この記事をまとめると
■コンパクトなボディに2列仕様と3列仕様がラインアップ■各種収納スペースも充実■安全装備も抜かりなし
週末に思い切り「サーフィン」を楽しむために!「プチバン車中泊」ガールの「リアルな日常」
極めてコンパクトなミニバン&ワゴン
コンパクトなボディサイズでありながら、広い室内と多彩な使い勝手を有するトヨタのシエンタ。3列シート車と2列シート車を設定し幅広いユーザー層に応えるモデルです。そんなシエンタの内装について、グレードごとの違いや機能、安全装備などを紹介しましょう。
■シエンタの内装の特徴は?
ボディは全長4.3m弱ながら、3列シートを備え7人乗り(4WDモデルは6人乗り)を達成する世界最小クラスのミニバンといえます。一方、あえて2列シート5人乗りのグレードも設定。こちらは広大な荷室スペースを確保し、ハイトワゴンのように使えます。
3列シート車のサードシートは5対5の分割式を採用し、前に倒すことで畳むことが可能。また3列シート車のセカンドシートも5対5の分割式を採用しています。背もたれを前に倒し、そこからさらにシート全体を前方へ倒せる「タンブル機能」を備えているので、こちらも簡単に荷室を拡大することができます。
2列シート車のセカンドシートは6対4の分割式。こちらはタンブル式ではなく、背もたれを前に倒すと座面ごと前方に沈み込む「チルトダウン機能」を採用しました。背もたれを前に倒すだけでフラットかつ広大な荷室を作り出せます。
ダッシュボードはブラックを基調にオレンジのラインやアクセントが特徴です。インパネシフトを採用しているので、運転席や助手席から前席の間を通って後席に移動できるウォークスルーを可能にしています。
■シエンタのグレードごとの内装
1)G Cuero/FUNBASE G Cuero
最上級グレードらしく、高級感を漂わせる仕上がり。インパネでは、3本スポークのステアリングホイールが本革巻きとなり、これはシフトノブも同様です。
シートはブラックの合成皮革とスエード調のコンビシートを採用し、ダブルステッチのアクセントが入ります。スエード調の部分はダークブラウンとなっており、高級感を高めかつスポーティな印象に。フロントドアトリムとフロントドアアームレストは、上級ファブリックを採用。内装色はトリム&シートともにブラックのみですが、随所にダークブラウンがあしらわれています。ほかのグレードとは一線を画す高級感が漂うインテリアといえるでしょう。
2)G/FUNBASE G
G Cueroと同様にインパネにはオレンジのラインやアクセントがあしらわれます。ステアリングホイールとシフトノブもG Cueroと同様に本革巻きを装備。
シートやトリム類のカラーはブラックを採用し、素材も上級ファブリックとなります。黒一色ではなく、シートやトリムにグレーが配色されるのもポイント。また3列シートを採用するGには、トリムカラーにアロマージュ、シートカラーにダークブラウンを採用するモデルも用意されています。クリーム色に近いアロマージュは、室内を非常に明るい印象にします。
3)X/FUNBASE X
ステアリングホイールやシフトノブは、革巻きではなくウレタン製。ハイブリッドモデルは上級車と変わらない専用メーター&マルチインフォメーションディスプレイが備わりますが、ガソリン車はアナログメーターとなります。また、運転席のアームレストも装備されません。
シートやトリム類はブラック。しかしG/FUNBASE Gのようにグレーがあしらわれず、ブラックのみとなります。また3列シート7人乗りのXでは、シート&トリム類に明るいクリーム色のフロマージュを選ぶことも可能。シートカラーにフロマージュが選べるのはこのモデルだけです。
■シエンタの座席周りの収納力は?
