現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「古いETCが使えなくなる可能性」実際どんな機種が? ETC“2つの規格問題”とは

ここから本文です

「古いETCが使えなくなる可能性」実際どんな機種が? ETC“2つの規格問題”とは

掲載 23
「古いETCが使えなくなる可能性」実際どんな機種が? ETC“2つの規格問題”とは

ETC規格をめぐる2つの問題

 乗っているクルマのETCが使えなくなるかもしれない――このことは以前からいわれ、高速道路のSA・PAなどでも案内が掲出されています。これはETCの規格変更に起因するものですが、インターネット上などでは、それについて「2022年問題」「2030年問題」という2つの言葉が飛び交っています。

【え…】これが「いずれ使えなくなるETC」です(写真)

 実は2023年現在も、「2022年問題」は過去の話というわけではありません。そして
「2030年問題」との違いはどのようなものなのでしょうか。

●2022年問題

 これは電波法に起因するもので、「旧スプリアス規格」に基づき製造されたETC車載器の一部が、2022年12月以降、使えなくなるとされていた問題です。

 スプリアスは、無線設備において発射される不要電波の一種で、電波障害の原因となることから、法令により発射強度の許容値が規定されています。現行の許容値は2007(平成19)年12月に全面適用となったものの、それ以前の規格で認証を受けた無線設備も2022年11月末まで延長利用できるとされていました。

 このため、旧スプリアス認証に基づく機種は2022年12月以降、電波法違反になる可能性をはらんでいましたが、2021年8月に総務省は新スプリアス規格への移行期限を「当分の間」延長し、旧規格品もそのまま合法で使用できるようにしました。

 この措置は、「新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響等による無線設備の製造や移行作業に遅れが生じていることを考慮」したものとされています。とはいえ、「当分の間」がいつまでか示されていないことから、ゆくゆく問題が再燃する可能性があります。

こっちは回避されていない「2030年問題」

「2030年問題」は、ETCのセキュリティ規格の変更を行うため、古い規格に基づく機種が使えなくなるというもの。スプリアス規格とは別の話で、高速道路のSA・PAなどで案内されているのも、このセキュリティ規格の変更に関する注意喚起です。チラシなどでは次のように説明されています。

「ETCにおいてお客さまの決済情報を将来にわたり安全に保護するため、セキュリティ規格の変更を最長で2030年頃までに行う予定です。将来実施されるセキュリティ規格の変更に対応した新セキュリティ対応車載器が既に販売されております。車載器管理番号および識別マーク等により、現在お使いのETC車載器が新セキュリティ規格に対応しているかご確認下さい」

 このことは2017年に国土交通省や高速道路会社などから発表され、2021年より案内が強化されました。「最長で2030年頃までに」規格変更を行うとのことですが、現行のセキュリティに問題が発生すれば、実施時期が早まる可能性もあるとされています。

 現在、各メーカーが発売しているETC車載器は全て新セキュリティ規格に対応しており、対象となる可能性があるのは古い車載器の一部です。その判別方法も案内されています。

 車載器本体などに記載された19桁の「車載器管理番号」が「1」から始まっていれば新規格対応、「0」からであれば旧規格です。また、車載器の外側に「●●●」の印があるものなども適合品だそうです。

