新型LM公開で値崩れが始まった!? アルファード／ヴェルファイアの高年式の中古車相場を追う!!

　2023年に新型に生まれ変わるアルファード／ヴェルファイア。しかし、新型も人気車になることは間違いなく、納車までの時間がかかることになりそうだ。そこで気になるのが中古車の価格。新車が買えないこの時期の中古車価格はどうなっているのだろうか？

文／萩原文博、写真／ベストカー編集部

■レクサス版のミニバン「LM」が発表されて話題に

2023年の上海モーターショーで公開された新型レクサスLM

　2023年4月18日、上海モーターショーで新型レクサスLMがアンヴェールされた。LMは次世代レクサスが新たな選択肢として提案するフラッグシップMPVで、ご存じのとおりベースとなるのは新型トヨタアルファードだ。

　現行型のアルファードをベースにレクサスLM化させるカスタマイズが流行しているが、今秋にはレクサスLMが日本でも発売されることがアナウンスされた。

　そこで、今回は新型の登場が目前に迫った現行型アルファード／ヴェルファイアの中古車相場の中で高値安定傾向が続いていた高年式に絞って確認していきたい。

　まず、新型アルファード／ヴェルファイアのフルモデルチェンジについて、筆者が得ている情報では6月上旬に発表予定となっている。また、新型アルファードの開発コンセプトは「世界基準の大空間高級サルーン」、「ゆったりくつろげるおもてなし空間」を武器に進化。

　そして新型ヴェルファイアの開発コンセプトは、個性重視のユーザーのこだわりに応える一台として「ヴェルファイアブランド復権」を掲げて進化となっている。この文字を見る限り、大成功したアルファードは、キープコンセプト。アルファードに大きく水を開けられたヴェルファイアは、大きく路線変更してくる可能性は高いだろう。

　新型アルファード/ヴェルファイアを検討する上で、上海モーターショーで発表された新型レクサスLMは大きな手がかりとなる。まず新型LMのボディサイズは全長5,125mm×全幅1,890mm×全高1,955mmで、従来型と比べて、全長は＋85mm、全幅は＋40mmそして全高が＋10mmと拡大している。

　新型レクサスLMに搭載されているパワートレインは、2.4L直列4気筒ターボハイブリッドシステム（eAxle）そして2.5L直列4気筒ハイブリッドシステム（2WD/E-Four）となっている。

　現行モデルでもボディサイズは同じなので、変更はないと思うが、パワートレインはハイブリッドのみは考えにくい。それは現状アルファード/ヴェルファイアで圧倒的なリセールバリューを誇るのは2.5Lエンジンだからだ。

　そこで、アルファード/ヴェルファイアは、2.4L直列4気筒ターボハイブリッドシステム（eAxle）の代わりに2.5L直列4気筒エンジン＋CVTを搭載し、販売台数をかせぐだろう。モデル末期になっても現行モデルが争奪戦となっていたことを考えると、新型が欲しい人は早めのアクションが必要だと言える。

■現行モデルの中古車の在庫状況

現行型のトヨタアルファード

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　現行モデルの中古車の流通台数はアルファード、ヴェルファイア合計で約6,000台と非常に豊富となっている。2008年に登場した先代モデルでは1.7倍もヴェルファイアが多くなっているが、現行モデルでは逆に1.75倍もアルファードが多くなっているのが特徴だ。

　3代目となる現行型アルファード/ヴェルファイアは、現行モデルは2015年1月に登場。すでに“ミニバンの王者”という称号を獲得しており、現行型では新世代の高級車を目指して開発された。

　現行型アルファードは、高級セダンに匹敵する乗り心地を実現するために、クルマの骨格にあたるプラットフォームを一新。リアサスペンションにはダブルウィッシュボーン式を採用したのをはじめ、ボディ剛性を向上させるために高張力鋼板や構造用接着剤を使用することで、新時代の高級車に相応しい、乗り心地や静粛性そしてハンドリングの良さを実現している。

　デビュー当初、現行型アルファードに搭載されているパワートレインは3種類。

　最高出力182ps、最大トルク235Nmを発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジン＋CVT。最高出力301ps、最大トルク361Nmを発生する3.5L V型6気筒ガソリンエンジン＋8速AT。そして最高出力152ps、最大トルク206Nmを発生する2.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムだ。

