現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 1リッター直3ターボの走りはどう? アウディ新型「A3セダン」の驚嘆の進化とは

ここから本文です

1リッター直3ターボの走りはどう? アウディ新型「A3セダン」の驚嘆の進化とは

掲載 更新 38
1リッター直3ターボの走りはどう? アウディ新型「A3セダン」の驚嘆の進化とは

■1リッターエンジンには48Vマイルドハイブリッドが組み合わされる

 プレミアムコンパクトのパイオニアであるアウディ「A3」は、手ごろなボディサイズはもとより、アウディらしいエレガント、高品質なインテリア、優れた走行性能などが高く評価されてきた。

【画像】日本上陸!アウディ新型「A3」を画像でもっと見る(22枚)

 当初は3ドア/5ドアハッチバックのみだったところ、2013年登場の3代目からはセダンが加わり、ともに好評を博した。そしてこのほど全方位で進化をはたした、新型となる4代目A3が待望の日本に上陸した。

 いまや多彩なラインアップを誇るアウディのなかでも、A3はスポーツバック、セダンを合わせると日本で3割前後の販売比率を誇る最量販モデルとなっている。

 新型A3セダンのスリーサイズは従来比で30mm長く、20mm幅広く、20mm高くなり、全長4495mm×全幅1815mm×全高1425mm(advanced)となった。2635mmのホイールベースに変更はない。

 ちなみに新型A3スポーツバックは、全長4345mm(先代比プラス20mm)×全幅1815mm(同プラス30mm)×全高1450mm(同プラス25mm)、ホイールベースは2635mmだ。つまり新型A3セダンは、新型A3スポーツバックと比較して150mm長く25mm低いボディサイズとなっている。

 スタイリングもなかなか巧い。このところ一連のアウディ車は変わらなさすぎる気がしていたのだが、新型A3はこれまでの延長上にありながらも、明らかに新しさを感じる。

 前後のライトのデザインはより印象深いものされ、シングルフレームもより大胆になり、よく見るとボディパネルも抑揚を強調した凝ったものとされている。これらによる、どの角度から見てもスキのない容姿は、エモーショナルでアグレッシブな雰囲気を放っている。

 とりわけこのCセグメントクラスでは貴重なセダンである新型「A3セダン」の均整のとれたプロポーションは、なかなか魅力的だ。スポイラー形状のトランクリッドエンドも効いて空力性能にも優れ、空気抵抗係数(Cd値)は新型A3スポーツバックも0.28と十分に優れるところ、新型A3セダンはさらに低い0.25を達成したというから驚く。

 ドライバー主体のコックピットデザインを採用したインテリアもガラリと雰囲気が変わった。

 10インチを超える大画面がふたつ並び、その横に配された尖ったダッシュも目を引く。センターコンソール側を見ると、コンパクトになったシフトスイッチがあり、アウディの定番だったMMIのコントローラーが廃されていることがわかる。もはやタッチパネルで操作したほうがよいという判断がなされたようだ。

 なお、運転席のポジションが低められたことで、フロントヘッドルームは先代に比べて20mm増え、エルボールームも広くなっているという。1リッターモデルでもパワーシートが設定されているのもアウディらしい。ラゲッジスペースは、A3スポーツバックが380リットル、A3セダンは425リットルもの容量が確保されている。

 試乗したのは、ニューモデルの導入を記念した「1st edition」。これはA3「30 TFSI advanced」 をベースに、装備を充実したモデル。販売台数と価格は、A3スポーツバックが375台で453万円、A3セダンが125台で472万円となる。

■音も振動も見事なまでに抑え込まれている

 走りについて気になっていたのは、パワートレインとサスペンションだ。30 TFSIに搭載されるTFSIエンジンは、わずか1リッターの直列3気筒ターボになる。

 それがBAS(ベルト駆動式オルタネータースターター)とリチウムイオンバッテリーを用いた、日本へ導入されるプレミアムコンパクトセグメントでは初となる48Vマイルドハイブリッドとの組み合わせでどうなるのか。さらには、このクラスとはいえトーションビーム式のリアサスペンションは、アウディブランドにキズをつけることになりはないのかという思いがあった。

