宮田莉朋がJMSアワードの大賞を受賞
松が明けた2024年1月10日、都内は千代田区神保町にある日本出版クラブにおいて日本モータースポーツ記者会(JAPAN MOTORSPORT JOURNALIST-SOCIETY=JMS)が主催するJMS MOTORSPORT NIGHT 2024が開催されました。2023年JMSアワードの大賞が宮田莉朋選手に、特別賞が立川祐路選手とミシュランに決定したことが発表され、それぞれ正賞の銀皿が授与されました。
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長い歴史のある顕彰制度
JMSアワードは1966年に、同年の日本グランプリで優勝した砂子義一選手に授与された「JMS性能指数賞」を前身とする長い歴史のある顕彰制度です。1988年からは現行のJMSアワードとなり、その年のモータースポーツ界において顕著な活躍をし「次なるステップ」「今後の活躍」が期待される選手に与えられる大賞と、モータースポーツ界に大きな功績を残した関係者に贈られる特別賞があり、シーズン終了後に、JMS会員から対象者を募り、会員の投票によって授賞者を決定されています。
宮田莉朋選手は2023年、スーパーフォーミュラとSUPER GT(S-GT)で二冠を獲得したことに加えて、2024年はFIA F2やヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)への参戦が決定し、今後は世界での活躍が期待されることから受賞が決定。JMS会員の投票では90%を超える高い得票率だったようです。
当日はヨーロッパでテスト中の宮田選手は受賞の場となったJMS MOTORSPORT NIGHT 2024を欠席となりましたがビデオレターでこうコメントしていました。
「今回、日本モータースポーツ記者会会員の皆さんが選ぶ『JMSアワード』を受賞できたことを、本当に嬉しく思います。普段からモータースポーツを取材されている、プロのメディアの皆さんに評価していただいたことは、僕自身がこれまで頑張ってきたこと、残してきた結果が間違いではなかったということで、素直に嬉しいですし自信になります。胸を張って、世界へ行きたいなと思います」
受賞の喜びを語り、続けて、2023年を振り返りました。
「2023年はスーパーフォーミュラとSUPER GTという、国内最高峰カテゴリーでシリーズチャンピオンを獲得でき、それが自分自身にとっても大きな成績となりました。それ以外にもTGR WECチームに帯同して、WEC富士に急きょ参戦することになるなど、自分の経験も蓄積でき、それを結果に繋げられたので、素晴らしいシーズンを送ることができました」
2024年の抱負については次のようにコメント。
「2024年はデイトナ24時間レースから始まり、FIA F2、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦し、TGR WECチームのリザーブドライバーも務めます。本格的に世界への挑戦が始まり、日本で走る機会は少なくなってしまいますが、日本から熱い応援をよろしくお願いします」
立川選手「少しでもレース界を盛り上げられるように頑張ります」
また2023年限りでS-GTから引退した立川選手と、やはり同年限りでS-GTのGT500クラスへのタイヤ供給を休止するミシュランは、ともに長年にわたってS-GTを盛り上げてきた功績をたたえて特別賞の受賞が決定したようです。
立川選手は次のようにコメント。
「このような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。SUPER GTのドライバーとして長い間やってきましたが、それも昨年で終了。本当に皆さんのおかげで、自分のSUPER GTのドライバー人生の中でも、一番幸せだったなと思えるような、最後を迎えることができました。これからは違う形でレースに携わっていきますが、少しでもレース界を盛り上げられるように頑張っていきます」
また、ミシュランの小田島広明モータースポーツダイレクターはこう語りました。
「ミシュランがJGTC/SUPER GTに参戦開始したのが1999年、その前は全日本ツーリングカー選手権に1994年から参戦していて、昨年で全日本格式のレースへの参戦30年となりました。2024年は新しい1ページのスタートを切りたいと思います」
JMS MOTORSPORT NIGHTは新年恒例となったモータースポーツ関連関係者の賀詞交歓会で当日は、2023年のFIA F4選手権チャンピオンの小林利徠斗選手、同選手権2位の中村仁選手、スーパーFJシリーズで2つのタイトルを手にした白崎稜選手が若手注目株として紹介されました。
それぞれ今シーズンの意気込みなどを語り、また2023年新たに発足した「全日本女性自動車競技選手会」から、猪爪杏奈、翁長実希、平川真子の各選手が登壇し、選手会の趣旨などについて説明するなど、長年にわたってモータースポーツを取材してきたJMSが主催する賀詞交歓会ならではのコンテンツも用意され、和やかな歓談が続けられていました。
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