一充電でサウジ~UAEの1010kmを走破
メルセデス・ベンツは3月15日、次世代EVコンセプト「ビジョンEQXX」において1回の充電で1010kmを走破したと発表した。平均電費13.5km/kWh(7.4kWh/100km)という高効率を謳っている。
【画像】これが次世代EVの「電費」か! メルセデス・ベンツのコンセプトカー【メルセデス・ベンツ・ビジョンEQXXを写真で見る】 全34枚
ビジョンEQXXが1000km以上の長距離走行を実施するのは3回目で、アラビア半島を舞台にこれまでの電費のベスト記録を更新した。
今回、ビジョンEQXXは満充電の状態でサウジアラビアのリヤドを出発し、その日の夜に目的地であるアラブ首長国連邦のドバイへ到着した。かかった時間は14時間42分(国境通過とドライバー交代を除く実動時間は12時間45分)、平均速度は68.7km/h(実動時間内では79.4km/h)であった。
テスト終了時点で、車載コンピューターには残り航続可能距離「309km」と表示されていた。つまり、今回のテスト条件では合計1300km以上を走行できることになる。メルセデス・ベンツによると、13.5km/kWhという平均電費はガソリン車の120km/lに相当するという。
ルート上には交通量の多い市街地と開けた砂漠が含まれており、今回のテスト走行の目的は粉じんの舞う高温環境で高効率を達成することであった。
ビジョンEQXXには117個の太陽電池からなるソーラールーフが装備されており、砂漠を走破した結果、1.8kWhのエネルギーを取り込み、24km分の航続距離を賄ったという。
航続距離にしばしば大きな影響を与えるのがエアコンだが、今回は新開発のヒートポンプによって「エネルギー効率への悪影響を最小限に抑え」ながら、全行程でオンにしたまま走行した。
このヒートポンプは、昨年のIAAモビリティ2023で公開されたコンセプトCLAクラスに搭載されており、近い将来の市販車に導入される可能性が高い。
ビジョンEQXXは100kWhのバッテリーと、最高出力244psと最大トルク51kg-mを発生する永久磁石同期モーター1基を搭載している。0-100km/h加速は約6.8秒。主に電気駆動装置など新技術を開発するためのテストベッドとして使用される。
ビジョンEQXXはこれまでの長距離走行で、ドイツ・シュトゥットガルトからフランス・カシスまでの1008km(11.4km/kWh)と、シュトゥットガルトから英国シルバーストンまでの1202km(12.0km/kWh)を達成している。
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購買力のある先進国の気温の半分は5度以下の季節のある国ばかり
結果は半分にもならないのがEV車の欠点