2週間前の開幕戦バーレーンGPでは予選からいきなりの速さを発揮し、レースでも9位入賞を果たした角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)。本人は「もう少し上に行きたかった」というものの、日本人初のデビュー戦ポイント獲得という結果には「すごく誇りに思う」と素直に喜びを語っていた。
第2戦の舞台となるイモラ・サーキットはプライベートテストでも走り込み、「目をつぶっても走れるコース」と自信を見せる。決勝レースは雨が予想され、角田自身はウェット路面でF1マシンを走らせた経験はない。それでも「順位を上げるスタートをして、自分が今できるドライビングを最大限にやるだけ」と決意を新たにしていた。
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──開幕戦9位入賞の感想からお願いします。
角田裕毅(以下、角田):ポイントを獲れる力のあるクルマですから、僕としてはもう少し上に行きたかった。でももう1台がポイントを獲れない状況で、結果を出すことがさらに重要になりました。そこでしっかり入賞できたのはよかったです。何よりレースを完走できたことで、次への反省点だったり、課題や、さらにいい準備もできると思うので、デビュー戦としてはよかったと思います。
──日本のファンからは、どんな反応が?
角田:たくさんのメッセージをいただいて嬉しかったですけど、ただ外国のファンはいいパフォーマンスをしたら素直に「おお~」とか騒いでくれるし、悪かったらブーイングする。それが日本の人は「もう1、2戦見ないとわからない」とか言ったりする。それは確かにそうなんですが、心のどこかでは「もうちょっと応援してくれてもいいのに」という気持ちもあります(笑)。まあでも僕自身もそう思いますし、満足のいく結果だとも思っていません。なのでそう言ってもらったことで、次はさらにいい結果を出して期待に応えたいという気持ちが強くなりましたね。
──日本人初のデビュー戦入賞という結果に、誇りを持っていますか?
角田:はい。すごく。ただ9位というギリギリの順位で、そんなにめちゃくちゃうれしいということではない。でもしっかりポイントを獲れたし、レース後にその事実を聞かされて、よかったと思います。
──開幕戦を終えて、デビュー前より自信がつきましたか?
角田:自信は、特に変わらないですね。自信の持ち方は、上がらず下がらず、シーズン通じて変わりませんから。今も普通に平常心です。ただ何をやるべきかというのは、開幕戦前よりはわかっている。心の準備も前よりできます。レースに向けての準備、組み立て方がスムーズにいけるし、心もより落ち着かせていけるかなと思います。
──レース後は、スタート直後の攻防が課題だと言ってました。イモラに向けての課題は?
角田:開幕戦のスタートは、エンジンにもちょっと問題があって、ホイールスピンが大きくなってしまった。思った以上にパワーが出てしまったんですね。その後のポジション取りも、もっとアグレッシブにいくべきだったというのが反省点ですね。開幕戦はとにかく完走して、経験値を高めたかった。それもあって1周目は気をつけすぎました。今回はよりアグレッシブに行って、逆に順位を上げるスタートをしたいですね。他がどういう動きをするかある程度理解できましたし。
──今週末、あまり天気が良くない予報です。雨のレースでも、自信はありますか?
角田:晴れに越したことはないですね。というのも雨でのF1マシンの挙動は、まったく経験がないし、予想がつかないですから。去年のオーストリアの開幕戦で、レースでいきなり雨になった。それと同じような状況になるかもしれません。自分が今できるドライビングを、最大限にやるしかないですね。気をつけるべきは、スタートでしょうね。その後のポジション取りと、接触しないこと。まずは1周目を切り抜けて、あとは周回を重ねれば、車の動き、最適なライン取りもわかってくる。そうやって対応していきたいです。
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