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速報!! 本物のランボルギーニが700万円台で落札! 注目「ミウラ」は8700万円

掲載 更新 30
速報!! 本物のランボルギーニが700万円台で落札! 注目「ミウラ」は8700万円

■クラシックカーのオークションもリモートの時代に

 新型コロナウイルスの惨禍に、全世界の自動車業界も現在進行形で激震を受けている。3月のジュネーヴ・ショーが開幕直前にキャンセルとなって以降、その先はあらゆるモーターショーがペンディング状態。モータースポーツも中止・延期のラッシュである。

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 当然のことながら、クラシックカー業界にも甚大な影響は及び、2月のパリ「レトロモビル」を最後に、大規模なイベントはすべて延期ないしは中止となった。そしてオークションについても、3月の北米「アメリア・アイランド」以降、予定されていた大規模な競売はすべてペンディングとなっている。

 そんな状況のもと、業界最大手のひとつである「RMサザビーズ」本社は、さる5月21から29日まで「DRIVING INTO SUMMER」。さらに6月3日から11日まで、欧州支社主体で「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」と銘打った、オンライン限定のオークションをふたつ立て続けに開催した。

 クラシック/コレクターズカーをネット上で競売するというアプローチは、この3月くらいから試験的におこなわれていたようだが、大手オークショネアが事前のプロモーションも掛けて開催するのは、おそらくこれが初めてだろうということで、業界ではかなり大きな注目を浴びることになった。

 6月の「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」出品車両は200台オーバーとけっこうな数に上ったが、そのなかでも約半数を占めていたのが、実は個人のコレクションであった。

 1960-1970年代に、レーシングドライバーとしてサーキットレースやヒルクライムで大活躍し、現役引退後は珠玉のスポーツカー/スーパーカーを数多く蒐集したフランス人コレクター、マルセル・プティジャン氏が出品したものである。

 そして「プティジャン・コレクション」のなかでも、オークション全体のメインビジュアルとしてピックアップされた目玉商品が、70万から80万ユーロというエスティメート(推定落札価格)が設定された、1968年型「P400ミウラ」を筆頭とする、8台のランボルギーニたちである。

 ほかにも1970年型「イスレロ400GTS」(推定落札価格20万から25万ユーロ)や1971年型「エスパーダ・シリーズII」(推定落札価格12万から14万ユーロ)、1991年型「ディアブロ」(推定落札価格10万から12万ユーロ)、1971年型「ハラマ400GT」(推定落札価格8万から12万ユーロ)、1986年型「ジャルパ」(推定落札価格4万から6万ユーロ)、1974年型「ウラッコP250S」(推定落札価格6万から8万ユーロ)、そして1979年型「カウンタックLP400S」(推定落札価格40万から50万ユーロ)など、きら星のごときクラシック・ランボたちが、オークションカタログを飾ることになったのだ。

■ハラマやウラッコなら夢じゃない! 落札価格はいかに

 今回の「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」はオンライン限定ということで、通常の対面型オークションのように1台につき数分で決してしまうのではなく、6月3日から出品ロットナンバー順に競売がスタート。

 プティジャン・コレクションについては、6月10日の締め切りまでの一週間、世界中からいつでも入札できるシステムとなっている。

 今回出品されたランボルギーニP400ミウラは、近年のミウラの相場と映画『個人教授』に出演した可能性が高いといわれる個体そのものであることも勘案すれば、比較的リーズナブルとも思われる70万から80万ユーロというエスティメート(推定落札価格)が設定されていた。

 これは、P400ミウラ自体の相場が、「億越え」が当たり前となってきたミウラP400SVなどと比べれば元来リーズナブルに推移していること。また、この個体を含むプティジャン・コレクション各車両のコンディションが、必ずしも極上とはいえないレベルであったことも影響していたようだ。

 いよいよ6月3日午後に開始されたP400ミウラのオークションは、20万ユーロがスタート価格。

 3日目にして18件のビッドが入り、価格は32万ユーロまで上がっていた。また、競売も中間地点を越えた6月7日の段階では、入札22件/41万ユーロに上昇。さらに締め切り1時間前となる10日午後の段階では、入札34件/56万ユーロまでじりじりと上がっていた。

 そして、締め切り10分前になって8件の駆け込みビッドの応酬が展開され、最終的には71万5000ユーロ(約8716万円)の最高入札額でクローズ。

 プティジャン・コレクションは、すべて「Offered Without Reserve」。つまり、最低落札価格が設定されていなかったので、この最高入札額がそのまま落札価格ということになり、手数料を合わせればエスティメートに到達することになった。

 一方、1971年型ハラマ400GTは6万6000ユーロ(約797万円)、1974年型ウラッコP250Sの5万8300ユーロ(約704万円)、1971年型エスパーダ・シリーズIIの9万6800ユーロ(約1170万円)の3台は、いずれもエスティメートには届かない価格で新オーナーのものとなった。

 それでも、1986年型ジャルパはエスティメートの上限を超える6万6000ユーロ(約797万円)まで達したほか、1970年型イスレロ400GTSは22万5500ユーロ(約2724万円)であった。

 1991年型ディアブロは12万6500ユーロ(約1528万円)。そして1979年型カウンタックLP400Sも45万1000ユーロ(約5447万円)と、それぞれ推定落札価格に達する金額で落札。

 新型コロナ禍にある現在においても、依然としてクラシック・ランボルギーニの人気が健在であることを証明したともいえるだろう。

 従来の対面型オークションの多くは、競売会場のそばに出品車両が美しく展示される「レビュー」がおこなわれる。

 その会場において、とくにクラシック・ランボルギーニなどの超高額なクルマをオークションで落札するような上得意客は、オークショネアの営業担当者にかいがいしく世話されながら、時にはシャンパンなども振舞われつつ、お目当ての出品車両を検分するのが通例となってきた。

 ところが、今回のようなオンラインオークションでは、そんな華やいだ雰囲気に流されるかのようについついテンションが上がって入札してしまうようなこともなく、時間をかけて冷静に入札合戦が展開されていったようだ。

 それでもまずまずの結果となったのは、たとえ新型コロナ禍の時代にあっても、人気モデルの価格相場が一気に暴落することはないことの現れかもしれない。

 ともあれ、今回P400ミウラを落札した幸福な新オーナーには心より祝意を示すとともに、是非とも「ランボルギーニ・ポロストリコ」との協力関係を築き、まずはこの個体が映画『個人教授』出演車両であるか否かを調査・確認して欲しい。

 そしてコロナ禍が収束した暁には、世界のコンクール・デレガンスなどで素晴らしい艶姿をご披露いただけるよう、まことに勝手ながらお願いしたいところである。

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