日本のクルマ好きが当たり前のように使う「スーパーカー」という呼び名。しかしこれは世界共通言語ではない。使用すると喜ばれたりもする。では世界はスーパーカーをなんて呼ぶのか? 海外のクルマ好きと接することが多い識者に分析をしてもらった。
文:越湖信一 写真:ベストカー編集部Web編集部
え、マジで!?!? スーパーカーって呼んでんの日本だけってホント!?
【画像ギャラリー】やっぱカッコいいよなぁ!! おじさん世代感涙のスーパーカーブームを彩ったクルマたちを一挙に(6枚)
■漫画を起爆剤として起こったスーパーカーブーム
日本でスーパーカーと聞くと最初に思い浮かぶクルマといえばやはりカウンタック。ライバルのフェラーリBBとの間で行われた「最高速争い」の逸話も非常に有名。
1970年代後半、マンガ「サーキットの狼」を起爆として、日本全国を席巻したスーパーカーブーム。キャラクターグッズからTV番組、スーパーカーが並ぶスーパーカーショーなど、考えられないような盛り上がりが、そこにはあった。
ターゲットの小学生~中学生はフィルムカメラでスーパーカーの撮影に大忙しであったし、スーパーカー消しゴムも皆がポケットに忍ばせて登校した。
ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ512BBなどのシルエットを模した”消しゴム”をボクシー・ボールペンで弾いて戦った。教室の机の上がサーキットとなったワケだ。
ちなみに言うまでもないが、消しゴムもボールペンも文具という屁理屈で学校に持ち込んだ。
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■定義はあるようでないカテゴリー「スーパーカー」
「911はスーパーカーではないが911ターボは別」と主張する人は多い。やはりスーパーカーの定義において「サーキットの狼」での扱われ方は大きい。
誰が使い出したのか、スーパーカーとは実に秀逸な表現だ。ただ、スーパーカーと声に出せばその世界観を共有出来るが、スーパーカーの定義は人によってかなりバラツキがある。
ランボルギーニや、フェラーリをスーパーカーと誰もがアタマの中に描くが、ロータスやポルシェをそう見なすのは例のマンガと世界観を共有できる人のみかもしれない。
「NSXは?」「GT-Rは?」と時代が下るにつれてその境界線は曖昧になる。さて、そんな日本のスーパーカーブームであるが、これは世界的に見て極めてユニークな現象だ。
こんなブームが日本にあったことを海外の人々に話すと目を輝かせて驚く。そもそも”スーパーカー”という単語自体、面白と彼らは言う。
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■日本人の知識はかなり偏っている?
レースの開発車両なのに日本では非常に有名なイオタ。だが、イオタも後につけられたいわゆる俗称で、ランボルギーニの正式呼称は「J」となっている。
日本人ならフツウに使う(これもある年代以上からなのかも?)スーパーカーという表現は世界的にみるとかなりレアなのだ。
例えばイタリアのカーエンスージアスト達とハナシをしたとしても、”スーパーカー”という表現を理解するのに少しタイムラグがあるのだ。
少し間を置いて「ああ、エキゾチックカーのコトね」とかいうようなリアクションが返ってくる。ピンナップカーとも言うが、要は子供のころ、自分の部屋の壁に貼るポスターのようなイメージだ。
実は海外のクルママニアに「ランボルギーニ イオタがね」などと話しても、意外と解らないことが多い。バックグラウンドを説明して初めて解るくらい、マニアックな個体のことを多くの日本人は当然のごとく知っている。
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■欧州ではスーパーカーというカテゴリーは必要ない
カウンタックと双璧をなすフェラーリ512BB。共にV12エンジンを積んでいたためか、現代も「V8はスーパーカーじゃない説」を唱える人も多い。
返す返すもスーパーカーとは秀逸な表現だと思う。もしこのネーミングがなかったら、果たしてこんなブームは起こっただろうか。
それまで日本人にとって外車というのは特別なもので、ごく少数の富裕層以外に縁のないのであったし、外車に興味がある層はさほど広くなかった。
だから、主として子供達を相手にスーパーカーという、半ば強引なカテゴライズが成立したのだと思う。事実。その当時、少しターゲットより年上で、カーグラフィックを購読していた著者は、このブームを少し斜に眺めていたことを思い出す。
より”外車”が身近であった北米やヨーロッパの人々にとってはスポーツカーという伝統的なカテゴリーで充分だったし、特に限られたクルマだけをカテゴライズする場面もなかった。
オースティンも、ランボルギーニも、BMWも皆、同じ範疇にあったワケだ。だから、あの時代のクルマの名前やスペックにやたら詳しい日本人は相当に不思議な存在であるのだ。
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