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自宅から20分でグランプリ。角田裕毅、“第2の母国戦”イモラは不思議な感覚? 昨年は洪水被害で中止

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自宅から20分でグランプリ。角田裕毅、“第2の母国戦”イモラは不思議な感覚? 昨年は洪水被害で中止

 イタリアのイモラ・サーキットで開催されるエミリア・ロマーニャGPに向けて、RBの角田裕毅は“不思議”な感覚を覚える週末になるだろうと語った。

 というのも角田にとってイタリアのエミリア・ロマーニャ州は“第2のホーム”。チームのファクトリーは州東部のファエンツァにあり、角田も付近に自宅を構えている。

■自らスコップ握り街を清掃。アルファタウリの角田裕毅、豪雨被害受けた”第2の故郷”ファエンツァの復興作業に尽力

 イモラはファクトリーからほど近いサーキットということもあり、角田は2020年にここでF1初テストを実施。旧型マシンを使ったオフシーズンのプライベートテストでもイモラが使用されるなど、角田にとっても馴染みのあるサーキットだ。

「次はイモラです! とてもワクワクしていますし、過去に何度も走ったコースのひとつです。もうひとつのホームレースですし、僕にとっても第2のホームレースです」

 角田はチームを介してそう語った。

「今年もイモラが帰ってきます。僕の家から15kmのところにありますし、いつもファエンツァで過ごしているのと全く同じ日常だから不思議です」

「ヨーグルトとフルーツで朝食を作って、自分のコーヒーマシンでカプチーノを飲む……日常みたいです」

「20分ほど移動すれば、サーキットに着いてレーシングスーツを着てマシンに飛び乗ります。夜は家に帰って普通の夕食を取ります。でも実際はレース週末なんです」

 角田はここまでの6戦中3戦で入賞している。オーストラリアGPで7位入賞を果たすと、“第1のホーム”である日本GPで10位入賞。前戦マイアミGPではスプリントと決勝両方のレースでポイントを掴み、ドライバーズランキングでも10番手に浮上した。

 現在、乗りに乗る角田。イモラでは日頃ファクトリーからサポートするスタッフたちの前で良い結果を残したいと語った。

「サーキット自体、とても気に入っています。テクニカルで中高速コーナーと高速シケインが沢山あって、鈴鹿に似ていますが少し狭いんです」と角田は言う。

「いつ走っても楽しいですし、いい思い出が沢山あります。特にVCARBのグランドスタンドが、ファクトリーで懸命に働いている人たちで埋め尽くされるのを見るのが楽しみです」

「ファクトリーの人たち、応援してくれる人たちの前でようやく走ることができます。彼らの前でチームが良い結果を残せることを願っています」

 また昨年のエミリア・ロマーニャGPでは、度重なる豪雨により州全域にわたり河川が反乱するなど洪水被害が発生し、F1開催が中止となった。RBがファクトリーを構えるファエンツァの町も大きな被害を受けた。

 天候が回復した後には、ファエンツァの町中で自らスコップを握って復興作業に尽力する角田の姿も目撃されていた。

「残念ながら、昨年は洪水でレースをすることができませんでした」

 角田は昨年の出来事をそう振り返った。

「ここでレースをすること、そしてエミリア・ロマーニャのファンの応援を見ることができるのがとても楽しみです」

「洪水の影響は甚大で、至る所に泥が付いていて、中のモノも含めて家、思い出の品、写真など……全てを失った人たちがいます。エミリア・ロマーニャの街全体、地域全体が、被災直後からどうやって復興したのか、どうやって人々が協力して、少なくとも移動できるように道路を整備したのか、とても信じられません」

「みんながお互いに助け合っていたのが印象的です。被災していない人たちは、スコップやカゴを持って、見ず知らずの人たちを助けられないかと町中を回っていました」

「僕の家は被災していませんでしたが、他の人たちが手伝っているのをじっと見ているわけにはいきませんでした。スコップを持って、大きな被害を受けた町の中心部へ行き、通りの清掃を始めました」

「洪水、そして町がどれだけ力強く復興したかはずっと忘れられることはないと思います。この地域は僕が考えていたよりもずっと早く復興し、今は前を見据えています」

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