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【 Withコロナ時代のイベント】オートモビル・カウンシル2020 会場レポート テーマ展示は、60年代ル・マン・カー

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【 Withコロナ時代のイベント】オートモビル・カウンシル2020 会場レポート テーマ展示は、60年代ル・マン・カー

AUTOMOBILE COUNCIL 2020開催

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

【画像】オートモビル・カウンシル2020【会場レポート】 全25枚

「CLASSIC MEETS MODERN」をフィロソフィに2016年からスタートした「オートモビル・カウンシル」は今年で5回目の開催となる。

このイベントは、メーカー、インポーター、サプライヤー、ヘリテージカー販売店、マルシェ、オーナーズ・クラブ、イベント主催者が集結し、往年の名車と最新モデルが一堂に集う場。クルマ趣味人には、おなじみのイベントだ。

今年は4月3~5日に開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から2度の開催日の変更が行なわれた。

しかし、「コロナ禍にある環境下で、自動車文化を後世に伝える」という熱い想いが実り、7月31日から8月2日に幕張メッセを舞台に開催することができた。

テーマ展示 60年代ル・マン・カー

今年のテーマ展示は“60年代ル・マン・カーの凄みと美しさ”と題し、偉大なる脇役といえる1966年イソ・グリフォA3/Cと1963年アルピーヌM63が登場。

クラシック&スポーツカー日本版VOL.7でも紹介しているイソ・グリフォA3/Cは、打倒フェラーリ250GTOを目標に鬼才ジョット・ビッザリーニが開発したGTマシンである。

6台が製作されたワークスカーの1台で、世界的にも希少なオリジナルの素晴らしいコンディションに保たれている。

もう1台の1963年アルピーヌM63は、アルピーヌが初めて製作したレーシング・スポーツカー。空力を徹底的に突き詰め、空気抵抗係数は0.20~0.22まで減少。リアに搭載する996ccユニットは95bhpまでチューニングされ、最高速度は240km/hにも達した。

今回展示されたシャシーナンバー:1701は、1963年5月19日に行われたニュルブルリンク1000kmでプロトタイプ1.3クラスでデビューウインを勝ち取るとともに、フェラーリ250Pや250GTOなどの大排気量マシンと渡り合う。総合11位という素晴らしい結果を残した。

アルピーヌにとって桧舞台といえる6月のル・マン24時間には、3台のM63で挑む。CN:1701はクラッチ・トラブルで戦列を離れ、残りの2台もアクシデントとトラブルでフィニッシュは叶わなかった。

日本メーカーのヘリテージ車は?

日本の自動車メーカーのブースは、それぞれぞれのヘリテージをテーマに来場者を出迎えた。

トヨタは、セリカ誕生50周年をアピールし、1975年RA25リフトバック2000GTと、IMSAで闘った1988年セリカ・ターボ、WRCへ本格参戦のスタートとなった1990年ST165 GT-FOURグループAが展示され注目を集めていた。

ホンダは、往年のF1マシンRA300とロードレーサーRC166で世界の頂点を極めたこと主張するとともに、最新のホッテストモデルとなるシビック・タイプRを持ち込み、闘う血筋をアピール。

いつものように気合が入っていたのがマツダのブース。100周年ヒストリーと題して始祖といえる1938年製グリーンラベル・オート3輪車に始まり、1960年マツダR360クーペから1991年RX-7までのマツダの歴史を創り上げてきたモデルを一堂に並べた。

一方で開催初日には、MX-30のマイルド・ハイブリッド車を日本に導入すると発表。さらに、100周年特別記念車(欧州仕様)とMAZDA MX-5の100周年特別記念車(欧州仕様車)が披露された。

マクラーレン、ポルシェ、JLR、ボルボ

インポートカーではマクラーレン・オートモーティブが、レーシングモデルである570S GT4のロードバージョンとなる「620R」を日本初公開した。

近年クラシック・モデルに注力するポルシェ・ジャパンは、往年の名車を楽しむ方に向けたクラシック・ショールームを会場に再現。1973年式911Eと1965年912、1991年964ターボ、2004年996カレラ4と幅広く用意して来場者を出迎えた。

また、ジャガー・ランドローバー・ジャパンは最新の電動モデルをアピールし、ジャガーIペイスとレンジローバー・スポーツPHEVを持ち込んだ。

ボルボ・カー・ジャパンは、直営でクラシック・モデルのメンテナンスからレストアまでを行う「KLASSISK GARAGE」として参加。自社でレストアを行った1971年1800Eと1969年P1800、今も根強い人気を誇る1969年アマゾン122Sを並べ、クラシック・ボルボの世界を紹介していた。

2018年に設立されたヤナセ・クラシックカーセンターも出展し、往年の名車をヤナセ・クオリティで蘇らせることを紹介。新たな試みとして、ヤングタイマー・メルセデスの補修前のベース車両を、仕上げ済みの価格を提示して展示した。

古今東西のヘリテージカーが一堂に

オートモビル・カウンシルのコアたる部分が、ヘリテージカーを販売するスペシャルショップの出店だ。

メイクスやモデルに特化したショップのブースには、素晴らしいコンディションに保たれた車両が展示され、その場で購入することができる。

その奥は、オートモビリアや書籍、モデルカーを取り扱うマルシェのエリアとなり、ついつい覗き込んでしまう魔界でもある。

このほかオーナーズ・クラブ、ヒストリックカー用タイヤを用意するミシュラン/横浜ゴムのブースも人気を集めていた。

なお来場者の投票で決まる「オートモビル・カウンシル・カー・オブ・ザ・イヤー2020」には、シンプルオートの1966年BMW 3200CSが選ばれ、トロフィーが授与された。

来場したエンスージアストたちの表情を見ると、あらゆるカテゴリーのショーが中止になったこともあり、久しぶりに開催されたクルマのイベントをいつになく楽しんでいたのが印象的だった。

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