ベストカーが掴んでいる情報によれば、今年2021年のトヨタのニューモモデルラインアナップは以下の通りだ。
●2021年トヨタのニューモデルラインナップ
・86(8月)
・ランクル300(9月)
・カローラクロス(9月)
・カローラスポーツ&ツーリングGRMN(9月)
・ハイエース(11月)
・ノア(12月)
・アクア(2021年内発表)
怒涛の勢いを感じさせるスケジュールだがこの流れはも続く。アルファード、シエンタ、ランクルプラド、そしてクラウン。いずれもクルマ好きのみならず誰もがその名を知っているであろうビッグネームの新型・モデルチェンジが相次ぐのだ。
特にSUV化、生産終了が取り沙汰されたフラッグシップモデル・クラウンの行方は誰もが気になるところに違いない。ほか3モデルと合わせ、最新情報をじっくりお届けしよう。
【画像ギャラリー】現行型からどれだけ変わる&実際のモデルにどれだけ近い? ベストカーの予想CGと現行型をギャラリーで比較!
※本稿は2020年1月のものです
文・写真/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年2月10日号
■ヴェルファイア統合で新章突入!! トヨタ NEWアルファード(2022年4月登場予定)
2015年にデビューし、キング・オブ・ミニバンの称号を欲しいままにしているアルファードの新型モデルは、トピック満載だ!
まずアルファードとヴェルファイアで生き残るのは圧倒的人気のアルファードだ。
しかし、ヴェルファイア好きの受け皿として、エアロで武装したカスタムをラインナップする。
トヨタ 新型アルファード。新しいフロントマスクは威風堂々という表現がピッタリ。しかも誰が見てもアルファードとわかるデザイン。ボディサイドのキャラクターラインにより引き締まった印象(画像はベストカー編集部による予想CG)
エクステリアは、現行以上に押し出しの強いオラオラ顔となり、ボディサイズは、全長4960×全幅1880×全高1940mmと若干大型化されるものの現行とほぼ同じ。
ただ、フロア高が下げられるため、10~20mm程度全高が低くなるようだ。
また、Aピラーの傾斜がきつくなっているのは、空力追求のためだ。
新型アルファード。リアデザインは現行モデルから踏襲し質感を高めている。大径ホイールとのマッチングもグッド!(画像はベストカー編集部による予想CG)
走り、乗り心地の両面に大きく影響するプラットフォームは、TNGAの採用がトピック。
ミニバンの場合、室内やラゲッジのスペース確保のため、リアサスのストロークが制限されるが、新型プラットフォームによりリアサスの可動域を大きくすることができ、操安性、乗り心地の質感は大幅に高まっているという。
また、TNGAの採用により、現行モデルにはなかったGRスポーツが開発されているというのもトピックだ。
新型アルファード(予想CG)。全長4660×全幅1880×全高1940mmで若干現行より大型化されているが、ほぼ同じ。ホイールベースは50mm延長の3050mmとなり、室内スペースに充てられる。真横から見るとAピラーが寝ているのがわかる。これは燃費、静粛性などを考慮して空力を追求した結果
エンジンは、RAV4などでも定評のある2.5Lハイブリッドと3.5L、V6に代わる新開発の2.4Lターボの2本立てで、2.4Lターボは、3.5L、V6を凌駕する320ps/45kgm程度のスペックとなるもよう。
全方位で進化したアルファードは2022年4月にデビュー予定で、価格は現行より20万円程度アップとなる380万~800万円と予想。
新型アルファード。TNGAプラットフォームの採用により、現行には設定のないGRスポーツも開発中で、デビュー後に追加予定(画像はベストカー編集部による予想CG)
■TNGA採用で魅力度大幅アップ! トヨタ NEWシエンタ(2022年7月登場予定)
貴重な5ナンバーサイズ3列シートミニバンとしてライバルのフリードとしのぎを削っているシエンタ。
こちらは現行2代目モデルが2015年に登場しているので、2022年に7年ぶりにフルモデルチェンジを受けることになる。
新型シエンタ新開発TNGAプラットフォームを採用することで現行型から格段の進化を果たす。セーフティセンスも最新版に(画像はベストカー編集部による予想CG)
新たにTNGAの新開発プラットフォームが採用されることにより、各所が大幅にレベルアップを果たすことで魅力度を向上。
