2021-2022フォーミュラE最終戦(第16戦)ソウルePrixの決勝が行なわれた。優勝を飾ったのはエドアルド・モルタラ(ベンチュリ)で、年間チャンピオンにはストフェル・バンドーン(メルセデス)が輝いた。
発足から8シーズン目を迎えた今季のフォーミュラEは、初開催のソウルで最終戦を迎えた。タイトルの可能性を残しているのは2名で、ポイントリーダーのバンドーンが、ミッチ・エバンス(ジャガー)を21ポイントリードしていた。
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予選ではバンドーンが手堅く2列目4番グリッドを確保した一方で、前日に行なわれた第15戦で優勝したエバンスは13番手。エバンスはここから逆転して優勝することが最低条件で、バンドーンにとっては7位以上でフィニッシュすればエバンスの結果に関わらずタイトルを獲得できるという状況だ。
45分+1周のレースがスタートすると、ポールシッターのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)以下、モルタラ、ジェイク・デニス(アンドレッティ)、バンドーンがグリッド順通りに続いた。中団ではいくつか接触もあったが、セーフティカーやフルコースイエローは出ることなくレースが進行した。
開始2分でモルタラ、デニスが立て続けにダ・コスタをオーバーテイクし、ここで首位交代。ほどなくして5番手のロビン・フラインス(エンヴィジョン)が1回目のアタックモードに突入すると、他の上位陣も続々と4分間のアタックモードに入っていった。
上位陣のオーダーに変動がないまま20分が経過した頃、マキシミリアン・ギュンター(日産・e.dams)がストップ。車両回収のためセーフティカーが出動した。
10分を超えるセーフティカーランの後、モルタラ、デニス、ダ・コスタ、バンドーン、フラインスという順で残り13分でレース再開。デニスから2番手の座を奪おうとしたダ・コスタは、デニスに接触されてウォールにクラッシュ。マシンへのダメージは少なくレースに復帰することができたが、大きく順位を落とした。このインシデントにより、バンドーンが表彰台圏内の3番手に浮上した。
各車2度目のアタックモードを消化するも上位陣の順位変動はなし。セーフティカー出動によりアディショナルタイム6分45秒がレース時間に加算されたが、それでも首位の座を守り切ったモルタラが今季4度目となるトップチェッカーを受けた。
2番手でチェッカーを受けたのはデニスだったが、ダ・コスタとの接触に関する5秒のタイムペナルティを受けて3位に後退。繰り上がりで2位となったバンドーンがワールドチャンピオンの称号を手にした。バンドーンは今季1勝のみに終わったものの、16戦中入賞15回、5位以上13回、表彰台8回と圧倒的な安定感を見せ、それぞれシーズン4勝を挙げたエバンスとモルタラを退けた。
メルセデスにとっても、2年連続となるチームタイトルとの2冠を達成。現行車両規則“Gen2”の終了に伴い今季限りでフォーミュラEを撤退するメルセデスが有終の美を飾った。
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