■初の2リッター&特別装備てんこ盛りの「スペシャルモデル」
マツダは2025年10月4日、モータースポーツ活動におけるサブブランド、「MAZDA SPIRIT RACING」において、スペシャルモデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」と「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」を発表しました。
【画像】超カッコいい! これが716万円の「ロードスター」です! 画像で見る(80枚)
24日より予約受注を開始し、2026年1月上旬に発売予定です。
「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(以下、MSRロードスター)」と「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R(以下、12R)」は、マツダが長年販売し、同社の代表車種となる2ドアオープンスポーツカー「ロードスター」現行型(ND)をベースに、特別な内外装と専用の走行性能が与えられたモデルとなります。
「マツダスピリットレーシング(以下MSR)」の名称が与えられた通り、MSRが参戦中の「スーパー耐久シリーズ(S耐)」に関わったエンジニアが開発を担当。
そこで培った技術を惜しみなく投入し、パワートレインや車体を進化させ、「速さ」だけでなく「質感」にもこだわったモデルだといいます。
最大の特徴は、2モデルともに現行型ロードスター ソフトトップモデルの国内仕様としては、初設定の2リッターガソリンエンジンを搭載しました。
現行型ロードスターオーナーからは、派生の電動格納ハードトップモデル「ロードスターRF」だけでなく通常のソフトトップモデルにもパワフルな2リッターエンジン「SKYACITV-G 2.0」を搭載してほしいという要望があり、今回それが実現することとなりました。
MSRロードスターでは、サーキット走行を楽しめるよう、専用チューニングを実施。
スピードリミッターやブレーキオーバーライドの解除機能や、専用のスロットル制御、ヒールアンドトゥ操作時の回転数アシスト機能なども採用し、ベースのロードスターから大幅な改良が施されています。
これにより、最高出力は184馬力/7000pm、最大トルクは205Nm/4000rpmまで向上しました。
12Rでは、この2リッターエンジンに対してさらに追加で手を入れており、吸気ポートの形状変更や、匠のエンジニアによって手作業で吸気ポート内を研磨。
さらに大型エアダクトやエンジン内部のカム形状変更、藤壺技研(FUJITSUBO)と共同開発したエキマニなどを採用。
最大出力は200馬力/7200rpm、最大トルクは215Nm/4700rpmまで引き上げ、MSRロードスターよりもさらなる高出力・高レスポンスを実現しています。
このほか、ラジエーター大容量化、ミッションメインドライブギアの固体被膜潤滑剤塗布、12Rでは軽量なシングルマスフライホイール、サーモスタットの変更、S耐車両と同一のピストン、ピストンリングを採用しました。
足回りは、専用チューニングを施したビルシュタイン製専用サス/ダンパー、ストラットタワーバーの装着、12Rでは熟練工による高精度なサスペンションアームの締め付けとホイールアライメント調整を実施し、意のままの走りを実現しています。
エクステリアではドイツの「ニュルブルクリンク」で走行安定性強化を図ったフロント・サイド・リアスカートやリアスポイラーを装着。
足元はS耐参戦車両と同様のレイズ製「TE37」を採用し、特別感と機能性の両立を図っています。
加えて12Rでは、ボンネットにレーシーな専用デカールの貼付やエンジンヘッドカバーの手塗りによる結晶塗装、シリアルプレートの装着を行い、プレミアム性を引き立てています。
インテリアはブラックを基調にシートベルト、ステアリングトップマーク、ステッチ、シートパイピングには赤いアクセントを施し、運転の楽しさと刺激を高めています。
またハンドルやシフトノブ、ドアトリムなどにはアルカンターラ素材を用い、上質さも付与。シートはMSRロードスターがセミバケットシートで、12Rがフルバケットシートとなります。
新MSRロードスターの価格(消費税込、以下同)は526万5700円で、2200台限定。新12Rは761万2000円で、200台限定となります。
MSRロードスターは先着順の販売で、販売台数の上限に達し次第販売終了となります。
12Rは公式アプリ「倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING」から商談予約抽選に応募し、抽選200名に商談予約権が与えられます。
抽選受付は2025年10月5日(日)14時00分から10月20日(月)23時59分までとなっています。
なお、MSRロードスター/12Rに対しては、サーキット走行向けのアフターパーツを設定しており、FUJITSUBOのチタン製スポーツマフラー、ヨコハマのスポーツタイヤ「ADVAN NEOVA AD09」、ブレンボのスリットローター&スポーツパッド) 、OS技研のLSD&専用オイル、レカロのフルバケットシート&サイドアダプタ(12Rには標準装備)、「Sabelt」×「MAZDA SPIRIT RACING」ダブルブランド ハーネス(4点式/6点式)を用意。
いずれもマツダ販売店で購入が可能で、単品での販売も行います。
※ ※ ※
今回のMSRロードスター/12R発表に際し、主査の齋藤 茂樹氏は以下のようにコメントしています。
「2019年にロードスターの主査を拝命し、それからずっとロードスターファンの皆さまからソフトトップの2リッターをぜひやってほしいという声をいただき、今回やっとこういった形でマツダスピリットレーシングという形で、世に出せるということで、本当に多くのファンに喜んでいただけるのではないかと、強く思っています」
また、MSR代表の前田 育男氏も以下のように語っています。
「ようやく(MSRとしてモータースポーツの取り組みを行っている)成果のひとつとして、本日マツダスピリットレーシングロードスター、12Rの受注開始のご報告ができる日にこぎつけました。
レースの現場で技術を鍛えて、その技術を創る人を育てる。この結果が今日みなさんにご紹介するスペシャルバージョンに結びついております。
色々な技術をスーパー耐久の場で鍛えています。色々な失敗や成功もあり、その切磋琢磨した知見が今回のスペシャルバージョンに注ぎ込まれている。そういったものだと理解していただきたいです」(くるまのニュース編集部)
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みんなのコメント
ただ単にRFのエンジンを移植して手に入りやすい価格設定を望んでいたのではないかと思います。
当の私もその一人です。
いくら高スペックで限定車といえども倍の価格設定では一般人にはなかなか手は出ません。