3333万円)相当。7500ポンド(約112.5万円)のラグジュアリーパッケージと3980ポンド(約59.7万円)のセキュリティパッケージのほか、まばゆいばかりのボディカラーは3660ポンド(約54.9万円)のミャンオレンジ・エリートで、こうしたもろもろが価格を引き上げている。
さらなる重量削減を最大限まで極めようと、エクステリアのカーボンパーツや軽量なレーシングシートを追加すれば、もっと高額な仕様に仕立てることもできる。
価値の推移
より高価なランボルギーニよりも、逆に安価なアウディよりも、このマクラーレンの残価率はかなり高い。
スペック
レイアウト
マクラーレンのモノセルIIことカーボンシャシーは、600LTスパイダーに、コンバーティブルであってもクーペと変わらない構造的剛性を与える。3.8ℓV8ツインターボは、コクピット直後に縦置きされ、7速DCTを介して後輪を駆動する。サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン+コイルスプリングで、アダプティブダンパーを備える。
エンジン
駆動方式:ミドシップ縦置き後輪駆動
形式:V型8気筒3799ccツインターボガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ93.0×69.9mm
圧縮比:8.7:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:600ps/7500rpm
最大トルク:63.2kg-m/3500-6500rpm
許容回転数:7900rpm
馬力荷重比:428ps/トン
トルク荷重比:44.9kg-m/トン
エンジン比出力:158ps/ℓ
シャシー/ボディ
構造:カーボンモノコック
車両重量:1404kg(公称値)/1465kg(実測値)
抗力係数:未発表
ホイール前/後:8.0Jx19/11.0Jx20
タイヤ前/後:225/35ZR19 88Y/285/35ZR20 104Y
ミシュラン・ピレリPゼロ・トロフェオR
スペアタイヤ:パンク修理キット
変速機
形式:7速デュアルクラッチ・オートマティック
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
(1)3.98/10.1(2)2.61/15.4(3)1.91/21.1
(4)1.48/27.2(5)1.16/34.8(6)0.91/44.4
(7)0.69/58.7
最終減速比:3.31:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:5.9km/ℓ
ツーリング:10.5km/ℓ
動力性能計測時:2.1km/ℓ
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):4.5km/ℓ
中速(郊外):8.2km/ℓ
高速(高速道路):10.7km/ℓ
超高速:9.3km/ℓ
混合:8.2km/ℓ
燃料タンク容量:72ℓ
現実的な航続距離:425km
CO2排出量:276g/km(NEDC)
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、アダプティブダンパー
後:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、アダプティブダンパー
ステアリング
形式:電動油圧、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.4回転
最小回転直径:12.1m
ブレーキ
前:390mmカーボンセラミック通気冷却式ディスク
後:380mmカーボンセラミック通気冷却式ディスク
静粛性
アイドリング:64dB
最高回転時:88dB(3速)
48km/h走行時:67dB
80km/h走行時:73dB
113km/h走行時:79dB
安全装備
ABS/DESC/TC/HHA/BA
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
歩行者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
実測車速mph(km/h)秒
30(48) 1.5
40(64) 1.9
50(80) 2.4
60(97) 2.9
70(113) 3.5
80(129) 4.3
90(145) 5.1
100(161) 6.1
110(177) 7.3
120(193) 8.6
130(209) 10.2
140(225) 12.1
150(241) 14.8
160(257) 17.1
170(274) 21.1
中間加速〈秒〉
中間加速mph(km/h)2速3速4速5速6速7速
20-40(32-64) 1.9 3.4 – – – –
30-50(48-80) 1.3 2.6 4.1 6.0 8.8 –
40-60(64-97) 1.1 1.9 3.2 5.0 7.3 –
50-70(80-113) 1.2 1.6 2.3 3.8 6.5 –
60-80(97-129) – 1.6 2.0 2.8 5.5 –
70-90(113-145) – 1.6 2.2 2.7 4.2 –
80-100(129-161) – 1.8 2.2 2.8 3.8 –
90-110(145-177) – – 2.3 3.0 4.0 –
100-120(161-193) – – 2.4 3.0 4.2 –
110-130(177-209) – – 2.8 3.2 4.7 –
120-140(193-225) – – – 3.5 5.3 –
130-150(209-241) – – – 4.0 5.8 –
140-160(193-257) – – – 4.6 – –
150-170(241-274) – – – 6.0 – –
各ギアの最高速
1速 80km/h 7900rpm
2速 122km/h 7900rpm
3速 167km/h 7900rpm
4速 216km/h 7900rpm
5速 274km/h 7900rpm
6速 323km/h 7272rpm
7速(公称値) 323km/h 5506rpm
7速・113km/h/129km/h:1918rpm/2191rpm 結論 ★★★★★★★★★☆
「サーキットではときにグレートだが、公道上では抜群としかいいようがない」
オープンボディのスーパーカーに、600LTスパイダーと肩を並べるほどクーペ版に対して走りの妥協がほとんどなく、全開で走りたい気持ちを抑えられないものは本当に少ない。われわれのロードテストの中で結果をお伝えしているパフォーマンスとハンドリングのテストは、オープン化されたほとんどのモデルで、走りにおける計測しなければ見えてこないような弊害を白日のもとに晒すほど厳密に行われている。ところが、今回に限っては、そのままクーペモデルのテスト結果として転用できそうな結果が得られた。さすがはマクラーレンと感服するばかりだ。
となれば、満点を与えてもよさそうなものだが、テスターたちは600LTというモデルそのものに理解しがたいところがあると考え、最高評価を与えることに懸念を持った。
675LTは疑いなく、非常にハイレベルな走りの魅力に感服することしきりで、ロングテールというブランドの象徴と呼べるものだ。対する600LTは、サーキット性能こそ同様のアップグレードを受けているが、ドライバーへの訴求力を総体的にみれば、かなりのものであるとはいえ、ベースモデルから一変していると言い切れないのである。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダースオプションのメモリー機能付きスポーツシートは、昨年テストしたクーペのような低くパーフェクトなドライビングポジションを得ることができない。ヘッドルームの不足を調整機能で解消できるが、低いレーシングシートでも窮屈だった覚えはない。
サイモン・デイヴィス現時点で、マクラーレン以上のステアリングフィールを実現するメーカーはないし、600LTはヲーキングのラインナップの中でもっともコミュニケーション能力に優れるモデルのひとつだ。まさしく大成功といえる。
しょっちゅうサーキットを走るのでもなければ、軽量オプションをあれこれ選ぶのはやめたほうがいい。1370ポンド(約20.6万円)ものサーキット用テレメトリーシステムも同じだ。ラグジュアリーパッケージに7500ポンド(約112.5万円)払うのもオススメしない。それならセキュリティパッケージに3980ポンド(約59.7万円)出して、浮いた分をほかの場所に回すべきだ。
・どうにかして、720S的な限界ハンドリングのアジャスト性を盛り込んでもらいたい。
・エンジン内部に少しばかり適切な軽量パーツを使用して、低回転域でのスロットルレスポンスを改善してもらいたい。
・V8エンジンのサウンドをもっと深みのあるソウルフルなものに。このクルマに足りないのは、もっといい音にほかならない。
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