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車内も走りも好印象 アウディQ3 45 TFSIeへ試乗 低グレードはコスパ高し

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車内も走りも好印象 アウディQ3 45 TFSIeへ試乗 低グレードはコスパ高し

エントリーグレードならコスパに優れる

世界的な物価上昇が続く現在、クルマ選びでもコストパフォーマンスは重要なポイントだろう。4万ポンド(約640万円)以下で購入できる、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)のアウディ製SUVは、その優等生に加えられるかもしれない。

【画像】車内も走りも好印象 アウディQ3 45 TFSIe 競合するコンパクトSUVと写真で比較 全146枚

英国で提供されるエントリーグレード、テクニックでQ3 45 TFSIeをオーダーすれば、それが実現する。一般的に、複雑なメカニズムを搭載するPHEVの値段は高くなりがちだが、企業努力の結果といえそうだ。

このクラスは競争が激しい。ライバルとしては、BMW X1にメルセデス・ベンツGLA、ボルボXC40、レクサスUXなどに加えて、新参のアルファ・ロメオ・トナーレもある。だが、いずれもアウディの設定した価格には太刀打ちできない。

ただし、駆動方式に四輪駆動のクワトロは設定されず、前輪駆動のみ。最高出力も、ライバルと比較すれば小さい側といえる244psだ。これらの理由を踏まえた、戦略的な価格設定でもある。

実用性も、トップクラスというわけではない。丸みを帯びたスタイリングということもあり、ボディサイズは実際より小さく見えるかもしれない。

とはいえ、テクニック・グレードでも装備は充実。スライド可能なリアシートに、パワーテールゲート、MMIナビゲーション・プラス・インフォテインメント・システム、モニター式メーターパネル、運転支援システムなどが備わる。

居心地の良い車内空間 実用性も悪くない

アルミホイールは17インチが標準。見た目の理想よりワンサイズ小さいかもしれないが、乗り心地やエネルギー効率という面では僅かに有利ではある。今回ステアリングホイールを握ったQ3ではないけれど。

試乗車のブラックエディションの場合は、19インチ・ホイールを履く。スポーティに仕上げられるSラインのボディキットをまとい、インテリアも上質なものへアップグレードされていた。少し上級に見られたいSUVを、実際にそう仕上げることは難しくない。

Q3の予算があれば、より広々とした車内空間を持つモデルも選べるだろう。とはいえ、前後のシートには平均的な大人が快適に座れる広さがあり、同クラスのハッチバックやサルーンを上回る荷室を備える。

PHEVだからといって、床面が高いわけでもない。駆動用バッテリーの搭載位置は、リアシートの下側。荷物の邪魔になるような、四角い塊が出っ張っていることもない。

運転席まわりの環境は知的に整えられ、居心地が良い。幾何学的な面構成の造形に、サテンクロームの装飾トリムがあしらわれ、先進的なモニターが正面に来る。

インテリアの素材は基本的には悪くないものの、いっときのように素晴らしいとまではいえない。ドイツ・インゴルシュタットのブランドとして、もっとラグジュアリーでソリッドな質感が追求されていても良さそうだ。

パワートレインの調和した協働 快適な走り

モニター式のメーターパネルはクリアで見やすい。MMIインフォテインメント・システムにはロータリーコントローラーなどが備わらず、直接タッチモニターを触れることになる。反応は良好で扱いやすい。

フロントシートはゆったりしたサイズがあり、調整域が広く身体をしっかり支えてくれる。体型を問わず、快適なドライビングポジションを選べるはず。

そんな車内空間へ同調するように、Q3 45 TFSIeの走り味も快適。150psを発揮する1.4L 4気筒ターボ・ガソリンエンジンは至って静かに仕事をこなし、運転が心地良い。115psの駆動用モーターとの協働ぶりも優秀だと思う。

それぞれが滑らかに、調和するように、フロントタイヤを回す。一部のPHEVでは、お互いに様子をうかがったり、制御にギクシャク感が伴う場合もあるが、至って平穏だ。

4気筒エンジンは、不必要になればスムーズに停止する。全力で回転する必要がある場面でも、うるさくは感じない。駆動用バッテリーの残量がなくなっても、15.0km/L前後の燃費は得られる。エネルギー効率も褒められる。

駆動用モーターだけで走行可能な距離は、32kmから40kmと考えていい。走行ルートや気温によって左右されるし、2023年基準で見れば強みといえる数字ではないものの、定期的な充電を繰り返せばガソリン代を削減できるはず。

高水準の走行性能 訴求力あるPHEVの小型SUV

Q3 45 TFSIeの動力性能は、決してドライバーの興奮を誘うようなものではない。ゆったりと、必要十分なスピードへ乗せていく印象。身のこなしが特段敏捷だったり、シャシーのバランスが秀でているわけでもない。

だとしても、ステアリングホイールへ正確に反応し、姿勢制御にも優れている。グリップ力に不足はなく、高速域でも安定している。運転しやすく洗練され、意欲的に行く先を急いでも安心感は保たれる。

このクラスのコンパクトSUVとして、全体的な走行性能は高い水準にある。直線加速を優先させたような性格付けのライバルが多い中で、好対照といってもいい。

訴求力あるPHEVのコンパクトSUVを、比較的お手頃な価格で購入できるのならうれしい事実だと思う。それがアウディなのだから、一層喜ばしい。

アウディQ3 45 TFSIe Sトロニック・ブラックエディション(英国仕様)のスペック

英国価格:4万5700万ポンド(約731万円)
全長:4484mm
全幅:1856mm
全高:1585mm
最高速度:210km/h
0-100km/h加速:7.3秒
燃費:52.6km/L
CO2排出量:44g/km
車両重量:1740kg
パワートレイン:直列4気筒1395ccターボチャージャー+永久磁石同期モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:10.4kWh
最高出力:244ps/5000-6000rpm(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:6速オートマティック

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