ウィル(トヨタ):2000~2005
このウィルと名付けられた風変わりなサブブランドは、パナソニック、アサヒビール、更には何故か近畿日本ツーリストといった他業界の企業との提携のもと設立された。
ウィル・ブランドのもと、お菓子、電化製品、そしてトヨタ車をベースとしたクルマが販売された。2000年からブランドがその役目を終えた2005年までに、トヨタはウィル・ブランドで3車種を自国市場向けに販売した。
判定
失敗
サイオン(トヨタ):2002~2016
トヨタはどうやら楽天家のようである。年配者の間での高い人気こそ、米国のクールな若者がトヨタ車を敬遠している理由だと気づいた彼らは、2002年に新たなブランドを導入する事にした。
それがサイオンである。サイオンのショールームにはトヨタ車の焼き直し版と、サイオン独自モデルが同居する事となった。
英国からは、サイオンの滑り出しは上手く行っているように見えた。他の市場ではGT86として販売されている写真のモデルはサイオンFR-Sとして、2006年には17万3034台のセールスを記録した。
しかし、2015年には販売台数が56,167台にまで落ち込み、サイオンブランドは2016年で廃止される事となった。
判定
失敗
マイバッハ(メルセデス・ベンツ):2002~2012/2014~
1909年、ヴィルヘルム・マイバッハは非常に高価でラグジュアリーなクルマを製造するための会社を設立したが、第二次世界大戦終結と共に一旦その歴史に幕を下ろす事となった。
1997年、メルセデスはマイバッハ・ブランドの復活を宣言し、ほどなくしてショートホイールベースモデルの57とロングホイールベースモデルである62が発表されたが、これらは全く時代にそぐわないクルマであった。
結局、栄光の時代を知る年寄りか、マイバッハを購入できるだけの余裕のないひとびと以外、ほとんどのひとにはマイバッハブランドの威光は通用しなかったのである。
マイバッハブランドは2012年に一旦塩漬けとなった後、2014年、Sクラスの更に上級モデルとなるメルセデス・マイバッハ(写真)として復活した。
ベントレー・ベンテイガやロールス・ロイス・カリナンのライバルとなるべく、GLSクラスをベースとしたマイバッハ・ブランドの大型SUVが2019年に登場する予定である。
判定
(これまでのところ)失敗
SRT(クライスラー、ダッジ及びジープ):2003~
SRTとは「Street & Racing Technology」の頭文字であり、フィアット・クライスラーグループのハイパフォーマンスカー部門となる。
最初のSRTモデルは不吉にもパッとしない2003年モデルのダッジ・ネオンだったが、ターボ過給された4気筒を積むネオンSRTは非常に速いクルマではあった。その証拠に2016年にはメイン州で警察によって235km/hの速度記録が測定されている。
現在ではSRTの名は大排気量エンジンを積んだ大型モデルによって知られていることだろう。
彼らの最も新しい最速モデルは、808psを絞り出す6.2ℓスーパーチャージャー付きHEMI V8を搭載した写真のダッジ・チャレンジャーSRT デーモンだが、僅か2.3秒で97km/hに到達する。これはブガッティ・シロンよりも早い。
判定
大成功
VXR(ヴォグゾール):2004~
英国のヴォグゾールほど退屈なメーカーはあまり無いだろう。今年の初めまでGM子会社であったこのメーカーは、品質面ではフォード同等と見做されているが、動力性能に関してフォードほどの評価は得られていない。
この状態を打破すべく、2004年、GMはVXレーシングディビジョンから分離する形でVXRブランドを創設した。当初有望視されたものの、最初にVXRバッジを授けられたのはモナーロとVXR220であった。
モナーロはオーストラリアのマッスルカーであり、VXR220は実際には軽量なロータスであったにも関わらず、このブランドには何かが欠けていた。
コルサVXR、ベクトラVXRともにVXRを名乗る資格はあったが、ザフィーラVXRと写真のメリーバVXRに至っては謎であった。欧州の姉妹ブランドであるオペルはVXRと同じモデルをOPCブランドで販売している。
判定
大成功(しかしモデル限定)
アバルト(フィアット):2007~
カルロ・アバルトは1950年代から60年代に掛けて大成功を収めた。
アバルトの手に掛かったモデルは数多いが、中でも最も有名なのはハイパフォーマンス化されたフィアット500だろう。
1971年、アバルトはビジネスをフィアットに売却、以降アバルトはフィアットにとって、フォードのRSのようなハイパフォーマンスカーのためのサブブランドとなった。
2007年、フィアットは500sとグランデプントを売り出すにあたり、アバルトをグループ内のブランドとして独立させた。
最新のアバルトモデルにはフィアット124とマツダMX-5(日本名:ロードスター)ベースのアバルト・スパイダーがある。先日この新しいラリーモデルを試乗する機会を得たので、写真のとおり思い切り走らせてみた。
£153,500($206,000)のプライスタグを掲げるが、本格的なラリーカーが手に入るのであればそれ程悪くない話である。
判定
大成功
DS(PSAグループ):2009~
シトロエンやプジョーのエンブレムを纏ったクルマを高級車市場に押し上げるのは簡単ではない。これこそがPSAグループが北米と南アジアを除く地域にDSブランドを設定した理由である。
しかし、問題はこれまでのところ全てのモデルが単にシトロエンのエンブレムを付け替えただけのクルマだという事だが、一旦独自の個性を持ったモデルでブランドの価値を築くことができれば、全ては好転するだろう。