 ところが実際にドライブして、すべて納得した。

 まず出足がよい。リニアにスッと発進する感覚は、同じ条件でドライブしたスポーツモデル「S3」をしのぐほどだ。モーターはスペック的には控えめながら、持てる力を出し尽くしている印象で、アクセル操作に遅れなく応答し、気持ちよく加速させてくれる。

 しかも極めてスムーズだ。トルコンのないDCTである上に、エンジンの停止-再始動がからめば、いろいろ駆動力の伝達が煩雑になってトルク変動が生じるのではと危惧していたのに、ほぼ気にならないほど見事に制御されている。48Vマイルドハイブリッドにこれほど感心させられたことはかつてない。

 さらには、1リッターの直列3気筒エンジン自体も予想以上によかった。

 最高出力は110psで、200Nmの最大トルクを2000-3000rpmという低い回転域で発生しているとおり、扱いやすく動力性能的には十分なのは予想どおりだが、音や振動が見事に抑え込まれていて驚いた。高回転まで回しても、3気筒ながら音も安普請な感じがせず、振動もそれほど増えないのだ。

 ドライブモードの選択はなく、足まわりもコンベンショナルなタイプとなるが、同じ条件でドライブした電子制御ダンパーを装備するS3に比べると、やはり路面の凹凸を拾いやすい印象はあるものの、A3単体で見ると快適性は十分に確保されている。

 ハンドリングも、アウディらしい俊敏なレスポンスにさらに磨きがかかった。これまでにも増して動きがわかりやすく、従来もそのあたりは優れていたが、操舵感にやや人工的な印象もあったところ、より自然なフィーリングになっている。

 運転支援装備についても、最新モデルらしく各種アップデートが図られている。このクラスの魅力的なセダンの選択肢がどんどん少なくなるなか、持ち前のスペシャルティさにさらに磨きをかけ、最新のテクノロジーの数々を身につけたA3セダンのフルモデルチェンジは、予想を超える濃い内容であった。

Audi A3 Sedan 1st edition
アウディA3セダン ファーストエディション

・車両価格(消費税込):472万円
・全長:4495mm
・全幅:1815mm
・全高:1425mm
・ホイールベース:2635mm
・車両重量:1330kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:999cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速Sトロニック(7速DCT)
・最高出力:110ps/5500rpm
・最大トルク:200Nm/2000-3000rpm
・タイヤサイズ:225/45R17

