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長時間の内気循環は危険! では閉め切った状態での車中泊は? クルマの密閉度とは

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長時間の内気循環は危険! では閉め切った状態での車中泊は? クルマの密閉度とは

 閉め切った状態でもある程度の通気性は確保されている

 むかしのクルマと違って、いまのクルマは気密性が高い。なぜなら気密性が高いほど、車内の静粛性が保てるからだ。

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 しかし一方で、乗員が呼吸するために、空気を外から取り入れ、換気をする必要があるので、チェックバルブ(逆止弁)などの通気口がいくつも開いている。

 JAFが行った「水没車両からの脱出」という実験を見ると、クルマが沈むほど深い水深のところに入ったクルマは、約2分で車内の足元まで浸水し、5分後にはハンドルが沈むほど水が入ってきている。

 乱暴な言い方だが、水がそれだけ入ってくるということは、窓などを締めきって送風やエアコンをオフにしていたとしても、酸欠にならない程度の通気性は十分あるといっていい。

 実際、窓を閉め切って空調を止めて車中泊をしたからといって、酸欠になりかけたという人はほとんどいないはず(大人数を避けたり、窓を少し開けておく方がベターなのは言うまでもない)。

 内気循環のまま1時間以上ドライブするのは避けるべき

 基本的には、ワイパーの付け根付近の外気導入口から車内に新鮮な空気を取り入れリヤ・コンビネーションランプ部やリヤバンパー付近にエアアウトレットがあって、ここから車内の空気を排出する仕組みになっているので、走行中なら空調がオフでも、ラム圧によるベンチレーションでかなり換気されるので問題ない。

 ただし、空調のオン/オフに関わらず、空調の設定を「内気循環」にしているとなると話は別。クルマの取扱説明書には、「通常は外気導入でご利用ください」と必ず明記されている。なぜなら内気循環にすると、車内の二酸化炭素濃度が濃くなるからだ。

 JAFの実験によると、「内気循環」と「外気導入」でそれぞれ市街地を1時間走った場合、外気導入の二酸化炭素濃度がつねに1,000ppm前後だったのに対し、内気循環では最大で6,770ppmになったとのこと(実験車はミニバンで、4人乗車)。酸素濃度は両車で最大1%弱だったが、二酸化炭素濃度が約5.5倍というのは大きな差。

 二酸化炭素濃度が3,000ppmを超えると、疲労感の増加や注意力の低下、さらに、眠気や頭痛を訴える人が出てくる可能性もあるので、内気循環のまま1時間以上ドライブするのは避けたほうがいい。

 クルマによっては内気循環にしても、100%内気循環にならないようになっていたり、ベンツのように内気循環にしても5分で外気導入に戻るように設定されているクルマもあるほど。

 いずれにせよ、車内の換気というのはけっこう重要。走行中は「外気導入」を標準にして、クルマを止めて休憩するときも、できれば1時間に1度は窓を開けて換気をした方が健康的だ。

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