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【目標販売台数の達成率は?】2020年の新型車の通信簿 「5」はトヨタ・ヤリス、ハリアー

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【目標販売台数の達成率は?】2020年の新型車の通信簿 「5」はトヨタ・ヤリス、ハリアー

売れに売れたトヨタ・ヤリス

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)

【画像】日本市場はトヨタの独壇場のままなのか?【ヒットしたヤリス/ハリアーを見る】 全183枚

2020年一番ヒットした新型車といえば、トヨタのヤリスで間違いない。2月に発売開始となって3月には、日本自動車販売協会連合会の「乗用車ブランド通称名別順位」で3位に登場。4月には1位になり、6月こそ、ライズに譲るものの、その他の月はすべてトップのまま11月まできている。

そんな、ヤリスの販売目標は月に7800台。今年、もっともヤリスが売れなかったのは4月の1万119台であったことを考えれば、目標は悠々とクリアしていることになる。

ただし、8月末にSUV版のヤリス・クロスと、9月に高性能版のGRヤリスを発売しており、この2モデルの数字もヤリスの販売成績に含まれている。ヤリス・クロスの目標は月販4100台であり、GRヤリスは月販1100台。つまり、9月以降は3台の目標の合算である1万3000台がノルマとなる。

では、実績はどうだったのか。9月のヤリスの販売は2万2066台、10月は1万8592台、11月は1万9921台。つまり、目標を大きく超える記録を残した。

ちなみに、販売ランキングで2位となるモデルは月販1万2~3000台ということを鑑みれば、ヤリス・シリーズは、目標の時点でベストセラーを争う数字となる。ベストセラーになるべくして、世に送り出されたモデルといえるだろう。

それ以外のトヨタの新型車といえば5月に登場したハリアーがある。こちらの月販目標は3100台。発売翌月の6月が4239台であったが、その後は6000~1万台弱を販売。目標の2~3倍というヤリスと同様の好調な販売が続いている。

期待したほど売れなかったホンダ・フィット

トヨタ・ヤリスの対抗馬となるのがホンダ・フィットだ。こちらも2月に発売開始となっており、目標は月販1万台。ところが、その結果は苦しいものとなった。

発売直後の3月こそ、1万4845台で目標をクリアするものの、その後は7000~9000台で推移。年間を通すと目標をクリアすることはできなそうだ。

ちなみに2月に発売されたアコードは月販目標300台、8月のホンダeは年間で1000台というわずかな数字。ここまで少ないと販売ランキングでは欄外で結果は不明。ただし「燃料別販売台数(乗用車)」というランキングでは、ホンダは10月にEVを126台、11月に177台を販売している。ホンダeは目標通りに売れているようだ。

ヤリスやフィットのライバルとなる日産のノートの発売は12月23日から。ノートを交えた3モデルの戦いの本番は2021年となる。

日本COTYのスバル・レヴォーグ、日産キックスは?

2020年の話題となったモデルといえば、日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得したスバルのレヴォーグ、EVが予想されていたが実際の発売はガソリン車であったマツダのMX-30、そして日産として10年ぶりとなる新規モデルのキックスの3モデルだろう。

3台のうちで最初に発売となったのが6月の日産キックスだ。実のところキックスの月販目標は発表されていない。また、ハイブリッドのみのラインナップで価格は280万円前後と、それほど安いわけではない。

さらにタイで生産する逆輸入車ということもあり、不安要素満載…などと思っていれば、なんと販売ランキングに名前が載るのは、発売2か月後の8月になってから。

しかも、ランキング38位の1178台という少なさ。逆輸入車ということで、初期のデリバリーが悪かったのだろう。しかし、翌9月からは3493台、10月3542台、11月4292台販売と、数字を伸ばしている。年間を通せば、兄貴分となるエクストレイルと同程度の年間3万台後半となるのではないだろうか。

スバル・レヴォーグの発売は10月で月販目標は2200台。マツダMX-30も同じく10月発売だが、目標はレヴォーグの半分以下の月販1000台だ。では、11月の成績はどうだったかといえば、レヴォーグは2279台、MX-30は865台。話題の大きさの割には、あまりパッとしない数字だ。

ただし、レヴォーグは10月の発表の時点で、先行予約が8290台あるとアナウンスされている。生産が軌道に乗れば、販売台数は順調に伸びることだろう。生産の立ち上げは、どこも苦労するもの。MX-30とレヴォーグの2台は、もう少し様子を見る必要があるだろう。

新型軽自動車の売れ行きは?

2020年の軽自動車マーケットは、新車の少なかった年といえるだろう。3月の日産ルークスと三菱自動車eKスペース/eKクロス・スペースのスーパーハイトワゴンの兄弟モデル、6月のダイハツのクロスオーバーのタフト、11月のホンダNワンしか、新型モデルがなかったのだ。

では、その数少ない新型軽自動車のうちルークスとeKスペース/eKクロス・スペースの販売は、どうだったのか。ちなみに、ルークスは先代まではデイズ・ルークスと名乗っており、販売台数はデイズと合算して発表されていた。

しかし、今回からは独立しての販売台数の発表となる。一方、eKスペース/eKクロス・スペースはeKシリーズの一員としてekの合算が発表されている。

ここで、全国軽自動車協会連合会の発表している新車販売台数の数字を見ると、発売直後の2020年3月のルークスは7633台。三菱自動車のeKは6651台。eKワゴンを含むeKシリーズよりもルークスの方が売れた。さすが日産の販売力だ。

また、その後もデイズより数の多い、日産の軽自動車でトップの数をルークスはひた走り続けた。2020年11月の成績では、ルークスが9019台に対して、デイズは5427台。2020年の通年では、1~3月分の差があるためデイズの方が販売台数は多いけれど、2021年はルークスが上回ることが予想される。ルークスは、ベースモデルからの独立どころではなく、日産を支える大黒柱に成長したのだ。

一方、eKスペース/eKクロス・スペースは個別の数字が出ないものの、発売直後の3月の販売台数は前月比で約2倍を記録している。ただし、1~11月のeKシリーズ全体の販売台数は前年比71.9%に留まった。コロナ禍があったとはいえ、新型を投入しての数字としては、正直、残念なものといえるだろう。

11月に発売開始となったホンダNワンの成績は2021年からが本番となる。ただし、12月20日の段階での受注は月販目標2000台の4倍となる8000台を超えているという。滑り出しは順調なようだ。

2020年の新型車の販売成績を振り返ってみれば、ヤリスとハリアーを擁するトヨタの強さが目立つ。ホンダはフィットが、期待ほど売れなかったという状況だ。日産もルークスは良かったけれど、キックスは最初に躓いてしまったようだ。スバルのレヴォーグとマツダのMX-30は、本調子になるまでもう少し時間がかかりそうな様子であった。

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みんなのコメント

20件
  • ヤリスはサイズや価格的に売れるのは想像に難くなかったけど、
    まさかハリヤーがこんなに売れるとはね。
  • フィットは販売目標を下回ってるのですね。
    コンセプトを変えすぎたのかな。
    ヤリスの方は好調ですが、トヨタはハリアー、アルファードが売れているのが凄いですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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