ボルボはエステートづくりに長けていることは多くの人が知っている。さらに最近ではXCシリーズなどのSUVも世界的に人気車種となっているが、そのラインナップの中には高いパフォーマンスを持つセダンも揃っているのである。今回はそんなボルボS60に試乗した。(文:千葉知充・Motor Magazine/写真:ボルボ・カー・ジャパン、TEXT Tomomitsu Chiba・MM、PHTOS Volvo Car Japan&Tomomitsu Chiba・MM)
ボルボとポールスターがつくるエレクトリックカーの幕が開いた。
“日産 GT-R 50”、これがGT-Rの最終形なのだろうか!?
2017年にグローバルで57万1577台を販売したボルボ。これは対前年比+7%という好調ぶりである。直近の18年1-10月のデータを見ても52万6062台を販売、対前年同期比(17年1-10月)+14.0%を記録している。
この要因は、米国や中国での好調な販売だ。18年1-10月でみると北米が8万1256台を販売し+27%(前年同期比)、中国は10万7275台を販売し+15.2%(同)を記録している。ちなみに欧州で+7%(同)となる26万572台を販売した。
そんなボルボの好調な販売を主力はXC60であり、XC90でありXC40であり、そしてS90である。この販売台数を見るとXCシリーズは相変わらず好調なのがわかるが、意外とセダンのS90が好調だということも理解できる。台数もV90の2万6889台に対してS90は4万7811台、1.5倍近い台数だ。でもよく考えればこれはそれほど不思議ではない。カッコ良くて安全で高性能で燃費のいいセダンを求める市場はまだまだ多いのだ。そんな市場のひとつがアメリカであり中国である。そして、そこに生産工場を作るというのも自然な流れだろう。
アメリカ チャールストンから日本へ輸出される新型S60
少し前置きが長くなったが、新しいボルボS60は、そんな大きな需要の見込めるアメリカに新設された生産工場、サウスカロライナ州チャールストンで作られる。ちなみにボルボのアメリカの生産工場はここが初だ。これによりボルボは欧州に2つの製造工場、ひとつのエンジン製造工場、中国に3つの製造工場とひとつのエンジン製造工場を持つことになる。
チャールストン工場は、SPAを使う新型S60を生産する。さらに21年からは次世代のXC90も生産されるという。つまりS60は、ここから日本をはじめ世界へ輸出されることになるのだ。そんなS60 T8ポールスターエンジニアードとT6 AWD Rデザインにサンタモニカで試乗した。
パワートレーンは、T6が2L直4ターボ+スーパーチャジャー、T8ポールスターエンジニアードはT6のエンジンにモーターを加えたPHEVである。どちらも8速ATを組み合わせる。
まず試乗したのはT8ポールスターエンジニアードである。ポールスターはボルボカーグループの高性能エレクトリックカーをつくる会社だが、そこがチューニングしたのがT8ポールスターエンジニアードというわけだ。だから当然、PHEVのT8を手がけた。
まず乗り込む時に目に飛び込んでくるのがゴールド色のシートベルトである。そういえば上海で発表されたポールスター1にもこのシートベルトが装着されていた。まず視界から“ポールスター”らしさが認識できるわけだ。
さらに差別化として黄金色のブーレキキャリパー、ブラッククロームエキゾーストエンド、ポールスターエンブレムなどもあげられるが、他にもオーリンズのショックアブソーバーやブレンボのブレーキシステムが装備される。これらは、ポールスター1と同じエレメントとなるのだから思わずニヤリとせずにはいられない。
走るとバッテリーの進化を感じた。V90T8を長期テスト車として使用していた時、満充電でのEV走行距離は“PURE”モードでも40km程度だった。それがポールスターエンジニアードはかなり走ってもEV航続距離がなかなか減らないのである。
試乗時のEV航続距離は、7kmほどしか残っていなかったのでまずセンサスでチャージを選んでバッテリーに電気を貯めながら走ることにした。当然、その間の燃費は悪くなるが、やはりPHEVの走りを確認したい。EV航続距離が14kmになったところで“ハイブリッド”モードに変更した。
スポーティではあるが乗り心地はコンフォートだ
