朝、ふと思い立ってクルマで行く日帰りのお出かけ。やってみるとこれが結構楽しい。BEVのソルテラET-HS(一充電走行距離487km[WLTCモード])を相棒に、縁を感じる駅舎とお気に入りのプリンの両方を味わうショートトリップに出発した。(Motor Magazine 2023年4月号より)
満充電で約180kmのドライブコースを選択
「ん、そうか?! あれを使えば両方に行ける!」と閃いた。朝、カーテンを開いてお天気を確認(快晴!)、行き先とルートを考えていた日帰りドライブで、房総半島の金谷と三浦半島の久里浜を結ぶ「東京湾フェリー」の利用だ。これに乗れば、東京湾ぶらり周遊ドライブが楽しめるし、休日の夕方に通るのは覚悟が必要なアクアライン上り線の渋滞も避けられる。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
まずは都内から内房方面に向けて出発。実は今回のドライブコース(距離は約180km)、満充電状態からのスタートなので途中でソルテラに充電する必要はない。でも君津パーキングエリアの充電器が空いていたのでお手洗い休憩のついでにちょいと充電、おかげでバッテリー充電量は余裕十分。
気の向くまま、風の吹くままのぶらり旅。静かでスムーズ、力強い走りのBEVでこんなドライブをしようと思うようになったのも一充電あたりの航続距離に安心感が持てるようになったことと、充電施設が増えてきたからである。
休日なので混むかも、とまずは早めのランチを上総湊(かずさみなと)のお食事処でとることにした。生姜焼き定食と蕗の薹(ふきのとう)の天ぷらや生海苔の三杯酢など、季節のメニューも楽しむ。
さて本日のドライブ、最初の目的地は前から気になっていて、近くは通るのだけれども立ち寄る機会のなかった場所。それは、自分の名字と同じ地名、千葉県富津市竹岡にあるJR内房線の「竹岡駅」だ。我が家は千葉県出身ではないのだが、自分の姓と同じ駅名となると、やはり気になるもの。
国道から左折して、海を背中にちょっとした坂道を上がっていく。この正面に駅があるようだが、坂の途中で対向車とのすれ違いで道を譲る場面が何回かあった。そんな時も電気モーター駆動は力強い。坂道発進でもエンジンを吹かす必要がないので、静かな街並みを力強く登っていってくれる。走行しても排気を出さないという特徴が、こういう風景の中だとなぜかより嬉しくなるから不思議だ。
竹岡駅前でパチリと記念撮影していたら、運良く1時間に1本の内房線列車が来るタイミング。2両編成の最新型車輛に少々驚きながら、なんだかすごく満足した気持ちになる。ご挨拶を交わした地元のおじさんに見送られながら、今度はフェリー乗り場に向かう。
BEVでも運転は通常感覚。使い方に慣れれば安心
機動力の高いコンパクトSUVは、毎日の生活の中ではもちろん、知らない道を行くぶらりドライブでも、心強い相棒になってくれる。
鋸山や、美しいサンセットが評価され千葉県で最初の恋人の聖地に認定されたという金谷エリア。「だったら逆回りもありだったかな~」などと思いながら、フェリーに乗船。SUVは少々の段差を気にしなくてもいいので気が楽だ。さらに係員の方に誘導されるとはいえ、船内にクルマを並べる時も、カメラ&モニターが視界をサポートしてくれるのが本当に助かる。
海の上でトンビとカモメの飛行技に感心しながら、どこでもドアのような不思議感を味わいつつ久里浜へ到着すると、そろそろお茶の時間だよね。頃合い良し︒ではふたつ目の目的地、葉山のマーロウでプリンといきますか。
横須賀の秋谷にある本店を学生時代に訪れて以来、ここのプリンのファンになった。都内でも買えるのだけど、ここに来てカフェで味わうと何となく違って感じるのは、ぶらりドライブの魅力なのだろうか。
満足した帰路は、ソルテラの運転サポートシステムによる安心感に浸りながら走る。クルマの運転は大好きだけれどもクルマにある程度頼ることが、安全安心な場合だってある。今回のソルテラET-HSはAWD。そしてBEVならではの低重心な感覚は、スバル車らしい安定感に通じるものがあるのも良いところだ。
クルマ旅の醍醐味は、寄り道ドライブだと思っているのだが、BEVだからといって臆することなく、ひらめきドライブを楽しめる時代になってさらに、クルマ旅の楽しみが広がる気がしている。(文:竹岡 圭/写真:永元秀和)
スバル ソルテラ ET-HS主要諸元
●全長×全幅×全高:4690×1860×1650mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:2030kg*
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:80kW(109ps)/4535-12500rpm
●モーター最大トルク:169Nm/0-4535rpm
●バッテリー総電力量:71.4kWh
●WLTCモード航続距離:487km
●駆動方式:4WD(AWD)
●タイヤサイズ:2350/50R20
●車両価格(税込):682万円*
*取材車はオプションのルーフレール、パノラマムーンルーフ(電動ロールシェード付き)装着(22万円)のため車重2050kg、車両価格704万円。
[ アルバム : スバル ソルテラで竹岡駅と名物プリンを目指す はオリジナルサイトでご覧ください ]
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