レッドブルの代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1日本GPのフリー走行1回目を走った山本尚貴について、素晴らしい仕事をしたと語ったものの、来季のレギュラードライバーとして起用することは検討していないと明かした。
スーパーフォーミュラおよびスーパーGTの現王者で昨年ダブルタイトルを獲得した山本は、F1日本GPのFP1でトロロッソ・ホンダSTR14をドライブし、F1公式セッションデビューを飾った。
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走行プログラムこそ違ったものの、ダニール・クビアトと0.1秒差というタイムを残した山本は、周囲に好印象を与えた。motorsport.comの調べによれば、山本には来季さらにF1マシンに乗る機会が与えられる可能性があるという。
しかしそれはレースドライバーとしてではないようだ。レッドブルはマックス・フェルスタッペンのチームメイトにアレクサンダー・アルボンを起用する方向であり、トロロッソのラインアップもクビアトとピエール・ガスリーのまま変わらない可能性が高い。
ホーナーはmotorsport.comに次のように語った。
「彼(山本)はレッドブル・ジュニアチームのメンバーではない。彼は日本GPでクルマをドライブするように勧められ、非常に良い仕事をした。しかし彼はメインチーム(レッドブル)で検討中のドライバーではないし、トロロッソの主な目的はレッドブルのシートに選択肢を提供することだ」
「来季に向けて最終決定されているものはまだ何もないが、現在起用しているドライバー以外に目を向ける可能性は極めて低いだろう」
山本にとって、31歳という年齢もF1参戦に向けての障害となりうる要素だが、アジア以外のサーキットについてあまり走ったことがないのも懸念材料だ。カート時代にはイタリア留学もしている山本だが、その後はキャリアのほとんどを日本のカテゴリーで戦っている。
また山本は、2018年の2月に双子を授かったばかり。しかしながら、それは山本がリザーブドライバーとなり、いくつかのグランプリに帯同することを妨げるような要素だとは考えられていないようだ。
山本は日本GPのFP1終了後、自分の将来がどうなるかは分からないとしながらも、自身のF1デビューが日本の若手ドライバーにとっても重要なものになったはずだと話した。
「(レッドブルのモータースポーツアドバイザー/ヘルムート)マルコに感謝します。彼は僕に素晴らしい機会を与えてくれました」
「今回のチャンスは、僕だけのものではありません。日本には速い若手ドライバーがたくさんいます」
「僕が走ることによって、彼らに刺激を与えられたかもしれません。将来的には、多くの日本人ドライバーがF1を経験することを願っています」
ホンダの若手ドライバーの中で、現在最も有望なのは、今季FIA F3選手権に参戦した角田裕毅だろう。彼はレッドブルの育成ドライバーでもある。
角田は2020年にF2へ昇格する見込みであり、松下信治や牧野任祐、福住仁嶺といったドライバーに続き、F1直下のカテゴリーに挑戦することになるだろう。
ホーナーは角田について「彼は素晴らしい仕事をしている」と語った。
「角田は非常に有望な才能を持っているように思える。彼はヨーロッパで素晴らしい1年を過ごした。我々は来年、彼がどんなパフォーマンスを見せるか見ていくことになる」
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