インテリアには10インチ以上の大型ディスプレイオーディオを備えており、安心・安全パッケージのトヨタセーフティセンスも最新となる進化版が搭載される見込みだ。
■13年ぶりのフルモデルチェンジもその存在感は不変 トヨタ NEWランドクルーザープラド(2022年11月登場予定)
トヨタSUV軍団のなかで“本家”となるランクル200以上に独自性の高いポジションを市場で築き上げ、本格的な4WDのセミヘビーデューティクロカンとして唯一無二の存在感を放っているのがランクルプラド。
現行4代目は2009年にフルモデルチェンジを受けた古参モデルとなっているが、デビューから11年を経過した現在も細かな改良を受けて、その魅力をキープしている。
しかし、さすがにその基本設計の古さはプラドといえども隠せない。パワートレーンも当初の直4、2.7L DOHCにV6、4L DOHCというラインナップから現在はV6がなくなり、2015年からV6の代わりに2.8Lクリーンディーゼルを設定した。
そこで、13年ぶりにフルモデルチェンジを受けて登場するのが新型5代目。
新型ランドクルーザープラド。外観のデザインは基本的にキープコンセプト。ボディサイズは全長4850mm前後、全幅1890mmほどと予想される(画像はベストカー編集部による予想CG)
基本的にキープコンセプトで登場することになるが、モノコック化はせずに頑強なラダーフレーム構造を踏襲するのだという。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーンを採用し、リアにはコイルスプリング式トレーリングリンクタイプのリジッドアクスルを踏襲。
また、新型のパワートレーンは将来的には新開発の直4、2.4Lターボハイブリッドを搭載する予定だが、デビューから当面は現行型の直4、2.8Lクリーンディーゼルをキャリーオーバーする可能性が高いという。
そのスペックは現行型の204ps/51.0kgmとほぼ同じになる見込みだ。新型もこれまで同様、“替えのきかないクロカン4WD”として君臨する!
新型ランドクルーザープラド。フロントは独立懸架式ダブルウィッシュボーン、リアにはリジッドアクスルを採用する。高いクロカン性能を保つ(画像はベストカー編集部による予想CG)
■SUV登場の真実⁉ セダンクラウン消滅は本当か? トヨタ NEWクラウン(2022年6月デビュー)
昨年(2020年)11月、中日新聞が「セダン型クラウンは現行型で終了し、次期型はSUVになる」という趣旨の報道をしたことで、「次期型クラウンはSUVへ!」との情報が世間を駆け巡った。
ベストカースクープ班は、この中日新聞報道より前に、トヨタの企画開発部門に近い人物から「クラウンサイズのセダンプラットフォームの新規開発が凍結されている」との情報を得ており、中日新聞報道と符合する。
一方で、新たに別の筋からは「次期型クラウンはセダン型で開発が進んでいる」との情報も得ており、まさに情報は錯綜しているのだ。
さまざまな情報を総合していくと、以下のことが見えてきた。
・クラウンクラスをカバーする、プレミアムクラスのクロスオーバーモデルの新規開発は進行している。これはFFのGA-Kプラットフォームをベースにしたもの。
・現行型クラウンのビッグマイナーチェンジ企画が進んでいる。
・クラウンクラスの大型サルーンのピュアEVが開発中。
つまり、セダン型の現行クラウンのフルモデルチェンジは凍結されているものの、ビッグチェンジにより継続生産され、これとは別に大型クロスオーバーが2022年を目処に投入され、「クラウン×××」とサブネームを与えられる可能性が高いということが見えてくる。
セダンの需要は一定数以上あり、トヨタとしてはこれを一気になくすことはできない。FCVの新型MIRAIや、今後登場するピュアEVサルーンが将来的にはこの需要を担っていくことになろうが、まだ時間がかかる。クラウンはビッグチェンジで生き残る。
次期型クラウンがSUVになるというのは、間違いではないが、それがすべてということではない、というのが現時点での情報だ(画像はベストカー編集部による予想CG)
GA-KプラットフォームはRAV4、ハリアーといったSUVにも使われているため、クラウンSUVに使われる可能性は高い。これはFFプラットフォームをベースに新ジャンルクロスオーバーを提案した例(画像はベストカー編集部による予想CG)
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