T8の独特の走行フィーリングはとても好きだ。クリーンでスマートと表現してもいい運転感覚は、慣れてしまうと他には戻りたくなくなるほど気持がいい。それがポールスターエンジニアードでも実現され、そこにスポーティさも加わった。いや、かなりスポーティな方向なのだが、だからといって乗り心地がまったく犠牲になっていないところがいい。コンフォートな乗り心地はまさしくT8らしい上質さである。
そんなことを思いつつ試乗していたのだが、ふとメーターを見るとEV航続距離はまだ7kmほど残っている。かなり走ったにもかかわらず、あまり減っていないことに驚いた。これはどうしなのか、日本導入時にあらためて確認してみたいが、まあ嬉しい誤算である。
ただひとつだけ気になる点も残った。それはブレーキのタッチである。ポールスターエンジニアードはブレンボ製ブレーキを装着しているが、それがうまくマッチしていないのか、止める時にスムーズさに欠けていた。このあたりをエンジニアに確認すると、プロトタイプなのでこれから修正すると言う。市販まではこうした問題は解決していることだろう。
T6にも試乗したが、こちらもスポーティに仕上がっていた。なにしろ最高出力316ps、最大トルク400Nmを発生するのだから性能に不満が出るわけがない。Dセグメントセダンとしては3シリーズやCクラスと互角以上の完成度を持っていると感じられた。
さてS60、日本へは19年中に導入予定だが、T8ポールスターエンジニアードは、ぜひ日本でその完成度を確認したい1台である。その時がいまから待ち遠しい。
■S60 T8 ポールスターエンジニアード主要諸元
エンジン:直4DOHCターボ+スーパーチャージャー+モーター 総排気量1969cc ボア×ストローク 82.0×93.2mm 圧縮比10.3 最高出力 245(328)kW(ps)/5800-6100rpm 最大トルク 430Nm/4500rpm 燃料・タンク容量 プレミアム・60L WLTP燃費47.6-40.0 km/L ※ CO2排出量 48-58 g/km※●Motor :最高出力65kW/117rpm 最大トルク240 Nm/0-50rpm システム合計最高出力 310〔245+65〕(415〔328+87〕) kW(ps) システム合計最大トルク 670〔430+240〕Nm 全長×全幅×全高 4761×1850×1431 mm 車両重量 1800-2000kg※ ラゲッジルーム容量 442L 駆動方式 4WD トランスミッション 8速AT ステアリング形式 ラック&ピニオン サスペンション形式 前ダブルウイッシュボーン 後マルチリンク ブレーキ 前Vディスク/後Vディスク タイヤ 前235/40R19 後245/35R20 最高速 250 km/h 0→100km/h加速 4.7sec.
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“予約殺到”で5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」が発表5日で受注停止! ネットではどんな反響が集まっている?
発表5日で受注停止! 瞬時に5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」はいつ買える? じつは“意外や早く受注再開”されるかもしれない その理由とは
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
ジムニー5ドア注文殺到!? 逆に「ジムニー3ドア」買いでしょ!→見積ってみた結果は?
怖すぎ!? 高さ4m「巨大つらら」発生でクレーン車が出動 国道の「ループ橋」で緊急除去作業へ SNSでは「作業ありがとうございます」感謝の声も
高速道路を「トラック横並び完全封鎖」で渋滞…むかつく風景が日常茶飯事な「意外な理由」とは? 逆に嫌がらせしたら「免許返納」レベル! 思わぬ「うっかり交通違反」にも注意
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
発表5日で受注停止! 瞬時に5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」はいつ買える? じつは“意外や早く受注再開”されるかもしれない その理由とは
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選
首が折れるかと思うほどのロケットダッシュ! EVって軒並みもの凄い加速力だけど公道でも本当に必要?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?