現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【国内試乗】国内導入第3弾はミッドサイズのスポーツサルーン「BYDシール」

ここから本文です

【国内試乗】国内導入第3弾はミッドサイズのスポーツサルーン「BYDシール」

掲載 36
【国内試乗】国内導入第3弾はミッドサイズのスポーツサルーン「BYDシール」

日本に上陸して1年半たらず。この5月までにすでに2277台を販売し、全国で55もの販売拠点を早くも構築したというBYD。その勢いに乗るかのように登場したシールは、まさしく「ありかも」な1台だった。

お値段控えめ、でも内容は充実

おなじみカズチャンネルさんら登壇のトークイベントも開催! BYD「ありかも、BYD Park!」原宿で開催

最近、周囲の知人から、BYDはどうなのかとよく訊かれる。印象的なTVCMも効いて、関心を持つ人が着実に増えているようだ。
そんな中、第3弾として日本にやってきたシールは、すでに導入された海外でも売れ行きは上々という。しかも、このところ車両価格が値上がりする中で、BYDらしく内容のわりに価格が控えめに抑えられていることにも注目だ。

BYDには王朝シリーズとこちらの海洋シリーズがあり、シールとはアザラシを意味する。スラントしたノーズになだからな弧を描くルーフラインを組み合わせた容姿はなかなかスタイリッシュだ。

【画像27枚】BYDのe-スポーツセダン「シール」のフォトギャラリーはコチラ
フロントのイルミネーションは海の波、テールライトは空と海の広大さを表現したものだという。

変化に富んだデザインとともに、随所にバックスキンやステッチを施して質感を高めたインテリアの仕立てもなかなか印象深い。広大なパノラマルーフにより、どの席でも絶大な開放感を味わえる。
BYDお得意の、ワンタッチで縦にも横にもできるディスプレイは、もちろんシールにも装備される。シーンに合わせて向きを選べるのは、面白いだけでなく機能的にも重宝する。ウインカーレバーが右側にあるのもありがたい。

このフォルムながら後席の居住スペースも十分に確保されている。床下にブレードバッテリーが敷き詰められているのでフロアが高めであることは、SUVではなくセダンだと少々意識させられるのは否めないが、3m近いホイールベースも効いて膝前は広々だ。

ラインナップは駆動方式の違いのみのシンプルな構成で、航続距離がAWDでも十分なところ、RWDなら640kmに達するというのがいい。装備も充実していて、駆動方式による差はほぼない。
スペックが示すとおり動力性能もなかなか強力だ。乗り比べるとAWDのほうが圧倒的に瞬発力がある。0→100km/h加速が2.1秒も速いわずか3.8秒というから、どうりで速いわけである。

ただし、動き始めがやや飛び出し気味で少々気を使うのは、すでに日本に上陸した2モデルでは見受けられなかった点だが、走り出してしまえば至って静かでなめらかで力強いことには違いない。
ダブルピニオン式電動パワステも効いて、すっきりとした操舵感でクイックなハンドリングを実現しているのにも感心した。

箱根のワインディングをオンザレール感覚で味わいながらスイスイと走るのはなかなか楽しい。
RWDのほうがより軽快さが際立っているように感じられたのには、モーターの有無だけでなく、その他のユニットの搭載の都合により前軸重がだいぶ軽くなっていることも効いているようだ。

欲をいうと、ときに車線逸脱防止機能でステアリングが不意にはじかれるのが気になったので、もう少しマイルドになるといい。
このハンドリングを実現するために、足まわりはそれなりにひきしめられている。

AWDに標準装備される可変ダンピングアブソーバーは、入力に応じて減衰力が変わるというもので、ドライブモードに連動して硬さが変わるわけではないそうだが、ドライブした印象では、RWDのほうが微妙に乗り心地はソフトで、AWDのほうが確かにロールが小さくフラット感があった。

参考までに、関係者に聞いたところでは、AWDの駆動力の制御は相当に凝っていて、冬道での走行性能が驚くほど高いらしい。そちらも試乗できる機会を楽しみにしたい。
見た目も走りも装備も、競合しそうな欧米の列強を見わたしても、この価格帯でこれほどのバリューが手に入るクルマはなかなかないように感じられた。これならたしかに、“ありかも”しれない。




【Specification】BYD シール
■車両本体価格(税込)/5,280,000円
■全長×全幅×全高=4800×1875×1460mm
■ホイールベース=2920mm
■トレッド=前:1620、後:1625mm
■車両重量=2100kg
■リアモーター種類=永久磁石同期電動機
■リアモーター最高出力=312ps(230kW)
■リアモーター最大トルク=360Nm(36.7kg-m)
■システム総合最高出力=312ps(230kW)
■システム総合最大トルク=360Nm(36.7kg-m)
■バッテリー種類=リン酸鉄リチウムイオン電池
■バッテリー容量=82.56kWh
■一充電航続可能距離(自社調べ)=640km
■サスペンション形式=前:W ウイッシュボーン/コイル、後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ=前後:235/45R19

【Specification】BYD シールAWD
■車両本体価格(税込)=6,050,000円
■全長×全幅×全高=4800×1875×1460mm
■ホイールベース=2920mm
■トレッド=前:1620、後:1625mm
■車両重量=2210kg
■フロントモーター種類=かご形三相誘導モーター
■フロントモーター最高出力=217ps(160kW)
■フロントモーター最大トルク=310Nm(31.6kg-m)
■リアモーター種類=永久磁石同期電動機
■リアモーター最高出力=312ps(230kW)
■リアモーター最大トルク=360Nm(36.7kg-m)
■システム総合最高出力=529ps(390kW)
■システム総合最大トルク=670Nm(68.3kg-m)
■バッテリー種類=リン酸鉄リチウムイオン電池
■バッテリー容量=82.56kWh
■一充電航続可能距離(自社調べ)=575km
■サスペンション形式=前:Wウイッシュボーン/コイル、後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ=前後:235/45R19

問い合わせ先=BYDジャパン 0120-807-551

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE

みんなのコメント

36件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村