　駆動方式はガソリン車が2WDと4WD、ハイブリッドはE-Fourと呼ばれる電気式4WDのみ。燃費性能は実走行に近いWLTCモードで、2.5Lガソリン車が10.6～11.0km/L。3.5Lガソリン車が9.6～10.2km/L。そしてハイブリッドは14.8km/Lとなっている。

　現行型アルファードは、2017年にマイナーチェンジを行い、内外装を変更。そして先進の運転支援システム「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備している。さらにこれまで標準系グレードにのみ設定されていたラグジュアリーなインテリアが特徴のエグゼクティブラウンジをエアロ系グレードにも追加。

　また、搭載されているパワートレインの中で、3.5LV6ガソリンエンジンに組み合わされている6速ATが多段化され8速ATへと変更され加速＆燃費性能の改善を目指した。

　2018年12月には、インテリジェントクリアランスソナーを標準装備として安全装備を充実。そして、2019年12月には、全車に車載通信機DCMが標準装備され、コネクティビティ機能を充実。直近では2021年4月にも一部改良を行い、装備やグレード体系の見直しを行っている。

　モデル体系は標準系とエアロ系の2種類が用意され、グレード名は標準系がX、G、エグゼクティブラウンジとなり、エアロ系はS、SR、エグゼクティブラウンジSなどSが付くのが特徴だ。

■マイチェン以降のモデルの相場

現行型トヨタヴェルファイア

　現行型アルファード/ヴェルファイアは2017年のマイナーチェンジで現行モデルは前期型、後期型と区分されるが、前期型ではアルファードよりヴェルファイアが人気モデルとなっていたが、後期型ではその勢力図が一変し、アルファードが圧倒的な人気となっているのが特徴だ。

　現行型アルファード/ヴェルファイアの人気グレードを残価率で見えると、断トツの1位が2.5S Cパッケージ（ヴェルファイアは2.5Z Gエディション）。そして2位が特別仕様車の2.5S Aパッケージ タイプブラック2WD（ヴェルファイアは2.5Z Aエディションゴールデンアイズ）。3位は2.5G 8人乗り 2WD（ヴェルファイアは2.5V 8人乗り2WD）と2.5Lエンジン車がトップ3を独占している。

　これを踏まえて、最後の一部改良となった2021年4月以降の高年式アルファード/ヴェルファイアの中古車事情を見てみよう。この最後期モデルではヴェルファイアは、ゴールデンアイズIIIのモノグレードとなるので、アルファードを中心に紹介する。

　2021年4月に実施した一部改良以降のわずか2年に限定しても、アルファードの中古車は、約945台流通していて、そのうち半数近い494台が年式を2022年～2023年式、走行距離500km以下に絞った登録済み未使用中古車となっている。

　この登録済み未使用中古車のグレードは、人気の2.5S Cパッケージもしくは特別仕様車の2.5SタイプゴールドIIIが中心で、約340万～約1,376万円となっている。高価格帯の中古車はエグゼクティブラウンジSもしくはLMにカスタムした中古車となっている。

　現在、現行型アルファードの中古車の平均価格は約468.4万円。中古車の価格帯は約170万～約1720万円。2021年式以降に絞ると、約340万～約1,376万円だ。
2022年8月当時の平均価格は約473.2万円。中古車の価格帯は約190万～約2,399万円で、平均価格が下がり始めている。これはニューモデル登場に向けて、現行型アルファードの中古車相場が動き始めたのだ。

　さらに、新型アルファードの登場が目前に迫っていることはレクサスLMの発表により明らかになったので、今後は値落ちが加速していくのは間違いない。そしてこれから旧型アルファードの買いのタイミング到来だ。

Comments

LMの後部座席には乗りたいと思うが運転したいとは思わない…

またマウント大好き　見栄っ張りが買うんやろうね
ほぼ1人で乗って　たまに知り合い乗せるくらいの使い方
すごいねーっ言われたい思われたい
高い維持費を払い通帳は常にカツカツなんかな