GRANDLAND オペル・グランドランド GSライン
2017年にデビューしたフラッグシップSUV『GRANDLAND X』が、フェイスリフトで「バイザー」フェイスを手に入れると同時に、装備内容もアップデート。車名も『GRANDLAND』に改名した。新型のディーゼルの走りをフランクフルト近郊でチェックした。
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車名から「X」が取れて「バイザー」フェイスに進化
オペルのSUVラインアップで最上位に位置づけられているのが、この『GRANDLAND』だ。
デビューは2017年9月のフランクフルトモーターショーで、2021年6月のフェイスリフトで現在の「バイザー」フェイスを採用するまでは『GRANDLAND X』というモデル名だった。
2017年9月のメッセ・フランクフルトには、『GRANDLAND X』と、同年3月に発表済みの弟分『CROSSLAND X』がズラリと並び、この年の春にグループPSA(当時)傘下となったオペルが、成長著しいSUV市場へ本格的に打って出るという、強烈なメッセージが感じられたのを今でも鮮烈に記憶している。
話は戻って、『GRANDLAND』はかつてオペルがGM傘下だった頃に登場した『ANTARA』の後継モデルである。ステランティスのEMP2(エフィシエント・モジュラー・プラットフォーム2)を採用するこのモデルは、ガソリン、ディーゼルのほかにPHEVもあり、メカニズムはプジョー『3008』と関係が深い。
今回ドイツで試乗したのは、1.5L直4直噴ディーゼルターボを搭載した中間グレードのGSライン。ルーフがブラックとなるツートーンのボディーやルーフレール、〝ブリッツ〟エンブレム、車名ロゴがピアノブラックとなっている点などが特徴だ。ボディー下部やドアミラーハウジングもピアノブラックとなり、なかなかの上質感が漂う。
インテリアもグッとモダンな印象になった。12インチのメーターディスプレイと10インチのセンターディスプレイがシームレスに並ぶ「ピュア・パネル」が、先進的なイメージを演出している。
新たに「バイザー」フェイスを手に入れ、アンダーボディーをピアノブラックとしたことで精悍なスタイルに進化した。試乗車はオプションで用意される205/55R19のミシュラン『プライマシー3』を装着する。
1.5Lとは思えない力強さと優れた燃費性能が魅力
走りは、十二分にパワフルだ。車両重量は1.5t強で、ガソリン車より60kgほど重いが、1750rpmで300Nmを発揮するディーゼルターボの太いトルクが、力強い加速を生んでいる。8速ATのつながりも良く、加速も伸びやか。わずか1.5Lであることに改めて驚かされる。
ハンドリングも予想以上に俊敏だ。試乗車はオプションの19インチタイヤを装着していたため、若干ステアリングフィールにクセが感じられたが、標準の18インチであれば、より落ち着いたSUVらしい走りと、一層上質な乗り心地が期待できる。
『GRANDLAND』のディーゼルは、WLTPモードで20km/Lに迫る燃費の良さも魅力。ADAS(先進運転支援システム)やコネクティビティーも最新の機能を搭載し、優れた実用性も備えているので、今後も高い人気をキープし続けるだろう。
GSラインはエンブレムや車名ロゴなどがピアノブラックとなる。クロームのバイザーフレームは全車標準。
フェイスリフトでインパネ周りはとてもモダンなデザインに進化。12インチのメーターディスプレイと10インチのタッチ式インフォテインメントディスプレイは、シームレスに一体化した「ピュア・パネル」となっている。
GSラインはファブリックのコンフォートシートが標準だが、試乗車はオプションのアルカンターラ/レザーのエルゴノミックシートを装備。
センターコンソールはピアノブラックのパネルで覆われる。シフトセレクターの左側にはドライブモード切り替えスイッチが備わる。
リアシートは大柄な男性でもゆったり座れる空間を確保。センターコンソール後部にはタイプAのUSBソケットを装備する。
リアシートは60:40の2分割可倒式で、ラゲージ側から電磁スイッチで倒せる。ラゲージ容量は通常時で514L、最大1652Lだ。
LEDヘッドライトは全車標準。オプションで左右各84個のLEDにより、高精細な配光を実現する「インテリラックスLEDマトリックス・ヘッドライト」も選択可能だ。
1.5L直4直噴ディーゼルターボは、130PSと300Nmを発揮。排ガス基準はユーロ6dをクリアしている。組み合わされるトランスミッションは8速ATのみとなっている。
LEDリアコンビランプも全車標準装備となる。ウインカーもLEDだ。フロントフェイスを反復した「バイザー」デザインのポジション/ブレーキランプが、力強いリアビューを強調する。
最低地上高が200mmと高いので、未舗装路でも安心して走れる。エンジンやブレーキの制御により悪路走破性を高める「インテリグリップ」をオプションで選択すれば、さらに安心だ。
SPECIFICATIONS
■ オペル・グランドランドGSライン(FF・8速AT)
【寸法mm・重量kg】全長×全幅×全高:4477×1906×1609 ホイールベース:2675 トレッド:前1595/後1610 最低地上高:200 車両重量:1523
【エンジン・性能】種類:直4直噴DOHCターボ 総排気量:1499cc ボア×ストローク:75.0×84.8mm 最高出力:96kW(130PS)/3750rpm、最大トルク:300Nm(30.5kgm)/1750rpm 使用燃料・タンク容量:軽油・53L WLTPモード燃費:19.6km/L 最小回転直径:10.67m 乗車定員:5人
【諸装置】サスペンション:前マクファーソンストラット/後トーションビーム ブレーキ:前Vディスク/後ディスク タイヤ:205/55R19(標準サイズは225/55R18)
取材・文/竹花寿実 撮影/山本佳吾
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注目のクリエイターが語るNEW OPELの魅力アンバサダーを務めるリバプールFC監督・ユルゲン・クロップ氏とOPELPART 4 ドイツから特報!元気なOPEL
「MOKKA」「CORSA-e」「GRANDLAND」現地試乗レポート詳報オペルCEO Uwe Hochgeschurtz氏インタビューPART 5 Republish of Historic car impression
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みんなのコメント
全幅がミラー込みじゃないとなかなか厳しそうなサイズですね。
デザインはドイツ車らしい雰囲気があって結構好きですが。