今年のF1カタールGPは2年ぶりの開催。しかもその間に舞台であるルサイル・インターナショナル・サーキットは大改修を受けた。にも関わらずF1スプリントを行なうフォーマットで開催されるため、フリー走行はFP1のわずか1時間のみ。この1時間で予選、スプリントシュートアウト、スプリント、そして決勝に向けたセッティングを整える必要があるため、ほとんどのチームはその1時間をセッティングに集中するべく、アップデートパーツを持ち込まないことを選択した。
しかしそんな中でも、アルピーヌ、アルファロメオ、アルファタウリの3チームはアップデートを持ち込むという積極策に出た。本稿では、各チームが持ち込んだアップデートを紹介していこう。
■角田裕毅、F1カタールGPの予選は11番手。アップデートの効果も十分確認「自分のパフォーマンスには満足しています」
アルピーヌはA523に3つのアップデートを投入した。
ひとつはディフューザーだ。彼らはタイヤの側面と対面する位置に存在するディフューザーのサイドウォールの切り欠きを拡大。これにより、マシン後部の車高が低くなった場合に、ダウンフォースが増加することを目指している。
チームはまた、空気抵抗を削減するために、リヤのブレーキドラムの下部に存在するフリックのジオメトリをテストしている。
エンジンカウルの冷却用ルーバーも変更。これは、空気密度の薄いメキシコGPに向けたテストである。
アルピーヌはシンガポールGPでも大きなアップデートを投入したが、今回のグランプリに投入したものは、それを受けてのモノと言えるだろう。
アルファロメオはビームウイングなどを改良
アルファロメオは、ビームウイングを改良すると共に、リヤウイングの翼端板下部にも変更を加えた。
この変更点についてアルファロメオは、次のように説明する。
「ビームウイングと翼端板のアップデートは、過去数回のイベントで投入されたアップデート版パッケージの一部であり、それと連動して機能するように設計されている。これにより、マシンのボディワーク全体の空気の流れを強化する」
アルファタウリのアップデートは、フロアが中心
アルファタウリの変更は、フロアが中心。フロア端の前方部分が変更されている。
この微調整により、フロアの端にかかる圧力が軽減され、フェンスを通過する流れが改善することで、ダウンフォース量を向上させるのに役立つはずだ。
アルファタウリはシンガポールGPでもアップグレード版のパッケージを投入した。この修正により、ダウンフォース量を増加させ、ドライバーたちが苦労してきた車両特性を改善することを目指した。
シンガポールでのアップデートにより、日本GPではパフォーマンスは良好だった。今回のアップデート投入により、さらなる躍進を遂げることができるか?
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