パリで行われたFIA世界モータースポーツ評議会の最新の会議を受け、WEC世界耐久選手権の2025年シーズンの規則変更内容が10月17日に発表された。
これによれば、世界選手権ポイントを獲得するために必要な決勝中の最低運転時間が、現在の60分から45分へと短縮される。
ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期
この規則は、2024年のスパ・フランコルシャンとサーキット・オブ・ジ・アメリカズで、アルピーヌのドライバーであるジュール・グーノンとポール・ループ・シャタンに、それぞれ影響を及ぼしていた。どちらのドライバーも60分の運転時間を満たしていなかったため、これらのイベントではポイントを獲得することができなかった。
なお、これらはあくまでポイント獲得に関わる要件であり、LMGT3クラスのブロンズおよびシルバードライバーに定められている、通常の6時間レースでの最低運転時間=1時間45分とは異なるものだ(これに違反するとペナルティの対象となる)。ハイパーカークラスには、このLMGT3のような規則はそもそも存在しない。
2025年のもうひとつの変更点は、ハイパーカーのマニュファクチャラーが、マニュファクチャラー選手権でポイントを獲得するために、2台の車両を指定することだ。
これは、2025年からトップカテゴリーの参加マニュファクチャラーに対して少なくとも2台の車両でのエントリーを義務付けることを受けた対応である。
FIAはまた、車両の現在のポジションやその他の情報を表示する新しいLEDパネルの導入も発表した。これは、現在使われている3灯式のリーダーライトに取って代わるものとなる。
この新しいパネルは今週、フランスのポール・リカールでトヨタ、BMW、ポルシェ、ランボルギーニが参加したハイパーカーテストにおいて、動作が確認されている。
さらにFIAは、現在のハイパーカーとLMP2のレギュレーションを、それぞれ2029年と2027年まで延長することを承認した。
これらの延長は、2024年6月のル・マン24時間レースの前にACOフランス西部自動車クラブによって明らかにされていたもので、北米のIMSAものちに同様の内容を独自に発表していた。
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