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米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記

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米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記

シボレー・コルベット

(翻訳者注:この記事は後編です。前編とあわせてお楽しみください)

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ほとんど原型をとどめていないが、シボレー・コルベットC3スティングレーであることは容易に確認できる。C3は1968年から1982年まで生産されたが、これは1970年代前半のモデルだと推測される。最も好調だったのは1979年で、5万3807台が販売された。

山積み

ロンズ・オート・サルベージでは時々、近年の在庫や、使える部品がほとんど残っていないクラシックカーを整理している。この廃車の山には明るい未来はなく、この記事が読者の手に渡る頃には、すでに破砕されて新しいキッチン用品に生まれ変わっているかもしれない。

ここで最も興味深いのは、初代プリムス・ボイジャーだろう。

フォード(1965年)

これらのクルマのバックストーリーを知ることできたら、どんなに面白いことか。どれくらいの期間走ったのか、どこを旅したのか、何人のオーナーがいたのか、そしてなぜこの場所にたどり着いたのか。もしこの1965年型フォードの初代オーナーがご存命だったら、60年経った今もまだ存在していることを知って、どう思うだろうか?

メルセデス・ベンツ240D

メルセデス・ベンツは1973年から1976年にかけて、12万6148台のW115型240Dセダンを生産した。スタイリッシュで経済的、そして比較的高級なモデルだったが、搭載された4気筒ディーゼルエンジンは非力で、特に速いわけではなかった。アクセルペダルをしっかりと踏み込んでも、0-100km/h加速には20秒以上かかった。

フォード(1954年)

ロンズ・オート・サルベージのクルマの大部分は森の中に駐車されているが、この1954年型フォードは、敷地の端の畑にある。日当たりが良いので、常に湿っているわけではなく、腐食もそこまで進行していない可能性が高い。

1954年、フォードはシボレーをわずか2万2381台上回り、1949年以来の僅差で販売台数トップの座を獲得した。

オールズモビル88(1958年)

オールズモビル88は、その光沢仕上げから「クローム・モビル」というあだ名が付けられた。この個体は、クロームのほとんどを維持しているが、グリルは少し古くなってきている。落ち葉は積もっておらず、まだ輝きが残っており、ボディも比較的健全な状態を保っている。

フォード・ギャラクシー(1964年)

この1964年型フォード・ギャラクシー500は、緑色の背景の中で際立っている。どうやら白い塗装で工場から出荷され、ある時点で標準以下の再塗装が施されたようだ。もともとの塗装はウィンブルドン・ホワイト、ペースカー・ホワイト、コロニアル・ホワイトのどれだったのか、そしてなぜ前のオーナーが赤に変更したのか、我々にはわからない。

ビュイック・スカイラーク(1967年)

このビュイックには、錆びていない良質な部品がたくさん残っている。1967年型のスカイラークというスポーツクーペで、同年に生産された4万1000台のうちの1台である。4.9L V8が標準装備され、0-97km/h加速10.5秒を誇った。しかし、この個体のエンジンルームにはV8の形をした大きな穴が開いている。

リンカーン・コンチネンタル(1977年)

この1977年型リンカーン・コンチネンタル・タウンクーペの、かつては隠れていたヘッドライトの周りには、落ち葉とコケが堆積している。これは他の部分でも同じで、長期的には良くないだろう。

1977年型では、ロールス・ロイスを思わせるような、細く、直立したクローム・グリルを採用している。ちなみに、このクルマの新車価格は9474ドルで、ロールス・ロイス・シルバーシャドウの2万3000ドルとは対照的である。

シボレー・クーペ(1948年)

ロンズ・オート・サルベージの古い住人の1人、1948年型のシボレー・ビジネス・クーペだ。かつて搭載されていた3.5Lの6気筒エンジンは、0-97km/h加速22秒を誇り、最高速度は120km/hに達した。

