8月6日、富士スピードウェイでスーパーGT第4戦の決勝レースが行なわれ、GT500クラスは3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、GT300クラスは11号車GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍/塩津佑介)が優勝を飾った。
6月の第3戦から2ヵ月のインターバルを挟んで開催された第4戦。土曜日の予選は快晴の下で行なわれたが、日曜の決勝レース(100周)は雨絡みの非常に難しいコンディションでのスタートとなった。
【スーパーGT第4戦富士:決勝リザルト】GT500は3号車Niterra、GT300は11号車GAINERが波乱のレース制す
午前中のピットウォーク中には短時間のゲリラ豪雨があり、コースはびしょ濡れに。その後雨があがって昼過ぎにスタート進行が始まり、ウォームアップ走行が行なわれる頃にはダンプコンディションとなっていた。そのため各車はドライタイヤでグリッド試走を行なったが、全車がグリッドについた後、スタート30分前の13時15分頃にまたも激しい雨が降り、一瞬でコースを濡らした。
その雨も長くは続かなかったが、路面は濡れた状態で、セーフティカー先導によって100周のレースがスタートすることが決まった。
■GT500クラス
ポールポジションは24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z、2番手、3番手には16号車ARTA MUGEN NSX-GT、8号車ARTA MUGEN NSX-GTのARTA勢が続いた。
セーフティカー先導でのスタートとなったが、3周目にグリーンフラッグが振られると、4番グリッドの3号車Niterra MOTUL Zが他を圧倒するペースで猛チャージ。ウエットコンディションで抜群の性能を誇るミシュランタイヤの強みを活かし、4周目にトップに立つと、後続との差をぐんぐん離していった。
しかし路面はみるみる乾いていき、10周前後でGT300クラスの車両は続々とドライタイヤに交換していった。燃費も考慮したピットウインドウのことも考えると、各スティントをできる限り均等割りして2回の給油義務を消化したいGT500勢だが、路面状況がかなり良くなっていることもあり、16周目が終了するまでに全車が続々とピットインしてドライタイヤに交換した。
これでトップは16号車ARTAに。2番手に14号車ENEOS X PRIME GR Supra(予選11番手)、3番手に39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(予選10番手)、4番手に3号車Niterra、5番手に1号車MARELLI IMPUL Z(予選14番手)と、タイヤ交換のドタバタによりオーダーは大きくシャッフルされた。
しかし、16号車ARTAは14号車ENEOSに徐々に迫られる。そして24周目のホームストレートで2台は横並びとなり、1コーナーへの飛び込みで14号車が首位に浮上した。
35周目にGT300クラスの244号車HACHI-ICHI GR Supra GTが白煙を上げてストップしたことにより、セーフティカーが出動。一部のチームはこのタイミングでピットストップの準備をしていたが、ピットレーンクローズとなったため一旦撤収となった。
これで隊列のギャップはぐっと縮まることになったが、シャシー交換による5秒ストップペナルティで大きくタイムをロスしていたクラス最後尾の23号車MOTUL AUTECH Zはラップダウンの状態でSCランを迎えたため、その恩恵を受けることができなかった。
レースは41周目に再開。42周目には39号車DENSOが16号車ARTAを抜いて2番手に上がり、14号車ENEOSを追いかけた。39号車に迫られる形となっていた14号車は46周を終えてピットに入り大嶋和也から山下健太に交代。それを見て39号車も翌周にピットインして関口雄飛から中山雄一にドライバーチェンジしたが、順位の入れ替えには至らなかった。
折り返しの50周を過ぎた頃から、他のチームもドライバー交代を伴う2回目のピットストップを実施していく。これで再びトップは14号車ENEOSとなり、2番手に39号車DENSO、そして2回目のピットストップを遅らせた37号車Deloitte TOM'S GR Supraが3番手に浮上した。
そんな中、65周目にはGT300クラスの25号車HOPPY Schatz GR Supra GTの車両が炎上するアクシデントが発生。セーフティカーが出されたが、火の勢いが強く消火活動に時間がかかったため赤旗が振られ、レース中断となった。
各車がホームストレートに停車して程なくすると、バケツをひっくり返したような、この日何度目かの局地的豪雨がサーキットに襲来した。これでコースは再びウエットに。タイヤ交換が許可され、各車はウエットタイヤに履き替えた。そして中断から約50分が経過した16時30分、セーフティカー先導でレースが再開した。
リスタートが切られたのは72周目。やはりというべきか、ウエットコンディションではミシュランを履く3号車Niterraのペースが圧倒的。4番手から37号車Deloitte、39号車DENSOを次々攻略すると、75周目のTGRコーナー(1コーナー)で14号車ENEOSを抜いてトップとなった。3号車は他のマシンよりも1周1~2秒速く、80周目には後続とのギャップを12秒まで広げた。
