508のハイパフォーマンス仕様
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】プジョー508 PSE【プジョー最強のPHEVを標準モデルと写真で比較】 全169枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
プジョーの新部門であるプジョースポール・エンジニアリング(PSE)は、「508 PSE」をブランドで最もパワフルな市販車として発表した。
PSEの名で販売されるハイブリッド・パフォーマンスモデルの第一弾として、このホットな新型508は「技術のショーケース」としての役割を果たしている。また、プジョーが2022年にLMH(ル・マン・ハイパーカー)に参戦し、モータースポーツへの復帰を果たすべく準備を進めている中での発表となる。
508 PSEにはセダンとワゴンが用意されており、2019年のジュネーブ・モーターショーで発表されたアグレッシブなスタイリングのコンセプトカーをほぼ忠実に踏襲している。
鮮やかなグリーンのアクセントとブレーキ・キャリパーは、電動化されたモデルであることを示すサインだ。
20インチの専用パフォーマンスホイール、空力的に強化されたフロント・ウィングレット、グロスブラックのディフューザーなどを備え、標準の508とは一線を画している。
ボディカラーには、ペルラネラブラック、パールホワイト、セレニウムグレーの3色が用意される。
508 PSEのハイブリッド・パワートレインは、200psの1.6L 4気筒ガソリンターボと、フロントアクスルに110ps、リアに112psの2基の電気モーターを組み合わせる。8速ATを介し、360psと53.3kg-mのトルクを送り込む。
508 225 GTプラグイン・ハイブリッドよりも135ps向上したPSEは、静止状態からわずか5.2秒で時速100kmに達する。最高速度は時速250kmに制限されている。
11.5kWhのリチウムイオン・バッテリーは、車室内のスペースやトランク容量を減らすことなく、電気のみで42kmの航続距離を実現。32Aのウォールボックスを使用して2時間でフル充電することが可能だ。
WLTP複合サイクルで59km/Lの燃費を達成し、CO2排出量は46g/kmである。
PSEモデルの急先鋒
508 PSEは直進性を高めるとともに、「ドライビング・プレジャーの向上」と「俊敏性の向上」を目指してチューニングされている。
そのために、可変式3モード・ショックアブソーバー、フロントとリアのトレッド幅拡大、高性能タイヤのミシュラン・パイロット・スポーツ4S、380mm径の4ピストンキャリパー付きブレーキディスク(フロント)を採用。
走行モードは5種類。「エレクトリック」は時速138kmまでエンジンを休止させる。「コンフォート」はサスペンションを柔らかくし、「ハイブリッド」は必要に応じて動力源を自動的に切り替える。
「スポーツ」は最高出力360psを発揮し、ステアリング、サスペンション、スロットルを調整して、より魅力的な走りを実現。「4WD」は、滑りやすい路面で最大限のトラクションを発揮する。
インテリアは標準の508と共通で、10.0インチの高解像度インフォテインメントスクリーンと、トレードマークである物理コントロール「ピアノキー」を含むiコックピットを採用している。
標準モデルとの違いは、鮮やかなグリーンのステッチと、デジタルメーターおよびセンタースクリーンの専用グラフィックである。
シートはレザー、メッシュ、アルカンターラを組み合わせており、フォーカルのプレミアム・オーディオシステムが標準装備されている。
今後登場するプジョー・スポール・エンジニアードのモデルは、奇抜なスタイリングと、標準モデルよりも大幅に改良されたパワートレインを特徴とすることが期待されている。
508 PSEは2021年前半に英国で納車が開始される予定で、フォルクスワーゲン・ゴルフRに対抗するPSEの道を切り開く。なお、次世代型308のハイブリッドPSEモデルは、四輪駆動と300ps以上のパワーを携えて登場する見込みだ。
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