そして今このシトロエンのサブブランドには、更にそのサブブランドと言える存在がある。DSのプラグイン・ハイブリッドモデルはE-テンスのブランドで販売されることになりそうだ。
2017年4月に撮影されたこの写真は、フランスのマクロン新大統領を乗せた近々発売予定の中型SUV DS7クロスバックである。
判定
審議中
i(BMW):2013~
EV化を進めると決めた時からBMWは本気だった。カーボンファイバーのボディシェルを製造するための工場を新設し、EV専用のブランドを立ち上げたのだ。ただ単にiと呼ばれるこのブランドの最初のモデルはi3とi8である。
iブランドに続くのが、330eや740eといったプラグイン・ハイブリッドモデルに設定されたiパフォーマンスである。
写真のiビジョン・ダイナミクス・コンセプトカーは、600kmの航続距離を誇るBMWの新たな3シリーズクラスのEVスタディモデルである。2021年の発売が予定されており、恐らくi5を名乗る事になるだろう。
判定
大成功
SVO(ジャガー・ランドローバー):2014~
2014年に設立されたジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズの任務は、タイプの異なる3つの究極モデルを送り出す事である。
ジャガー・ランドローバーとしては最速のロードゴーイングモデルとなるSVR、豪華さを極めたオフロードモデルであるSVX、そしてトップに君臨する頂点のモデルたるSV-オートバイオグラフィーである。
これまでのところ、SVOブランドはあまりその存在感を示す事ができていないかもしれないが、われわれは550psを発する写真のレンジローバー・スポーツ SVRを大いに気に入っている。今後数年間で更に多くのSVOモデルが発売されるはずだ。
判定
これまでは順風満帆
ヴィニャーレ(フォード):2014~
イタリアのコーチビルダーであるヴィニャーレの歴史は1948年の工房設立に始まる。
2014年、独立ブランドとしての成功を期待され、フォードのサブブランドとなった。フォードはヴィニャーレの名の下でイメージを向上させようとしており、欧州における栄光のブランドを作り出すべくヴィニャーレに夢中のようだ。
しかし、洒落たキャビンと増えたボタンも、依然としてこのクルマがフォードである事実を覆い隠す事はできていない。しばしば素晴らしいクルマを送り出しているにも関わらず、多くのひとにとってフォードは憧れのブランドではないのだ。
いくらヴィニャーレの名を冠しても、そのプライスタグを正当化し、更にはフォードをプレミアムブランドの地位に引き上げるには不十分かも知れない。最新のヴィニャーレ・モデルは写真のフォード・フィエスタである。
判定
審議中
e-トロン(アウディ):2014~
アウディは自社のEVにe-トロンというブランド名を与え、2009年発表のコンセプトカーに冠した。しかし、その後e-トロンのプロダクションモデルとなるハイブリッドA3スポーツパックがショールームに並ぶまでに更に5年の月日が流れた。
将来的には多くのe-トロンバッジを付けたモデルが発売されることになるが、それは独自のモデルではなく、単にアウディの通常モデルのEVバージョンとなるだろう。
2015年に発表されたこのSUVコンセプトカーはe-トロン・クワトロ・コンセプトと呼ばれている。
判定
時期尚早
ジェネシス(ヒュンダイ):2015~
言い古された課題である。大衆向けのイメージを覆して、消費者からの羨望を集めるにはどうすれば良いか? もちろん、高級市場向けの独立ブランドを作れば良いのだ。
2008年、ヒュンダイは最初のジェネシスのサルーンモデルを発売。2015年、$70,000のプライスタグをつけたメルセデスSクラスサイズのG90(写真)の発売に併せ、米国市場とその他いくつかの地域において、ジェネシスを独立ブランドとした。
2016年にはG80が発売され、更にはキア・スティンガーの姉妹モデルでありBMW 3シリーズ級の、より小型なG70が2018年に発売予定である。米国市場におけるジェネシス・ブランドのセールスは2016年に7,000台近くであったものが、2017年は現時点で既にその2倍以上となっている。
判定
更なる経過観察が必要
EQ(メルセデス・ベンツ):2018~
EV化は多くの自動車メーカーにとって、自社のマーケティング戦略を慎重に検討する機会をもたらしたが、メルセデス・ベンツはこの機にEQと呼ばれる新たなブランドを設立した。
最近行われたフランクフルト・モーターショーにおいて、メルセデスは写真のEQAを公開した。400kmの航続距離を持つこの洒落た小型EVのコンセプトカーは、2020年の発売が見込まれている。
判定
誰か教えて
ポールスター(ボルボ):2018~
1996年にフラッシュ・エンジニアリングとしてスウェーデンで設立されたが、2005年にポールスターに社名を変更。
4年後、ポールスターはボルボとの提携を開始し、ボルボの車両に対するパフォーマンスのアップグレードが正式に認可された。2015年、ボルボは自社のハイパフォーマンス部門とするべくポールスターを買収した。
最近、ポールスターは独立したブランドとしてハイパフォーマンスEVの生産に特化する事が発表された。写真はわれわれの予想図であるが、近日中にオフィシャル画像を入手できる見込みである。
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