その後数台のマシンがドライタイヤに交換するギャンブルに出るが、GT300クラスと比べると、ドライタイヤとウエットタイヤのペースが逆転する“ターンオーバー”が起きるのが遅く、大きな序列の変化は起こらず。3号車Niterraが、後続になんと45秒もの差をつけてトップでチェッカーを受けた。第3戦鈴鹿は暫定で優勝となるも後にペナルティで降着となった3号車にとっては、今季初勝利になると共に、ポイントリーダーに浮上した。
2位は16号車ARTAで、今季初表彰台。3位は100号車STANLEY NSX-GTだった。
■GT300クラス
GT300クラスのポールポジションは、4号車グッドスマイル 初音ミク AMG。ベテランコンビが6年ぶりのポールを手にした。2番グリッドは61号車SUBARU BRZ R&D SPORTで、2列目には11号車GAINER TANAX GT-R、88号車JLOC ランボルギーニ GT3が並んだ。
セーフティカーランの後3周目にグリーンフラッグが振られると、上位4台が濡れた路面の中で頻繁に順位を入れ替えあった。ドライバーふたりが雨のレースを心配していたポールの4号車グッドスマイルは、スタート直後は順位を落としたが、次第にペースを回復。片岡龍也が7周目に11号車GAINERからトップを奪い返し、再びレースをリードしていった。
その7周目に、中団で動きがあった。予選20番手の18号車UPGARAGE NSX GT3がピットインしてドライタイヤに交換したのだ。10周目ごろには、タイヤのターンオーバーが完全に起き、首位の4号車グッドスマイルをはじめ各車が続々ピットイン。全車のタイヤ交換が済んだ段階で、トップ3は4号車、88号車JLOC、11号車GAINERとなった。
上位のオーダーに変更がない中で迎えた35周目、244号車HACHI-ICHI GR Supra GTが白煙を上げながらコカ・コーラコーナー手前のコース脇にストップ。ドライバーの佐藤公哉はすぐさま脱出したものの、消火活動のためセーフティカー出動が宣言された。
41周目にレースが再開された後も、4号車グッドスマイル、88号車JLOC、11号車GAINERというトップ3のオーダーに変わりはないが、その3台に次ぐ4番手に浮上してきたのが、最後尾スタートの31号車apr LC500h GTだ。31号車は予選で3番手タイムを記録したものの、指定外となる第3戦鈴鹿で使用された燃料を使ってしまったことで予選失格に。しかし展開も味方につけながらみるみる順位を上げ、小高一斗のオーバーテイクショーで表彰台争いに加わった。
折り返しの50周を過ぎると、各車が続々とドライバー交代を伴うルーティンストップを実施。4号車グッドスマイルは危なげなく首位をキープした。2番手には10号車、3番手には11号車とGAINER勢が続き、4番手88号車JLOCとなった。一方、31号車aprはピット作業でのロスもあり順位を下げてしまった。
そして65周目、再びGRスープラから出火。今度は25号車HOPPY Schatz GR Supra GTが煙を上げながら13コーナーでストップした。ドライバーの野中誠太は無事に脱出したが、火の回りは244号車よりも早く、文字通り“大炎上”という状態に。消火作業に時間がかかったため、当初セーフティカーで対処していたものの、赤旗中断となった。
波乱はこれにとどまらない。中断中には豪雨が路面を濡らし、ウエットコンディションでのレース再開に。各車は中断中にタイヤ交換を許可されたが、中断前とは全く違うコンディションで72周目からレースのリスタートが切られた。
リスタート直後、GAINERの2台が4号車グッドスマイルの谷口に襲いかかる。谷口はコカ・コーラコーナーでわずかに姿勢を乱し、その間に10号車、11号車が立て続けにオーバーテイク。GAINERのワンツー体制となった。
しかし路面の水量が減ってくると、4号車グッドスマイルが勢いを取り戻すというのは序盤と同じ展開。GAINER勢に迫る谷口はまず10号車を料理すると、83周目には11号車もオーバーテイクしてトップに返り咲いた。しかしこのオーダーも、ものの10周で一変することになる。
GAINERの2台を始め、ドライタイヤに交換するチームが出始めたのだ。ドライ勢のタイムが上がっていく状況を見てか、90周目にはなんとトップの4号車グッドスマイルもピットインしてドライタイヤ交換を決断。しかし谷口はコースオフを喫してしまい、大きくポジションダウン。優勝戦線から脱落してしまった。
その中でウエットタイヤでステイアウトしていたのが61号車SUBARU BRZ R&D SPORTと60号車Syntium LMcorsa GR Supra GTだったが、上位陣でいち早くドライタイヤに交換した11号車GAINERの富田竜一郎が1周10秒近く速いペースで猛追。残り2周で11号車がトップに変わった。
11号車は後続を突き離してトップチェッカー。今期初勝利を飾った。2位は7号車Studie BMW M4、3位は6号車DOBOT Audi R8 LMSで、いずれもスリックタイヤに履き替えて追い上げを見せた。61号車スバルは60号車LMcorsaとの4番手争いの中、最終ラップの最終コーナーで接触してスピン。7位に終わった。
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