1980~90年代、ライダー憧れのブランドとして君臨したビモータが、国内に本格上陸スタート。タッグを組むカワサキの一部店舗で春から販売を開始する。
その第1弾は250cc並みの車体に1000cc級のエンジンを積んだ超絶ハンドリングマシン「KB-4」だ!
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文/沼尾宏明、写真/BIMOTA、Webike
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カワサキが名乗り! 「走る芸術品」が日本全国で買える
日本のカワサキプラザでビモータが購入できる。――当サイトが過去記事でスクープしたとおり、2021年末、カワサキモータースジャパン(KMJ)がビモータ総輸入元を務め、来春から全国のカワサキプラザ49店舗で販売することを発表した。なお、今までビモータの輸入代理店を務めてきたモトコルセも取り扱いを継続する。
ビモータは1972年、イタリアで創業された名門イタリアンメーカー。他社製のエンジンを用い、独自のシャーシと斬新なデザイン、ハンドメイドによる少量生産+高品質で知られるビルダーだ。
アラフィフ以上のライダーならご存じのとおり、未来的デザインのdb1、片持ちハブステアのテージ1Dなど数々の超ド級マシンを生み出してきた。まさに“マエストロ”と呼ぶに相応しいブランドだ。
近年、倒産の危機に陥ったが、2019年にカワサキと資本提携を結んで再生。ニンジャH2のスーパーチャージドエンジンを搭載するテージH2で復活を遂げた。こうした縁から、今回の国内取り扱いが実現したのだ。
1985年に発売されたdb1は、未来的なフルカバードデザインが衝撃を与えた。レースで活躍するなど戦闘力も高く、日本でも人気に
テージH2。1990年に市販化され、ハブステアで話題を呼んだテージ1Dのシステムを洗練し、231psのスーパーチャージドエンジンと組み合わせた
ベース車から驚異の42kg減、クラストップ級の軽さだ
復活1作目のテージH2は「現在のところ国内導入の予定はないが、今後の拡大を検討している」(KMJ広報)とのこと。販売されるのは復活第2弾の新作「KB4」だ。1台ずつ手作業で組まれる、このバイク。いかにもビモータらしさにあふれている。
名ビルダーによる最新作がKB-4。ワインディングなど公道を主眼に置いたスポーツモデルだ。カワサキは技術提供のみで、自由な発想で開発された。価格437万8000円
2021年12月15日、都内でカワサキモータースジャパン(KMJ)が会見を行い、KB4を国内初披露した。中央は2021年10月からKMJ社長に就任した桐野英子氏
コンセプトは「乗りやすく、トルクがあり、軽量なバイク」。カワサキのニンジャ1000SXに搭載される水冷直列4気筒エンジンを独自の車体に積む。
フレームは、伝家の宝刀であるクロモリ鋼管トレリスに、アルミ削り出しピボットプレートの組み合わせ。エンジンを強度メンバーとするミニマムな構成と、全身に奢ったカーボン外装により車重はニンジャ1000SXよりナント42kgも軽い!
