ドアバイザーの登場と役割
後付け・取り外しが可能なクルマの“ドアバイザー”。窓の上部に取り付けられる透明または半透明の樹脂製パーツであり、主な役割として、雨天時や風の強い日の換気を助けるという点がある。窓を少し開けていても雨や風を防ぎ、車内の空気を循環させることができ、雨天時には車内の曇りを防ぐための重要なパーツだ。
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ドアバイザーは、DNP田村プラスチック(愛知県小牧市)の創業者・田村槇一氏が、雨宿りの軒先をヒントに生み出したアイデアが始まりとされ、1960年代ごろに
「サイドバイザー」
という名で発売。その後は広く普及し、近年でも多くの国産車に標準装備されるようになった。かつてはカーエアコンがあまり高性能ではなく、効率的な換気手段としての役割が大きかったためである。
しかし、最新のクルマには高性能なエアコンが標準装備されており、ドアバイザーの必要性が減少しつつある。そのため最近では、
・必要派
・不要派
に分かれる議論が続いている。そこで本記事では、ドアバイザーの基本的な役割や歴史、そしてそのメリットとデメリットについて詳しく解説し、最終的な考えも述べていきたいと思う。
快適な風通し確保
まず、ドアバイザーの最大のメリットは、雨の日に窓を少し開けて換気できる点にある。これにより、車内の湿気を外に逃がし、窓ガラスの曇りを防ぐことができる。特に梅雨の時期や急な雨に見舞われることが多い地域では、この機能は非常に重宝される。また、タバコを吸うドライバーにとっても、雨の日に窓を開けて煙を外に排出できるため、快適なドライブを維持できる。
さらに、夏場の暑さ対策としてもドアバイザーは有効である。窓を少し開けることで、車内の熱気を逃がし、車内温度の調節を容易にする。これにより、エアコンの効率を向上させることができ、燃費の向上にも寄与する。
ドアバイザーの利点はこれだけにとどまらない。例えば、走行中に窓を開けて風を入れたい場合、直接風が車内に吹き込むのを防ぎ、快適な風通しを確保できる。特に高速道路や風が強い地域での運転では、車内に入る風の量をコントロールできるため、乗員の快適性が向上するのだ。
最終的に、ドアバイザーは雨天時や夏場の暑さ対策、走行中の風の調整など、さまざまな状況で車内の快適性を向上させる有用なアイテムとなっている。特に雨の日における換気やタバコの煙を排出するための機能は、多くのドライバーにとって欠かせないものだろう。ただし、必要性は個々のライフスタイルや好みによるため、装着するかどうかは個々の判断に委ねられる。
現代車両とのギャップ
一方で、ドアバイザーにはデメリットも存在する。まず、
「見た目がダサい」
という意見がインターネット上で多く寄せられている。クルマのデザインにこだわるユーザーにとって、ドアバイザーはスタイリッシュな外観を損なう要因となりえるのだ。また、現代のクルマはデザイン性を重視する傾向にあり、新車で標準装備される車種も減少している。
さらに、現代の車両には高度な空調システムが搭載されており、ドアバイザーの必要性が薄れてきている。例えば、エアコンやデフロスターの性能が向上し、窓ガラスの曇りを効率的に防止できるようになった。このため、雨天時の換気目的でのドアバイザーの使用頻度が減少している。
また、ドアバイザーが原因で走行中に風切り音が発生することもある。特に高速道路を走行する際には、この音が車内の静粛性を損なうことがある。音に敏感なドライバーにとっては、これがストレスの原因となりえるだろう。
さらに、ドアバイザーは外部に取り付けられるため、経年劣化による割れや色あせ、取り付け部分の緩みなどが発生することもある。これにより、美観だけでなく機能面でも問題が生じる可能性があるのだ。
そしてドアバイザーの掃除も、手間がかかる点のひとつとして挙げられる。クルマの洗車時にドアバイザーの裏側までしっかりと洗うことは難しく、汚れがたまりやすい。特に、長期間放置すると汚れがこびりついてしまい、見た目が悪くなることもある。このようなメンテナンスの手間を嫌うユーザーにとっては、ドアバイザーは不便なアイテムとなってしまう。
このように、ドアバイザーには見た目やデザインの問題、メンテナンスの手間、走行中の風切り音など、さまざまなデメリットが存在するのだ。
装着率48.0%
クルマのドアバイザーは、利便性と実用性から多くの支持を得てきたが、現代の車両技術の進化にともない、その必要性が見直されている。
イーデザイン損保が2019年2月に実施したアンケート調査によると、全体のドアバイザー装着率は
「48.0%」
であった。この調査結果からもわかるように、ドアバイザーの装着に関しては賛否両論が存在し、必要派と不要派の意見としては先述したとおりである。加えてドアバイザーの装着に関しては、個人の
・ライフスタイル
・価値観
に大きく依存する。例えば、頻繁に雨が降る地域に住むドライバーや、タバコを吸うドライバーにとっては、ドアバイザーの利便性は高く評価されるだろう。しかし近年では、カーエアコンの進化のみならず、
・ユーザーの健康意識の変化にともなうタバコ離れ
・クルマのエクステリアへの配慮
などが少なからず影響しており、装着率が減少傾向にあるのだ。とはいえ、最終的にはドアバイザーの装着は個々のニーズに応じて判断されるべきであり、それは単なる飾りではなく、実用性に優れたパーツであることに違いない。
また「ダサい」と言われる見た目に関しても、スモークにしたりステッカーを貼ったりすることで、自分好みの“カッコいい”と思えるクルマに変身させられるのだ。そのため、一概に必要・不要と判断せず、ドアバイザーのメリットとデメリットを理解し、自身にとって最適な選択をとることが“正解”といえるのではないだろうか。
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