関連タグ

こんな記事も読まれています

異形の新型「“完全フルオープン“スポーツカー」初公開に反響多数!?「もはやF1マシン」「美しすぎる」 爆速2シーター「ピュアスポーツ」”地中海の宝石”に登場
異形の新型「“完全フルオープン“スポーツカー」初公開に反響多数!?「もはやF1マシン」「美しすぎる」 爆速2シーター「ピュアスポーツ」”地中海の宝石”に登場
くるまのニュース
333馬力の4気筒ターボ VW最強ハッチバック「ゴルフR」改良 12.9インチ・スクリーン標準装備
333馬力の4気筒ターボ VW最強ハッチバック「ゴルフR」改良 12.9インチ・スクリーン標準装備
AUTOCAR JAPAN
ベントレーが女子大学生を本社クルーに招待する理由とは? 女性のSTEM教育を強化して製造業への関心を高めてもらうためでした
ベントレーが女子大学生を本社クルーに招待する理由とは? 女性のSTEM教育を強化して製造業への関心を高めてもらうためでした
Auto Messe Web
【既に日本完売のマセラティ】 MC20にレース復活20周年を祝う2つの限定モデル イコーナ/レッジェンダ
【既に日本完売のマセラティ】 MC20にレース復活20周年を祝う2つの限定モデル イコーナ/レッジェンダ
AUTOCAR JAPAN
【ホンダ E-Clutch 試乗】渋滞も楽チン! だけどMTバイクを操る楽しさはしっかりありました…小鳥遊レイラ
【ホンダ E-Clutch 試乗】渋滞も楽チン! だけどMTバイクを操る楽しさはしっかりありました…小鳥遊レイラ
レスポンス
ホンダ 新型「フリード」ついに発売!ハイブリッドシステム「e:HEV」初搭載
ホンダ 新型「フリード」ついに発売!ハイブリッドシステム「e:HEV」初搭載
グーネット
レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待
レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待
AUTOSPORT web
水平対向エンジン×MT設定アリ! 新型「スポーツ“クーペ”」初公開! 公道走行は“オプションで可能”な「RR1」に「これはイイ!」と反響も 米に登場
水平対向エンジン×MT設定アリ! 新型「スポーツ“クーペ”」初公開! 公道走行は“オプションで可能”な「RR1」に「これはイイ!」と反響も 米に登場
くるまのニュース
ベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」発表! 最高速335キロ、最高出力782馬力!! 半世紀以上ぶりにシングルヘッドライトを採用
ベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」発表! 最高速335キロ、最高出力782馬力!! 半世紀以上ぶりにシングルヘッドライトを採用
Auto Messe Web
フル液晶メーターにステアリングスイッチってもはや上級乗用車レベルじゃん! 新型キャンターの豪華内装と安全装備がスゴイ
フル液晶メーターにステアリングスイッチってもはや上級乗用車レベルじゃん! 新型キャンターの豪華内装と安全装備がスゴイ
WEB CARTOP
やや失速気味のフェラーリ、サインツJr.はオーストリアでの復活に期待「スペインは僕たちの苦手とするサーキット」
やや失速気味のフェラーリ、サインツJr.はオーストリアでの復活に期待「スペインは僕たちの苦手とするサーキット」
motorsport.com 日本版
市販9インチカーナビが取り付け可能に…カナテクスがN-BOX用カーナビゲーション取付キット「TBX-H014」を発売
市販9インチカーナビが取り付け可能に…カナテクスがN-BOX用カーナビゲーション取付キット「TBX-H014」を発売
レスポンス
大きく変わることは決して悪くはない!──新型ミニ・カントリーマン試乗記
大きく変わることは決して悪くはない!──新型ミニ・カントリーマン試乗記
GQ JAPAN
ホンダ「ヴェゼル」がマイナーチェンジ、静粛性、乗り心地、安全性能が大幅に向上
ホンダ「ヴェゼル」がマイナーチェンジ、静粛性、乗り心地、安全性能が大幅に向上
@DIME
雨でクルマが滑りやすい! 悪天候は「FR」と「FF」どっちが得意? 「4WDがベスト」とも言い切れないワケとは?
雨でクルマが滑りやすい! 悪天候は「FR」と「FF」どっちが得意? 「4WDがベスト」とも言い切れないワケとは?
くるまのニュース
無塗装アルミボディがクール! 軽自動車枠のスポーツカー 新型「スーパーセブン600」に 日本専用の“クラシックエディション”登場
無塗装アルミボディがクール! 軽自動車枠のスポーツカー 新型「スーパーセブン600」に 日本専用の“クラシックエディション”登場
VAGUE
【MotoGP】プラマック、ドゥカティ陣営から離脱&ヤマハサテライトチームへ!? オランダGPで発表予定との情報
【MotoGP】プラマック、ドゥカティ陣営から離脱&ヤマハサテライトチームへ!? オランダGPで発表予定との情報
motorsport.com 日本版
【MotoGP】アレックス・マルケス、グレシーニとの契約延長へ。ドゥカティMotoGP陣営で3シーズン目に挑む
【MotoGP】アレックス・マルケス、グレシーニとの契約延長へ。ドゥカティMotoGP陣営で3シーズン目に挑む
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

23件
  • ETCの通信を盗聴して何かする可能性なんてそうそうありえんと思うのだが。
    無理やり買い換えに繋ごうとしているだけだよ。
  • 2030年まではOKです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村