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スペインで「アウディRS Q8パフォーマンス」を体験! 日常使用への適合性とスポーティな特性を完璧に兼ね備えた一台
スペインで「アウディRS Q8パフォーマンス」を体験! 日常使用への適合性とスポーティな特性を完璧に兼ね備えた一台
LE VOLANT CARSMEET WEB
日野、路線バス「ブルーリボンZ EV」発売 ハブモーター付きドロップアクスル採用で低床化
日野、路線バス「ブルーリボンZ EV」発売 ハブモーター付きドロップアクスル採用で低床化
日刊自動車新聞
フェルスタッペン、6月以来の優勝でポイントリード拡大「17番手から勝つなんて驚いた。マシンが自信を与えてくれた」
フェルスタッペン、6月以来の優勝でポイントリード拡大「17番手から勝つなんて驚いた。マシンが自信を与えてくれた」
AUTOSPORT web
トヨタ新型「高級セダン」がスゴイ! “全長5m”級&「レクサス」風デカすぎグリル採用! クラウンとは違う中国で人気な「アバロン」とは?
トヨタ新型「高級セダン」がスゴイ! “全長5m”級&「レクサス」風デカすぎグリル採用! クラウンとは違う中国で人気な「アバロン」とは?
くるまのニュース
「技術の日産」を象徴する1台だった! 4代目 JHBY33型「日産・レパード」とは
「技術の日産」を象徴する1台だった! 4代目 JHBY33型「日産・レパード」とは
バイクのニュース
スズキ初のバッテリーEV「eビターラ」発表!新開発の専用プラットフォームを採用、発売は2025年予定
スズキ初のバッテリーEV「eビターラ」発表!新開発の専用プラットフォームを採用、発売は2025年予定
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキが初のバッテリーEV「eビターラ」を欧州で初公開。2025年夏ごろから販売開始予定
スズキが初のバッテリーEV「eビターラ」を欧州で初公開。2025年夏ごろから販売開始予定
Webモーターマガジン
バレンティーノ・ロッシ、待望のLMDh初ドライブに「ABSがないのがいい」と満悦。好タイムには“秘密”も
バレンティーノ・ロッシ、待望のLMDh初ドライブに「ABSがないのがいい」と満悦。好タイムには“秘密”も
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第21戦分析】スプリント後のマシン変更で好転。追い抜きは叶わずも「ウエットタイヤの判断はよかった」
【角田裕毅F1第21戦分析】スプリント後のマシン変更で好転。追い抜きは叶わずも「ウエットタイヤの判断はよかった」
AUTOSPORT web
ヘッドライトをガッチリ保護!ダートフリークからホンダ CL/レブルシリーズに適合する「ZETA RACING ヘッドライトガード」が登場
ヘッドライトをガッチリ保護!ダートフリークからホンダ CL/レブルシリーズに適合する「ZETA RACING ヘッドライトガード」が登場
バイクブロス
懐かしのエンジン音と希少車体験…昭和レトロカー万博2024 11月30日
懐かしのエンジン音と希少車体験…昭和レトロカー万博2024 11月30日
レスポンス
京都の無料高速が「異例の有料化」 2025年4月から全車種対象 料金収入は何に使う?
京都の無料高速が「異例の有料化」 2025年4月から全車種対象 料金収入は何に使う?
乗りものニュース
BMW『R18』をリコール…最悪の場合、火災になるおそれ
BMW『R18』をリコール…最悪の場合、火災になるおそれ
レスポンス
日産が新型「“高級”SUV」世界初公開! 450馬力超え「V6」&超豪華「荷室」搭載! 赤なホイールが超カッコイイ「オートグラフ ラウンジ」米で登場へ
日産が新型「“高級”SUV」世界初公開! 450馬力超え「V6」&超豪華「荷室」搭載! 赤なホイールが超カッコイイ「オートグラフ ラウンジ」米で登場へ
くるまのニュース
ヤマハが見た夢「OX99-11」とは? F1エンジンをデチューンしてロードカーに搭載…ロンドンでの初公開ではジョン・ワトソンがドライブ【クルマ昔噺】
ヤマハが見た夢「OX99-11」とは? F1エンジンをデチューンしてロードカーに搭載…ロンドンでの初公開ではジョン・ワトソンがドライブ【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
K3 ウォータープロテクトシリーズからシートバッグ WP01 が登場! キジマが新製品情報「KIJIMA NEWS EXPRESS」11月号を公開
K3 ウォータープロテクトシリーズからシートバッグ WP01 が登場! キジマが新製品情報「KIJIMA NEWS EXPRESS」11月号を公開
バイクブロス
今年のお得な30日間「決算キャンペーン2024」をバイク王が11/30まで実施中
今年のお得な30日間「決算キャンペーン2024」をバイク王が11/30まで実施中
バイクブロス
【このクラシックなベンツのクーペなんぼ?】80年代に大人気を博した「メルセデス 280CE」の価格は?
【このクラシックなベンツのクーペなんぼ?】80年代に大人気を博した「メルセデス 280CE」の価格は?
AutoBild Japan

みんなのコメント

38件
  • >2021/6/19 22:45
    >日本だけだよ、アウディが高いのは

    >アメリカはBNWより安いし欧州もベンツより安い。
    >中身ワーゲンを押し売りされてる日本人


    またまたやらかしましたなBNW ・ ・ ・ 。 。 。
  • 2021/6/19 22:45違反報告
    日本だけだよ、アウディが高いのは

    アメリカはBNWより安いし欧州もベンツより安い。
    中身ワーゲンを押し売りされてる日本人

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

355.0528.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

73.9470.0万円

中古車を検索
A3(セダン)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

355.0528.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

73.9470.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村