最小限のフレームに、142psを発生するニンジャ1000SXの自然吸気1043cc直4を搭載。エンジンは、コンセプトに近く、ブランドとしてリッター直4が相応しいことから選択された
KB4の車重194kgは、1000cc級の直4スポーツとして異例の軽さだ。カリカリのレース対応モデルかつリッター直4スーパースポーツ(SS)で最も軽いM1000RR(BMW)の192kgとわずか2kg差。もはや600ccクラスに近い。
250ccクラス並みのホイールベースに1000ccのパワーを融合
軽さだけではなく、“リヤラジエター”という革新的なメカも投入される。通常は前方に配置するラジエターをリヤシートに移設することで、エンジン搭載位置を前方に移動。車体のコンパクト化を促進し、ホイールベースは1390mmを実現した。
この数値は、リッターSSどころか、驚くべきことに250ccスポーツモデルと同等だ。例えば、CBR250RR(ホンダ)は1390mm。Ninja ZX-25R(カワサキ)ZX-25Rは1380mmで、これらに匹敵する。
リヤシートにラジエターを内蔵。お尻の熱が気になるところだが、イタリアらしい挑戦的なメカニズムだ
リヤラジエターは過去にベネリなどが実用化していたが、現行車では本作が唯一。ショートホイールベース+ロングスイングアームで理想的な前後重量配分を実現した
さすがに車重は250に及ばない(2気筒のCBR250RRは168kg、4気筒のZX-25Rは184kg)。とはいえ、1000cc直4のパワーに、250クラスに迫るコンパクトな車体は異次元のハンドリングを見せるはず。2022年春頃、国内のプレス向けに試乗会が開催されるとのことで、今からどんなキレ味なのか楽しみだ。
ちなみに、リヤにラジエターを設置することで冷却性能が心配になってくるが、30~40km/hまでの低速時はファンが回転するものの、それ以上は冷却効率が高いという。また、ライダーの足元に熱風が来ないのもポイントだ。
車体を横から見ると、フロントからテールまでサイドにブーメラン型の意匠があるが、これはリヤラジエターに走行風を導くためのエアダクトを兼ねている。
ラジエータへ導風するエアダクトを左右に装備。走行風に圧力が掛かかりやすい構造で、内部のパネルまでもカーボン製だ
足まわりについても全てグレードの高いパーツに換装済み。オーリンズ前後サスとブレンボ製ブレーキ、OZレーシング製アルミ鍛造ホイール、ピレリ製スーパーコルサSPとイタリア製で統一した。
スイングアームは、航空機用のアルミ合金=アンチコロダルから削り出した3パーツから構成。ねじれ剛性に優れ、表面のライン加工も呆れるほどに美しい。
航空機用のアルミ材から削り出したスイングアームは実にお高そう。サスは前後ともオーリンズで、FフォークはFG R&T 43 NIX30、リヤはTTX 36だ
往年のKB1らをオマージュした美しき野獣
デザインもKB4の欠かせないポイントだ。
ビモータCOOのピエルルイジ・マルコーニ氏によると、特にデザイン上のモチーフがあったわけではなく、「まず機能ありきで設計した」という。その後、カワサキ製エンジンを積むKB1、KB2、KB3ら往年のマシンからインスパイアを受け、KB4をデザインした。
丸1眼や全体のフォルム、さらにリキッドレッドに塗られたフレームも往年のモデルを踏襲。1978年のKB1から43年の時を経て、KBシリーズのスピリッツが息づいている。
1978年、カワサキのエンジン(Z900 / Z1000)を初めて搭載したKB1が誕生。偶然にもベース車のニンジャ1000SXと同様、水平マウントしたリヤサスを持つ
シートは本物のレザー! イタリアの高級革財布を思わせる質感だ。バイクで本革が使われるのは珍しく、雨の日には乗れないかも?
燃料タンクは独自の樹脂製で軽量化を追求しつつ容量19.5Lを確保。手塗りによるペイントも美麗だ。一方メーターやリッドなどニンジャ1000SXの共通パーツを上手く流用している
イタ車ながら、カワサキのメーカー保証が付帯!
写真では伝わりにくいかもしれないが、実車のKB4を前にすると、圧倒的な存在感がある。こんなイタリアの高級モデルが日本全国で買えるのだから凄い時代になったものだ。
なお「イタ車」というとアフターサービスが不安になる向きもあろうが、カワサキのメーカー保証が2年付帯。部品は日本のKMJでも確保するというから安心だ。
ただし、コロナ禍による遅延により少数しか入荷できないため、当面は店頭販売ではなく、オンライン申し込みで商談権を抽選する。国内での計画販売台数は200台だが、限定モデルではないため、希望者は根気よく待てば購入できる可能性は高いだろう。
購入権は抽選方式。入荷予定に合わせ抽選を複数回に分けて実施する。第一期は1月17~31日。https://www.kawasaki-motors.com/mc/bimota/purchasing/
現在のところ国内上陸している車両がわずかなため、実車を目にする機会はまずないが、2022年3月25日~27日に開催予定の東京モーターサイクルショーに展示予定。気になった人は会場まで足を運んでチェックを!
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