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1960年代風の特別仕立て ミニ・クーパーS レゾリュート・エディションへ試乗 運転体験を濃い味に

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1960年代風の特別仕立て ミニ・クーパーS レゾリュート・エディションへ試乗 運転体験を濃い味に

1960年代風スタイルで統一された車内

自動車のインテリアデザインは、近年はボディと同じくらい重要なものになっている。造形や配色だけでなく、環境に配慮された素材や、大きなタッチモニターなど、モダンな車内として抑えるべきポイントは少なくない。

【画像】1960年代風スタイルの特別仕様 ミニ・クーパーS 欧州で競合するホットハッチと比較 全115枚

今回試乗したミニの特別仕様、レゾリュート・エディションもデザイン・コンシャスではある。こちらの車内は、レトロなクロス張りシートなどで、1960年代風スタイルに仕立てられている。もちろん、モダンな装備としっかり共存している。

ポルシェ911 スポーツクラシックのように、台数限定で極めて高価な仕様というわけではない。そもそもミニだから、カーコレクターがこっそり楽しむような、レアな設定は似合わない。

このレゾリュート・エディションは、新しいスタイリング・シリーズの1つとなり、ほかにカントリーマン・アンテイムドもある。クラブマン・アントールドという設定も発表されているが、サプライヤーの都合で現在の英国では受注を見合わせているようだ。

このレゾリュート・エディションは、5ドアと3ドアのハッチバック、コンバーチブルで選択できる。試乗車には6速MTが組まれていたが、こちらも現在の英国では選べない。デュアルクラッチATと、一般的なトルクコンバーター式のATのみとなる。

ミニによれば、世界的な情勢が変化すればMTも復活するという。もどかしいところだ。

ホワイト・ルーフに専用ストライプ

今回試乗した、レゾリュートのミニ 5ドアの英国価格は、2万5601ポンド(約427万円)。英国では、エクスクルーシブ・グレードより、丁度1000ポンド(約17万円)お手頃となっている。

この金額で、ルーフとドアミラー・カバーをホワイトにできる。さらに、ボンネットなどのストライプと、ジョン・クーパー・ワークス専用だったレベル・グリーン塗装でボディを仕上げることができる。

ほかにも、ヘッドライトを縁取るトリムやラジエーターグリル、テールライト、ドアハンドルが、レゾリュート・ブロンズという独特な色でコーディネートされる。本来はクロームメッキの部分だが、特にボディのグリーンとの相性が良い。

このカラーリングは、次期型のミニでも展開される内容だという。少なくとも、現世代のミニではとても特別感が強い。

インテリアでは、シートに用いられたクラシカルな格子模様のクロスがアクセント。ステアリングホイールにはレゾリュート・エディションのエンブレムがあしらわれ、ダッシュボード全体にはゴールドのピンストライプが施される。

言葉で読むと派手そうだが、実際の雰囲気はだいぶ素敵。写真をご覧いただこう。それ以外の車内は、従来のミニ 5ドアと変わらない。

クーパーSと同じエンジンで楽しい走り

エンジンなどのメカニズムは、ノーマルのクーパーSと同様。最高出力178psを発揮する、1.5Lの3気筒エンジンが載っている。0-100km/h加速は8.3秒でこなす。

動力性能は、数字だけで比べるとフォルクスワーゲン・ポロGTIに劣る。だが実際に運転してみると、クーパーS以上のパワフルさは必要ないな、と感じた。

理由は、ミニのドライビング体験が個性的だから。フロントアクスルは、ホットハッチのフォード・フィエスタSTなどより主張が強い。アクセルペダルを踏み込むと、パワーで操舵感に影響が出るトルクステアが生じ、ステアリングホイールが勝手に回ろうとする。

フィエスタST並みに、ドライバー付近を軸に旋回する感覚はないものの、アクセルペダルの操作でコーナリングラインを調整できる。思い切りカーブを攻め込むと、リアタイヤの内側が浮き上がろうとする。

機敏で小気味いい。ミニがバッテリーEVになっても、この個性は受け継がれて欲しい。

乗り心地は褒めにくい。舗装の不備を逐一ドライバーへ教えるように、細かな揺れが続く。もっと穏やかでも良いと思うが、ゴーカート・フィーリングを高める1つでもある。

一般的に、価格の張る特別仕様車へ筆者は懐疑的ではある。だが、レゾリュート・エディションの仕上がりは素晴らしい。ベースとなっている、クーパーSの走りは楽しい。正直にいって、否定することが難しい。

ミニ 5ドア・ハッチバック・クーパーS レゾリュート・エディション(英国仕様)のスペック

英国価格:2万5601ポンド(約427万円)
全長:4023mm
全幅:1727mm
全高:1425mm
最高速度:234km/h
0-100km/h加速:8.3秒
燃費:15.2-17.0km/L
CO2排出量:136-141g/km
車両重量:1280kg
パワートレイン:直列3気筒1499ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:178ps/4750-5500rpm
最大トルク:31.7kg-m/1350-4200rpm
ギアボックス:6速マニュアル

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みんなのコメント

4件
  •  つくづく最近のミニはブランド構築が上手いなと思った。
     大型化するあたりから従来の「小さくて不便なことも多い車」から上手く脱却した。あの小ささが良い人は離れたが、新しいファンを多く獲得している。正直、走行性能や燃費、装備などは大したことはないが、値段もまあまあする。好きな人がそのことにある程度のお金をかけることを熟知しているためか、値段設定もやや高め。
     車屋というよりファッションブランド。なっている人にもそういう人が多い。ミニになっている人って、小洒落た人が多いよね。
  • やっぱベンベーミニ、サイコーッ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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