ポンティアック・フィエロ

ポンティアックのミドシップ・スポーツカー、フィエロは、1984年から1988年までの5年間に37万168台が販売された。大局的に見ると、トヨタMR2が最初の5年間で達成した台数のほぼ2倍にあたる。性能、信頼性、安全性の問題で悩まされたクルマとしては悪くない数字だ。

シボレー・モンテカルロ(1978年)

シボレーは1978年にモンテカルロを小型化し、全長を15インチ(約380mm)短くしたほか、車重も700ポンド(約315kg)以上落とした。この第3世代の売れ行きは好調で、ダウンサイジングが消費者に受け入れられたことは明らかだ。この個体は、1979年に売れた31万7000台のうちの1台である。

パッカード・カスタム・スーパー8(1948年)

1940年代後半に生産され、おそらく数十年にわたってアイオワ州の片田舎で駐車されていたことを考えると、このパッカードは驚くほど頑丈だ。1948年型のカスタム・スーパー8と思われるが、流線型のボディは発表当時、高い評価を得た。

新車時、ボンネットにはパッカードのマスコットとして鵜のオーナメントが取り付けられていたが、この個体からはとうの昔に消えている。

フォード・フェアレーン・ランチェロ(1967年)

この1967年型フォード・ランチェロのリアフェンダーの状態を見れば、フロアがどのような状態かよくわかる。実際、歪んでいないパネルはほとんどなく、ロンズ・オート・サルベージでこれほど長く生き延びたのは奇跡に近い。

1967年のみ、このモデルはフェアレーン・ランチェロとして販売された。

プリムス・ヴァリアント(1963年)

フロントガラスの「63」が、このプリマス・ヴァリアント4ドア・セダンの年式を示している。ドアが1枚欠けていることから、3ドアというべきかもしれないが……。

当時の販売資料には、ヴァリアントが最高のオールラウンド・コンパクトカーである33の理由が列挙されている。その1つが、2種類ある6気筒エンジンで、標準の101馬力バージョンとオプションの145馬力バージョンが選択できた。米国には非常に熱い/暑いものに対して使う「地獄の蝶番よりも熱い(hotter than the hinges of hell)」というスラングがあるが、後者はまさにそのようなエンジンだったようだ。

シボレー・インパラ(1972年)

この1962年型シボレー・インパラは、長い間ロンズ・オート・サルベージに置かれており、徐々に土の中へと沈みつつある。かなり頑丈なクルマに見えるが、これだけ地面に近いと、フロアパンにも悪影響が出るだろう。

1962年はシボレーにとって、生産台数が初めて200万台を突破した記録的な年だ。その後3年間、台数は伸び続けた。

フォード・マスタング(1969年)

ロンズ・オート・サルベージでは、この1969年型を含め、10台以上のマスタングを数えた。この年、フォードの象徴的なポニーカーは重量が増し、全長は3.8インチ(約90mm)伸び、全幅も0.5インチ(約13mm)広がった。生い茂った木々に囲まれていることから、この個体はもう何年も前からここに根を張っているようだ。

シボレー・カプリス

第4世代のシボレー・カプリス(1990~1996年)は、箱型の先代モデルから大きく脱却し、流麗なエアロダイナミクス・デザインを採用した。1992年をピークに、合計50万6414台が販売された。

この記事の中ではかなり新しいクルマに見えるが、第4世代は28年前に生産終了している。

フォード・カントリー・セダン(1963年)

この1963年型フォード・カントリー・セダンの後部には、スペアパーツがぎっしり詰まっている。このクルマ、あるいはここで紹介した他のクルマの中で気になる部品があれば、ロンズ・オート・サルベージにご連絡を。

ロンズ・オート・サルベージ

ただし、このヤードは予約制なので、いきなり訪ねるのはやめよう。

原文:Will Shiers(ウィル・シャイアーズ)

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みんなのコメント

2件
  • g********
    ここまで朽ちてしまうと、起こすには家が建つくらい掛かってしまうが
    人によってはそう思わせられる魅力あるクルマたちだ。
  • evo********
    若い頃にみた車って、今見ると当時の若かった頃の思いや環境を思い出す。手もとに置きたくなるのは必然か、
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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