北米のスポーツカーシリーズ、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに『マツダチーム・ヨースト』として参戦しているマツダ・モータースポーツと、ヨースト・レーシングは2020年3月に終了する契約の継続を見送り、袂を分かつことになりそうだ。
2017年シーズン途中にヨースト・レーシングとの提携をスタートさせ、マツダチーム・ヨーストとして2シーズン目を迎えた2019年にはチーム初の総合優勝を飾り、そこから3連勝を記録してみせたマツダ。
しかし、日本メーカーは来年3月に行われるセブリング12時間レース後、“耐久の雄”として名高いドイツチームとの離別を予定している。これはマツダがシーズン途中に、提携するチームを切り替えることが可能となることを意味するものだ。
このことからSportscar365では2020年シーズンに向けて、ふたつの異なるチームのもとで、それぞれの『マツダRT24-P』がレースに参加する可能性もあると考えている。
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なお、マツダの新たな提携先は過去12カ月にわたってテクニカルパートナーを務めてきたマルチマチックになるとみられており、マツダRT24-Pのベース車であるLMP2カー『ライリーMk30』の共同製造社は来季の第3戦ロングビーチからプログラムを完全に引き継ぐ予定だ。
Sportscar365がマツダに取材したところ、メーカーの広報担当者は契約については「コメントを控える」とした。一方、IMSAのDPiプログラムに関しては複数年にわたるプログラムが予定されていることを認めている。
■マルチマチックは2020年に向けて、すでにテストを開始か
2016年までアウディワークスとしてWEC世界耐久選手権/ル・マン24時間を戦っていたヨースト・レーシングは前述のとおり、2017年シーズン途中からスピードソースに代わってマツダのパートナーチームに就任。マルチマチックと、エンジンチューナーのAER(アドバンスド・エンジン・リサーチ)と協力しながらマシンの改良を進め、2019年のシーズン3勝につなげた。
しかし、ヨーストで長年マネージングディレクターを務めていたラルフ・ユットナーがIMSAプログラムから解任されたことを受け、オフシーズン中にはスタッフの入れ替えが行われた。報告ではユットナーとマツダ経営陣の間でIMSAプログラムの運営方針を巡っって意見の相違があったとされている。
複数の情報筋が語ったところによると、マルチマチックは10月に行われた2019年シーズンのIMSA最終戦プチ・ル・マン終了後、マツダのレースカーと機材を取得した。カナダに拠点を置く同社はこれ以降、デイトナとセブリングでテストを実施しており、その際には新規あるいは、アップグレードされたと思われるエンジンパッケージを使用していたという。
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