各シートの周辺に数多くの小物入れや小物置き場を用意。カップホルダーやボトルホルダーは、3列シート車なら8カ所も設置されています。
1)助手席アッパーボックス
助手席前方に小物が収納できるフタ付ボックスを設置
2)助手席オープントレイ
アッパーボックスの下に小物が置けるトレイ
3)助手席グローブボックス
さらに下方には大容量で車検証などを入れておけるグローブボックスを設置
4)コンソールサイドポケット(助手席側)
センターコンソールの助手席側にある小物入れ
5)回転式買い物フック
紙袋などを引っかけておける回転式フック
6)助手席カップホルダー
助手席オープントレイの左側にカップホルダー
7)運転席カップホルダー
ステアリングホイールの右側に運転席用のカップホルダー
8)フロントドアポケット&ボトルホルダー(両側)
運転席側&助手席側ともに、フロントドアの内側下方にポケットを用意し、その前方にペットボトルなどが置けるボトルホルダーを用意
9)フロントドアプルハンドルポケット(両側)
フロントドア内側のアームレストにもスマートフォンアドが置けるスペースがある
10)スライドドアポケット&ボトルホルダー(両側)
両側のスライドドア内側にポケット、その前方にボトルホルダーを設置
11)助手席シートバックポケット
助手席シートの背もたれ裏にポケットを用意(X/FUNBASE Xを除く)
12)デッキサイドトリムポケット(両側)
サードシートの横にポケットを用意(2列シート車を除く)
13)デッキサイドボトルホルダー&スマホホルダー(両側)
サードシートの横に、スマートフォンを置くのにぴったりなポケットと、その前方にカップホルダーを用意
14)マルチユーストレイ
セカンドシート中央部に小物入れスペースを設置(4WDモデルのみ)
■シエンタの荷室のサイズと収納力
3列シート車と2列シート車では荷室の使い勝手が大きく異なります。
●3列シート車(G Cuero/G/X)
・荷室のサイズは2列目&3列目をたたんだ状態(最大)で、荷室長1430mm×荷室幅1260mm×荷室高1085mm。・3列目シートを使用した状態では荷室はあまり広くありません。3列目シートは5対5で分割されており、背もたれを前に倒すだけで荷室を拡大することができます。片側だけをたたむことも可能。・2列目シートも5対5の分割式で、左右独立して畳むことができます。背もたれを倒したら座面ごとさらに前に倒すタンブル方式を採用しています。2列目&3列目シートを畳むことで、1.4mを超える長尺物も積載可能に。荷室高もたっぷりあるのでマウンテンバイクなども積載することができます。
●2列シート車(FUNBASE系)
・荷室のサイズは2列目シートを畳んだ状態(最大)で、荷室長2065mm×荷室幅1260mm×荷室高1070mm。・2列目シートを畳んだときに、フラットにできる左右分割のデッキボードを備え、裏返してフラットにした場合の荷室高は985mm。・荷室フロア下に大型デッキアンダートレイが備わり、濡れた物や汚れた物を収納しておくのに重宝します。・2列目シートのたたみ方は3列シート車と異なり、背もたれを前に倒すだけで座面クッションも沈み込んでいくチルトダウン格納を採用。2列目シートを格納すれば26インチのマウンテンバイクなども余裕で積載できるほか、車中泊などアクティブなシーンでも活躍してくれます。・荷室のデッキサイド両側には、左右9個ずつのユーティリティホールを装備。販売店オプションのユーティリティフックやシステムバーを組み合わせることで、極めて幅広い使い方に対応します。
■シエンタの安全性能について
近年、自動車の安全性能は飛躍的に向上しました。どうしても避けられないドライバーのミスや危機的状況に陥っても、未然に事故を防いでくれるクルマが増えています。もちろん、シエンタにもそんな安全装備が備わっています。
●Toyota Safety Sense
レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせ、昼間の歩行者まで認識し衝突を回避する安全装備が搭載されています。G Cuero/G、FUNBASE G Cuero/Gには標準装備されますが、X系のグレードではメーカーオプションの設定です。
・プリクラッシュセーフティ
前方の車両や歩行者(昼間)をレーザーレーダーとカメラで認識し、近づき過ぎると警報ブザーとディスプレイ表示で衝突の危険があると警告。ブレーキを踏めばブレーキアシストが作動します。ブレーキを踏まなかった場合には、自動ブレーキを作動させ衝突を回避します。自動ブレーキは対車両の場合、自車速度が10~80km/hで作動、対歩行者(昼間)の場合は、10~60km/hで作動します。
・レーンディパーチャーアラート
道路の白線や黄線を認識し、走行中の車線から逸脱しそうになると、警報ブザーとディスプレイ表示により注意喚起します。
・オートマチックハイビーム
先行車や対向車のライトを認識し、ヘッドライトのハイビーム/ロービームを自動で切り替えます。
・先行車発進告知機能
信号などで停止した場合、先行車が発進しても停止したままでいると、ブザーとディスプレイ表示で発進を促します。
●Toyota Safety Sense以外の安全性能
シエンタにはほかにも数々の安全装備が用意されています。
・インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)] (G Cuero系に標準装備。他はメーカーオプション)
車庫入れなどで障害物にぶつかりそうになると表示とブザーで知らせる「クリアランスソナー」に加え、15km/h以下の低速走行時、前方に障害物を認識すると出力を抑え、最終的には自動ブレーキが作動します。アクセルとブレーキの踏み間違いなどによる衝突を軽減する装備です。
・ドライブスタートコントロール(全車に標準装備)
慌ててアクセルを踏み込んだままシフトを「R」から「D」に変更しても、表示で注意を促しつつ出力を抑え急発進を防ぎます。
・パノラミックビューモニター(全車に販売店オプションで設定)
クルマを真上から見たかのような映像をモニターに映し出し、目視だけでは把握できないクルマの周辺情報を把握できます。駐車や交差点などで安全をサポートします。
■記事まとめ
全長4.3m弱とコンパクトながら3列シートで7人乗りを達成したトヨタ・シエンタ。「3列シート車が良いけど、大型のミニバンはちょっと……」というユーザーには貴重なクルマといえます。2列シート車はコンパクトで広大な荷室を備えるワゴンであり、通勤や買い物などからアウトドア派まで幅広い用途に応えてくれます。
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